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お嬢様、姫、そして“貴族”への慕い。

 先日、ココスと「にじさんじ」のコラボメニューを食べに行った。
 僕はかろうじてサロメさんの切り抜き等を観ているくらいで、他の方はほとんど知らない。
 なので、彼女のコラボメニューがある第二弾日程で向かう。

 なるほど一般にイメージされるお嬢様や委員長キャラよろしく慎ましやかな量なので、食事としてはやや物足りなさは感じたものの、ハズレの無いラインナップではある。
 既にサラダもビーフシチューも、ファミレスとしては確立された料理なので、よくある奇をてらったスイーツコラボなどと異なり、安心して注文できる。

 話題を少しお嬢様関連で進めてみると、近頃、アニメ『ひきこまり吸血姫の悶々』を観始めた。放送自体は去年の10月。吸血鬼熱がまた増してきたこともあり、本作に出会った。
 こちらも設定などはよくある、といっては棘があるが、王道展開であるのは否めない。こんな言い方をしているけれど、視聴継続予定。
 特にOPなどはTHE・アニソンっぽくて好きだ。fripSidさんが単に好きなだけかもしれない。

 お嬢様も、姫も、いずれも歴史上「下剋上」の対象である。忠誠心に徹底した時代などは稀で、それは利害関係でしかないことが大半だ。
 サロメ様に期待されるのはそのユーモアと美しさ。
 ひきこまり吸血姫・テラコマリ・ガンデスブラッドに期待されるのは、帝国の将軍としての強さと美しさ。

 かつてここで述べたように、僕は「ノブレス・オブリージュ」という概念を重視している。
 岡田斗司夫の定義するオタク第一世代を“オタク貴族”が、僕自身の中におけるオタク像でもあるのは、そこに納得と惹かれるものがあるからだ。
 世界は少しずつ平等へと向かおうとしてる。それでも、貴族が魅せる姿というのは、良くも悪くも有意義。

 タイトルに“貴族”と強調しておいたのは、僕の言わんとする貴族とは世襲(血統)貴族ではないからだ。
 まさしく貴族たらんとする姿勢を崩さない「精神貴族」のことを意味している。
 コラボメニューを食べるのは、まずは自身のオタク的消費行為。
 次に、対象キャラクターへの応援消費。
 更に、店員や周囲への布教でもある。「あ、この女の子目当てなんだ」と一瞬でも思われれば、それでいい。
 僕は同担拒否どころか、布教せずして、僕がファンである必要性が感じられない。ガチ恋というものではないからこその態度だろう。

 こういう精神貴族主義的な思想を持っているからこそ、吸血鬼にいつまでも惹かれ続けている。
 赤月ゆに様から男爵を賜るに至る最大の理由もここにあった。


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