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vol.110「Hairとハサミと私~仕組み化、仕事で大切にしていること:経営者と話すのはためになる。」

新しい街に住みはじめたとき、髪を切る場所(美容室)をわりと真剣に探すほうです。
技術、腕前的なこともあるけど素人だから全部わかるわけではない。いちばんは、切ってもらってるあいだの間合い、会話の相性みたいなことです。

過去のメモから、拾ってみました。

※写真は同じく初めて行くお店に持参する"仕上がりイメージ図"。自意識過剰か!と思われそうだけど希望の仕様を伝えることは大切。そして絵は実用性が高く、お客としての差異化の点でも有効です。

◆自説「手数が多いと良い」職業。

前に住んでいた街で、はじめて入った美容室での話。

「暑くなってきたので短く、、、それから『男性ビジネスマンはおでこを出しなさい』とアドバイスされたので、簡単なセットで額が出るようにしたいです」
「そうですね、男のサラリーマンの方は額を出したほうがいいと、僕も思います」

「○○さん、腕はいいほうですよね?」
「さあ、どうでしょう?笑」
「美容師のことは何も分からないけど、手数が多い、というか作業の種類が多いですよね。どんな職種でも、手数が多い人は仕事が良い気がします」
「ありがとうございます!でもまだまだです」

「そういえば、美容師さんって、自分の髪を切るときはどうしてるんですか?自分で切るとか?」
「自分で切るときもあります。今回は、よその店の美容師さんに切ってもらいました」
「バーテンダーや板前さんは、勉強のために他の同業の腕の良い人のお店に飲みにいったり食べにいったりするって聞くけど、そんな感じ?」
「そこはまったく同じですね!僕も注目(尊敬)している美容師さんがいて、その人のところで切りました」

「前髪の左右の長さはどうですか?」
「もう少し切ってほしいかなぁ」
「そうですね、もう少し短くしたほうがセットがうまくいくと思いますよ」

「営業の仕事で一番大事な能力って何ですか?」
「いろいろあるけど、相手の話を聞くこと、かなぁ」
「じゃあ、僕たち美容師と一緒ですね!」

人の話を傾聴する。否定せず、ワンクッション相槌をうってから提案する。持っている基礎スキルの種類が多い。デキる人を真似る。ライバルからも学ぶ。かける手数、手間ひまが(同じ時間で)人より多い。
職種や業界によらない、プロの要件だと思います。

お聞きすると、店舗で一番指名が多いとのこと。※私が厚かましく踏み込んで質問したら、笑いながら小声で教えてくださった。
「それはそうだろう」と思える、技術と会話力、距離感の、素敵な美容師さんでした。

◆周辺部を「仕組み化」すること。

美容室で教えてもらった話。

・経営をしていると「いかに時間の効率を上げるか」を考えるようになる。
・いま取り組んでいるのは「自分のことに使う時間を減らす」こと。
・例えば、その日の服を着る時間を短くする。インナーはこれ、靴下はこれ、と1つの製品に統一することで、選択を考えなくてすむようになる。

たまたま似たようなことを私も考えてて、
・仕事のときに着るアンダーウェア、靴下は同じ製品。
・シャツは同じメーカーの同じサイズ。
・シャツの色系統とネクタイの色系統を、「ランダムにどれを組み合わせても無難」になるように入れ替え。
・ふだん使わないネクタイは横によけておく。
等などを試している時期でした。

同じ製品で統一すると、毎朝の着替えのほか、買い替え(入れ替え)時も考えなくてよくなります。同じ店で、同じ製品を入れ替える点数だけ購入する。または通信販売で購入する。※衣服は、「サイズが合うか」が一番目の問題。同一製品に固定することで、通販でも買えるようになる。

ここで「自分のことに使う時間を減らす」とは、「ルーチン部分を極小にすること」を指しています。勉強やリフレッシュの時間は除く。自分のことに使う(ルーチンの)時間を減らせると、他のこと(仕事のこと、お客様のこと、経営のこと、家族のこと、、、)に使える時間を増やせる、という意味です。

例に挙がった、「男性のアンダーウェア」は、1日、1週間、1か月の時間のなかでは、生産性が低い。何かへ影響を与える変動性が非常に小さい。だからルーチン化するほうが全体の効率があがる。
「ルーチンを仕組み化する」。迷う選択肢を減らし、持ち物を整理整頓することで、(たとえば朝の着替えには直接関係のない)考えること全般がすっきりし、やりやすくなる効果もあるように感じています。

◆「仕事で大切にしていること」。


通っていた美容室は、マスターが賢くて、いつも勉強になる。毎回、行くのが楽しみでした。散髪中に読ませてもらった雑誌から、「仕事において大切にしていることは?」というアンケートに対する集計結果。

・真面目に遂行すること 21.3%
・責任感をもって行動すること 20.2%
・最後まで諦めないこと 12.2%

「これって、サラリーマンだと違和感がない。けど、経営者から見ると、『真面目に遂行』して満足してもらっては困るんでしょうね・・・。」
「Exactly, right. そのとおりですね(苦笑)」

言葉を裏返してみると理解しやすい。

・真面目に遂行しないこと。
・責任感をもって行動しないこと。
・途中であきらめること。

クラブ活動や趣味ならわかるけど、「仕事」とするとおかしいですよね。
「最低水準」のことだとわかる。アンケートはたぶん、私と同じ、サラリーマンが回答したのだろう。

「経営者目線」を想像して、置き換えてみる。

・真面目に遂行すること → 成果、結果を出すこと
・責任感をもって行動すること → 責任ある行動をすること
・最後まで諦めないこと → 完遂するまでやめないこと

左は、気持ち・心がけ を言っている。
右は、形・見えるもの を言っている。

心=内面はわからない。形=外面はわかる。
結果、成果を出すまでやめない。

仕事ってそういうものだし、大変なものでもあります。


美容室/理容室で、自分の話をするのでなく、質問をして美容師さんの話をしてもらえるか。1つの話題ごとに、何ターンかラリーが続けられるか。
コミュニケーション技術を強制的に鍛えられて、かつコストゼロ(髪を切り終えるまでの拘束時間は変わらない)だから、なるべく気をつけてやるようにしてます。
逆にいうと、この感覚、距離感がうまくいかないお店は、いちげんで終えて、また次のお店を探すということでもあります。

最後までお読みくださりありがとうございます。


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