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140字小説&54字の物語

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140字小説&54字の物語です。
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#私の作品紹介

記憶|140字小説

外からドーン、ドーンと音が聞こえる。 花火だろうか。 季節外れだなと思いながらも、仕事に…

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夜の鍵|140字小説

夜の鍵を閉める係を担当することになった。 勝手に開かないように、しっかりと夜の帳を下ろし…

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旅人|140字小説

地平線を歩いて来た旅人が、疲れた顔をして言った。 「人がいるところは騒がしくていかん」と…

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今年の目標って…|54字の物語

夏と暑さと残暑に振り回されてる間にも やっぱり季節は廻ってる。 そろそろ「今年の目標」の…

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交差点|140字小説

交差点の信号が青になり、誰もが一斉に歩き出す。 どうしてみんな、そんなに迷いなく歩き出せ…

トガシテツヤ
4か月前
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付箋|140字小説

廊下に小さな付箋が落ちていた。何気なく拾って見てみると、シャーペンで小さく「何もいらない…

トガシテツヤ
1か月前
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祭りのあと|140字小説

外から子供たちのはしゃぐ声が聞こえる。祭りが終わったらしい。呑気なもんだ。俺は仕事でヘトヘトになって帰って来たってのに。 「あー! うるせぇ!」 勢いよく窓を開けると、そこには誰もいない。 薄暗い街灯が無機質なアスファルトを照らしている。 湿った風が吹いた。 「ああ、俺だけ置き去りか」 (140字小説) こちらもどうぞ。 テーマ「創作」でCONGRATULATIONSを頂きました!

青空と…|140字小説

いつも窓辺に佇んで空を見上げている人がいる。 普段は挨拶を交わすだけだが、今日は思い切っ…

トガシテツヤ
2か月前
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逃げ水|140字小説

灼熱地獄の中、道路の向こうに水溜まりが見えた。 「逃げ水か」と思った瞬間、逃げ水はこっち…

トガシテツヤ
2か月前
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連休|140字小説

明日からの連休だ。さて、何をしよう。 部屋の掃除をして、洗濯をして、ついでに模様替えもし…

トガシテツヤ
2か月前
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雷鳴|54字の物語

晴天を待つより、雷鳴を追いかける方がいい。 雨がついて来たら、灰色の雲間から銀色の天の川…

トガシテツヤ
4か月前
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言葉|54字の物語

今日もまた、無残に放り出された言葉のカケラ達を拾い集める。 次は「人」や「明日」に生まれ…

トガシテツヤ
4か月前
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封筒|54字の物語

封筒の上の方をハサミで切ったら、 中の書類も一緒に切っちゃうことってあるよね。 再発行不…

トガシテツヤ
5か月前
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札幌時計台|54字の物語

札幌時計台はマジで残念スポットだからな? 東京から来た友人が時計台の目の前で 「時計台ってどこ?」って探してた。 (54字の物語) 東京から出張で札幌に来た友人。 北海道は過去に札幌に2回来ただけで、観光は一切したことがないそうな。 で、夕食後に「時計台が見たい」と言うので、「歩いてすぐだよ」と案内したところ、友人は普通に時計台で時刻を確認して「7時半か。なんか中途半端な時間だな。で、時計台はどこ?まさかここじゃないよね?」と。 「ここですが」と言うと、友人はしば