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【5分でわかる】韓国で就労ビザを取得する方法~なんでそんなに難しいの?~

はじめに

K-popやK-drama、映画などで世界中を魅了する韓国。観光、留学、ワーホリなどでも大人気の国ですが、そんな韓国好きならば誰しも1度は夢見るものといえば、”韓国就職”では無いでしょうか。(ここでの韓国就職は、留学、ワーホリビザでは無く、就労ビザを取得して、韓国国内の就労先にて仕事をすることを指します。)

私自身もソウルでの留学を経験し、帰国後、当然一度はこのワードが頭をよぎりました。そして、さっそく調べ物をはじめますが、すぐにあることに気づいてしまいました。

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え、韓国就職ってこんなに難しいんだ!!?

韓国で就労ビザ取得が難しい理由


① 韓国での日本語話者の多さ

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韓国には、日本語を流暢に話すことが出来る方がかなり多くいらっしゃいます。なので、そもそも日本人向けの求人が前提として多くありません。どうしてもネイティブレベルの日本語を必要とするポジションの場合は、日本人材の募集を行いますが、その求人の倍率は鬼のように高くなり、レベルが高い他の候補者(学歴・職歴・スペック、コミュニケーション力等の観点から)と競争し、その中から選ばれなくてはなりません。海外就職をする際に、”日本語のネイティブであること”は、基本的にはかなり重要な武器になり得ますが、韓国就職ではその武器を活かしにくいのです。(但し、有資格者の日本語教師など一部の職業を除く。)

②韓国国内での就職難

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韓国では長年就職氷河期が続いています。

これには、多くの理由がありますが、一つとして大学の進学率の増加が考えられます。大学に行ける人が多くなったため、就活の際に他者との差別化を図るために、皆が留学、インターン、資格取得などに取り組み、スペックの増強に努めます。

就活の際にもスペックが問われ、その競争の熾烈さはとてつもありません。街中あるけば、至る所に塾だらけの、塾大国、韓国ですが、そうである理由がここにあります。

また、学歴、スペックの重要視から来る、大手企業・財閥志向なども強く、サムスン、ヒュンダイ、SK、LGグループ、ロッテ等の財閥系企業が集まる大都市ソウルに、就活生たちが希望する就職先が一極集中する傾向にあります。

徴兵制による、男性の社会進出の遅れや、新型コ*ナの拡大による経済の停滞の影響も相まって、就職率はますます下降の傾向にあると言えます。

とにかく、韓国人ですら職を得ることが難しい状況であるということを、理解しておく必要があります。

③韓国語話者(外国人)の増加

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近年、大人気グループBTSをはじめとし、多くのK-popアーティストが欧米進出を果たしたことから、韓流ブームが世界中に広がりを見せています。韓国は国として人気が高く、留学生も増えており、韓国語を話すことが出来る外国人の数は、ものすごい勢いで増加しています。韓国語を使える外国人はもはや稀有ではなく、韓国語が出来るというだけでは、アドバンテージにならない時代になっているのです。

具体的には、韓国語の資格(最低でもTOPIK5級以上)を持っていることに加え、何かしらの専門性を持っていることが求められます。その点で言えば、韓国の大学や大学院に正規留学をして、卒業された方であれば、韓国語で専門性を学んでいるため、そうでない方にくらべて格段に有利になります。

④厳しいビザ取得要件

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韓国では、就労ビザ取得可能な職種、業種が細かく規定、制限されており、自分が該当するものの専門性を持っていることを証明しなければなりません。また、企業から内定をもらっても、就労ビザが政府からおりず、やむを得ず帰国、なんてこともよくあるそうです。

しかし、職種によっては可能性ビザ取得の可能性が高いものもあります。自分の専門性に照らし合わせて取得要件を一度調べておくと良いでしょう。

*↓ダンサーとして韓国就職を果たした、yu kagawaさんです。


韓国就職を考える際の主な手段

①駐在員として滞在

日系企業に何年か勤めた後、駐在員として韓国の支社に派遣されるという、最もスタンダードかつ、良くも悪くも、最も保守的な方法です。駐在員として行く場合は、住居手当、保険、給与等の待遇面はそれなりに充実していることが多く、経済的には一番安心できる手段だと言えるでしょう。しかし、当然のことながら、今いる会社が韓国進出しているとは限らず、韓国法人があったとしても、駐在員として選ばれるための基準は会社ごとに異なるため、駐在員になれる可能性に関しては、何とも言えないといった所でしょう。とはいえ、優秀な人が社内で駐在員として選ばれ、派遣されることが多いため、決して簡単ではないという意見が一般的でしょう。


②韓国の大学、大学院に正規留学後、就活⇒現地採用

韓国の大学、大学院、専門学校等に正規留学し、韓国の学生と同じように就活をするという方法です。先程述べたように、韓国語力だけではなく、専門性がより求められるようになってきている中で、韓国語で専門分野を学んだ後に就活に挑むこの方法は、現地採用という枠組においては、他の、どの方法を選択するよりも有利になる可能性が高いといえるでしょう。ただ、韓国人の学生と同じように学校で学び、卒業するというのは、当然の事ながら決して簡単ではありません。十分に考慮した上で、選択するべきでしょう。

*↓韓国の大学に正規留学し、卒業後は、就労ビザを取得し韓国就職されたこりあゆさんという方です。韓国系youtuber/ブロガーの中でもかなり知名度が高い方ですね:)

③ワーホリビザから就労ビザ取得につなげる

簡単な方法ではありませんが、ワーキングホリデービザで韓国に渡り、就労先で一定の成果を残すことによって就労ビザへと繋げる、という方法も選択肢の1つとして考えられます。就労できる職種に制限があるうえ、韓国語スキルが足りていない場合、就労可能な職場が日本食レストランなどに限られてしまうため、語学力の向上を含め、万全な準備をしてから渡航するべきでしょう。また、韓国のワーキングホリデービザは、満18歳以上30歳の人が一度だけ発給を受けることができます。そのうえ、期間は1年に限られているため、使い所をよく考えて使う必要がありそうです。

④転職エージェントなどを活用し、独自就活をすすめる

日本に居ながら就職活動を進めることができるため、コスト面で言えば一番安く済む方法です。ただ、難易度は人により大きく異なるやり方です。まず、独自でインターネット上の情報を集めなければならないため、ネットリテラシーが大きく影響します。もちろん、韓国語で検索することができるかによっても、手に入る求人情報などの量も格段に変わります。

就職エージェントに登録した場合、収入、職歴などにによって、就職のし易さが大きく異なります。転職エージェントのビジネスモデルの構造上、一般的には収入が高い人ほど、案件の紹介をしてもらいやすくなります。転職エージェントの一番の顧客は求職者ではなく「企業側」であり、「企業側が欲している人材のニーズに答えられる人材を優先的に動かしていく」、というのが転職エージェントの基本的なビジネスモデルなので、必然的に自分の専門性の希少性、職歴、収入などにより、就職成功率は大きく異なります。

韓国で就労ビザ取得の主な方法としては以上の4つがあります。また、上記が、様々な要素を考慮した上の、私個人が考える難易度の順です。(易①⇒難④)


まとめ

以上のように、韓国で就労ビザを取得して働くことは決して簡単ではないものの、可能性は十分にあるということは、分かっていただけたかと思います。将来、韓国就職を考えている方は、こちらの記事を計画を立てる際にお役立ていただければ幸いです。


さらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください!








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