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火曜日しばらく雑記帳・5:Anna Joyce "Puro"

■ イスラムの方々はラマダン明け、中国も連休、日本はゴールデンウイーク、と世界的に休みの人が多いに違いない。フランスのパリでもメーデーでデモ、一部が暴徒化ということで、今日は全世界で推定30億人の人が休んでいることと思う。

毎年、GW、お盆、正月、と大型連休を有意義に過ごそうと、普段できない趣味にゆっくりと興じてリラックスしようとか、家族に普段から言われていて出来ずにいるあれやこれやをバシっとやってのけて「さすがお父さん」とか、みっちり勉強してスキルアップしてスーパー仕事できる人に生まれ変わって休み明けには皆を驚かせてやろう、などなど、いろいろ妄想し計画するものの、結局なんだかんだあって、できないことが多い。

小学生の夏休みのように、計画を綿密に立てれば立てるほど、一日一日が普段のやるべきことに占有され、それをこなすだけで精一杯となりがちだ。規則正しく連休が過ぎてみれば何もできていない自分に気づき、当初の意気込みが大きかっただけに、落胆も大きい。

なぜだろうか。

遠い先の未来のことであれ、目の前のことであれ、何かしら有意義なことであるならば、普段からやっているはずであろう。重要度×緊急度、それに応じた時間とエネルギーの割り振りの話だけである。土日祝日だってあるし、年次休暇だってとれる。だから、平日+土日+年次休暇+たまに祝日、そんな日々の中で出来なかったことを大型連休だからだといって出来るわけはないのだ。

ゴールデンウィークだって一日は24時間しかなく、確実に一日一日過ぎていく。

つまるところ、「有意義な休日」という言葉そのものが、どうにも解決しようがない矛盾にしばられているのだ。だから、おおむね計画倒れで何もできなかったなぁ、とか、結局つかれただけで思ったほどの効用が得られなかった、なんていうのは当たり前なのである。

だから有意義なゴールデンウィークの過ごし方は「徹底的に有意義でないことをする」あるいは「まったく何もしない」のどちらかでしかないのであろう。

・・・とグズグズ書いていたところ、バレエをやっている妻のいとこさんの娘さんとのLINEのやりとりのなかで「今週は、ゴールデンウィーク強化レッスンにみっちり取り組んでいる」という メッセージがあり、なるほどなと膝を打った。やはり「普段やっていることをもっと頑張る」というのが最も有意義な休日の過ごし方なのかもしれない、と改めて考え直し、心を入れ替えて連休の中盤と後半を過ごそうと考えているところだ。


■ それだから、今年の連休中にはもうちょっと一般常識を身に着けよう、といまさら感はあるかもしれないが、「量子コンピュータ」の入門書を読んでいる。

量子コンピュータの原理、アーキテクチャ、インプリ、そして、そもそもどこが凄いの?というイメージさえ持てていなかったので、時代に乗り遅れないように、なんとか連休中にキャッチアップを図りたい。大学のときの量子力学の教科書もちょっと引っ張り出しながら、目の前のことには目をつぶって、のんびりぶらぶらと勉強することにした。

今日の午後ようやく「量子複製不可能定理」についてイメージはつかめたので、ちょっと嬉しさをかみしめているところである。

・2つの状態を持つ量子ビットが N ビットあったら 、単に N × 2 の状態になるわけではなく 2 の N乗の状態が現れる
・2量子ビットなら 4つの状態が現れる。
・つまり |φ> を複製してもう一つ |φ> を作るというのは、独立の |φ> をもう1つ作るということではなく、2量子ビットの空間の中に 2つめの|φ> を作るということ。
・複製という変換があるのならば、複製によってφの大きさは変わらない、ユニタリ変換であるはずである。
・そして、そもそも複製は移動ではない

自分向けのメモ、正確な表現ではないと思うので注意。

このようなことにようやく気が付いて、わかったような気になれた。

やっぱ、もっと学生のときに頑張っておけばよかった。悔やまれるところである。


■ 先週に私のアンテナにひっかかった音楽・ミュージシャンを5点ほど、ピックアップしておこう。

1.アンゴラから、アンナ・ジョイス、1987年生まれの若手女性シンガーということだ。

2.もう一人、アンゴラの女性シンガー、ヨーラ・セメード。今、地図と写真を見ながらうっとりしているところだが、ベンゲラ州のロビトという港町の出身だということだ。2021年リリースのシングルが YouTube にあがっていたので貼っておこう。

2010年のアルバムもしっとりとしていい。

二人とも、曲も音作りも歌唱もソフィスティケイトされていて泥臭いとこはなく、ほとんどアフリカ色を感じさせない。

3.やくしまるえつこの新しいシングル「僕の存在証明」、相変わらずのクオリティで裏切らない。

4.キューバ出身のジャズピアニスト、オマール・ソーサの新しいアルバム、やはりキューバの女性ジャズピアニストのマリアリー・パチェーコとのデュオ、これも聴かせる。素朴で自由な明るい演奏を楽しめる。

もっとじっくりと聴きこみたいところだ。


5.トルコのセゼン・アクスのシングル。明るい陽の光のなかの廃墟の風景と力強くも物悲しいセゼン・アクスの歌声が切ない。



■ 近所のスーパーでラム肉の切り落としを比較的リーゾナブルな価格で売っているので、よく使う。しかも切り落としといっても大きさも厚みもそこそこでいい感じだ。先週は、ステーキにした。つまり焼いただけである。

ラムの赤ワインソース

赤ワインソースとかっこつけているが、ステーキした後の鍋に煮詰めた赤ワインを入れて、鍋底の焦げたのをこそげながら煮立てて、出汁とバターを少しづつ加えて味を調えながらなめらかに仕上げるだけだ。

今年の2月には、何度か出張で訪れたミュンヘンを思い出しながら、ネットで購入した鹿肉で作ったのがこちら。

鹿の赤ワインソース

まったく同じような写真で我ながらあきれる。左に写っているワインは、コンビニで売っているチリのコンチャイトロのフロンテラ、カヴェルネ・ソーヴィニョン、1本700円くらいの安旨ワイン。

まぁ、お手軽メニューだ。

2022/4/30 ジョギング、京都の鴨川・北山橋をちょいと下がった河川敷

■今年の連休は寒い。京都の自宅に帰っているのだけれど、連日、朝の最低気温が8℃前後だ。日差しは強く明るく昼はさすがに気温が上がるが、まさか、朝晩にストーブをつけるとは。

今週末は、娘一家が襲来するはずである。

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