今までの人生57(私のこれからの気持ち)
戸籍謄本のことの不安が落ち着き
年始のお正月の3日間は
父のこともあって迎春モードでもなく
相変わらず遺品整理
昼食
昼寝
片付けなどで終わりを迎えた。
父が亡くなったことで
ほぼ引きこもりだった状態から
私は公共の交通機関に乗れるようになった。
実家から帰る日
バスがなかなか来ずタクシーで
地下鉄駅まで向かった。
大きい荷物を抱えてる私に
「旅行ですか〜?」
と声をかけてきた。
「いえいえ 実家に来てたので地下鉄で
帰宅するところです。」
と答える私に
「随分大荷物ですね〜」
(当たり前でしょ!
父がクリスマスに亡くなって
年末葬儀で私服も喪服も靴も入ってるんだよ…)
私の気持ちはだんだんモヤモヤしてくる。
運転手さんに悪気ないのはもちろん分かっている。
10数分モヤモヤを顔に出さないよう
そうですかぁ〜?
みたいな顔をしてやり過ごした。
料金を払いタクシーを降りた瞬間
私は泣いていた。
ポロポロ泣きながら地下鉄のトイレに駆け込み
個室にとじこもりハンカチで声を殺して
ボロボロ泣いた。
せっかく乗れるようになった地下鉄。
来る時は泣きながらだったけど
帰りは普通に乗りたかった。
落ち着くまでトイレの個室を占領し
しばらく出ることが出来なかった。
どのくらい時間がたっていただろう…
だんだん落ち着いてきて涙を拭き
個室から出て手を洗い鏡を見る。
鏡を見るのも嫌いだ。
私の醜い顔は
目は腫れて鼻はガサガサ。
荷物を抱えトイレから出ると
すぐ横は多目的トイレ。
手押しカートを押しながら
入ろうとしているおばあさんが居た。
普通に見たらボタンも大きく
開閉も楽そうに見えたが
そのおばあさんは思ったより足や腕に力が
強く入らなかったのだろう…
カートに手をかけながら扉を開けるのに
困っているように見えた。
私は荷物を床に投げ出し
「扉開けましょうか?」
と一言声をかけ
「すいません。」
と言うおばあさんに扉を開け
中に入るのを見守った。
自分の荷物を拾い上げ
地下鉄のホームに向かおうと数歩進み
ふと思った。
入るのにあんなに苦労してた
おばあさんが出られるのだろうか?
なんとなく気になりトイレまで戻り
トイレ近くのベンチに座り
しばらくぼーっとしていた。
ドンッ
ガチャガチャッ
ドンッドンッ
出ようとしてるけど壁や扉にぶつかってる
ような音に聞こえた。
扉に近づき勇気をもって声をかける。
鍵が開いてるのは外から見てわかった。
「今こちらから扉開けますので〜
扉から少し離れててくださ〜い。」
「はい〜すいません。」
反応があって安心した。
怪我などもなさそうだった。
「いつもは娘と一緒なんだけど娘が
今日は忙しくて・・・」
確実に私の母よりも歳上であろう
おばあさん。
娘さんも多分私より10歳位は年上だろうなぁ。
と思いつつ
「お気をつけて!」
と声をかけ進んでいくのを少し見守り
耳栓をし地下鉄に乗り帰路に着く。
地下鉄に乗っている間
さっきのおばさあさんの事を思い出しながら
私はうつ病になり
父が入退院を繰り返し母が大変だった時に
引きこもり何も出来なかった。
だから私は父にしてあげられなかった分
手伝いや手助けをまずは身近な
母や叔父叔母。
先程のように困って居そうな人には
勇気をもって自分から声をかけてみよう。
そう思える気持ちになっていた。
今日はここまで
実家では朝はコーヒー。
父の仏壇にコーヒーを供え
お線香を立て手を合わせ挨拶する。
いつも手をあわせる時は
私の気持ちや思いを頭の中で父に伝える。
届いてるといいな・・・と思いつつ・・・
30代後半でうつ病になり、 病気になった原因や、 51歳を機に第二の人生を歩もうと未来を望むことを決めた、 これからのことを綴っていきたいと思います。