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vol.169「存在しなかった価値を創り出す人。」

政近準子さんの主催する学校「メタファッションジャパン(通称MFJ)」での最近の授業から、いくつか紹介しました。

こういう一流のプロフェッショナルの人たちは、「どういう人?」「何がいいの?」と聞かれて、効率よく説明するのに苦慮する。提供する価値が複合的で、同時多発的に発生するために、短く一言でいうことがとても難しいのです。
それでもしいて言うなら「存在しなかった価値を創り出す人」。「意味を変えてしまう人」と言ってもいいかと思います。


◆「変われないよ」と指摘する学校。

政近さんが何十回か指摘しているのが「みんな、圧倒的に勉強の量が足りない」こと。勉強が足りない。時間を割いてない。「できるかかどうか」ではなく「やっているかどうか」。「感動するために授業受けてるの?」「変わりたくない人はこの学校にわざわざ入らないでしょ」と問う。
この「お金を払う顧客が容赦なく指摘される」は、同じく限られたプロの共通点だ。「顧客に価値を提供する責任がある」からだ。その分野の専門性の高さと、そしてとてつもない親切さだ。
そして顧客側もそれを求めている。大人になって、重要な指摘をずばり言ってもらえる機会は本当にすくない。だからサービスの半年待ち行列ができる。

◆脳内のイメージを操るプロ。

取り組まなかったからと何の罰があるわけでもないのに真剣にやる。課題のメドがつかないと、授業当日が近づいて憂うつになる。同じく、尊敬する師たちが引き起こす共通の現象だ。この人たちが「相手の脳内に幻想を見せるプロフェッショナル」だからだ。人は、自分の脳が創り出した幻想や迷い、恐怖と戦っている。
自分の心をコントロールすることは、他人のそれをどうこうすることと同じか、それ以上に難しいことだ。自分で自分に嘘をついたり、クイズを出すのが難しいのと同じだ。
人間の脳が、能力開発の点でも、科学力による解明度からも、もっとも大きな可能性を秘めている裏返しでもある。

◆存在しなかった価値を創る人。

3年前、「ファッションのオンライン授業を開校します」と説明会で聞いて、すくなからず「???」と疑問が湧いたのを覚えている。服=物質で、着る・見てもらう・触れる、どうしたってリアル対面で行うものだと思っていたからだ。だっだけど同時に「この人はたぶんとんでもなく価値のあることを言ってる」と思ったから申し込んだ。
結果、「ファッション」は同時に情報そのものであり、イメージであり、自身の内面や価値観の占める比重が強く、オンラインのメリットのほうが大きかったのだと理解できた。もちろん誰にでもできるものではなく、政近準子という圧倒的な知識知見と、プレゼン力(話・問い・惹き寄せ)、授業と授業のあいだの投げかけ、、、があって成立するものだ。


◆意味を変えてしまう人。

こうして、集合しなくていい・着替えを持って移動しなくていい・会場(更衣室)を用意しなくていい、「完全オンラインの装いの学校」が誕生した。同じ時期に申し込んで、「同級生」でありながら、直接会わないまま、少人数打ち合わせをしたりする。疑問や苦言をぶつけ合う。
数少ない、オフライン(外部講演アシスタント等)で直接顔を合わせるイベントが、非常に貴重な機会になる。
政近準子という人は、存在しなかった価値を創り出し、それまであったことの意味や定義を変えてしまう人だ(※)。

知らないことを知る刺激、課題に取り組む楽しさとストレス、そういったこともあるけど、「価値が生まれる」「意味が変わる」瞬間を目撃するのが面白くて、途中で降りずに飛び続けています。

※多くの人がそれを目指し、望みながら、手に入らずにいる。だから羨(うらや)んだり、恐れ奉りたくなる。でも、授業で関連するテーマになり、「ものすごい到達レベルに見える人たちは、最初からそうだったわけではない。百万回かけて すこしずつ鍛えてそうなった」という意味の話をされていた。そうなのだと思う。卑下したり「誰それさんだから出来る」と線を引いて、「やらない理由づけ」をしているのだ。



経験上、楽しくて充実感を感じるような場は学びが小さい。恐れやストレスを感じる場は学びが大きい。説明会を聞いてすべてはできなかった講座に申し込むこと。対面であったらちょっと緊張を覚えるような人に師事することがカギになります。

最後までお読みくださりありがとうございます。


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