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犬を飼うのが夢でした3

息子が家を出て、彼の部屋が空いたためモカのゲージやベッドを置きました。

犬嫌いだったはずの夫は、犬の本を読んだりYouTubeで犬の飼い方を勉強していたりとあらかじめ準備していたようで、恐る恐る抱っこしたり、おもちゃを与えたりしてモカに慣れようと努力していました。

モカを扱う夫の姿が首の据わらない息子をぎこちなく抱っこしていた当時と重なって、息子がこの場にいたらなあとふと思いました。

息子は小さい頃から動物が好きで、TBSで放送していた「どうぶつ奇想天外」や動物に関連するテレビ番組は欠かさずに見ていました。
それもあって動物目線で考える習慣があり、動物園やペットショップには近寄りません。

犬や猫を狭いゲージに入れ見世物にして売っている日本のペットショップの現状をまるで後進国だと言います。

私はモカを飼う前からペットショップに行って色々な種類のワンコを見るのが楽しくて仕方なかったのですが、彼は狭いゲージの中にいる子犬たちを見るとかわいそうになるそうです。

ドイツやイギリスには生体を販売するペットショップのような売り方はほとんどなく、ブリーダーから直接購入したり、保護犬を引き取って飼うのが主流となっています。

そんな動物好きの息子の部屋にモカのゲージを置いてみて、息子がいたらモカが彼の相棒になってくれて、私たち家族の関係も最悪の事態は免れたかもしれないなあとつい感傷に浸ってしまう私です。

つづく


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