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「ジャムの旅」〜青森編〜
温暖な瀬戸内への「ジャムの旅」から続けて、今回は青森県弘前市へ。
11月下旬。雪混じりの雨。
寒い…。いや、痛い…。
まるでヨーロッパの暗くて低い冬の空を思い出す。
地中海のような瀬戸内の日差しが恋しい。
本当に同じ日本なのか?
この寒暖の差は辛い…。
行く前から「雪になりますよ。」と言われていたので、さすがに今回はテント泊を諦めた。
今回お世話になるのは「グラニースミスが繋いだ縁」の投稿でも紹介した、
おりかさ蜜ツ星農園の成田晃さん。
溢れんばかりのりんごへの情熱で温めてもらおう。(全然うまくない…)
弘前という街が好きだ。
立派なお堀で囲まれた弘前城。
桜の季節は圧巻だ。
ノスタルジックな雰囲気を醸し出す、
レトロ建築の洋館が残る。
大きくそびえる津軽富士「岩木山」。
(もちろん登ったことあるよ)
津軽弁も好きだ。
一見内気なようだが、とても純粋で優しい青森の人たち。
その中にも「この寒くて厳しい土地で、先祖代々生き抜いてきた」という気持ちの強さを感じる。
そして何よりもりんご畑の壮大な景色。
収穫の最盛期には真っ赤なりんご畑がどこまでも広がり、色づき始めた岩木山の紅葉と相まって、それは言葉を失う美しさだという。
いつかその瞬間を見てみたい。
しつこいようだが本当に寒かった。(しつこい…)
ジャム作り前の腹ごしらえで食べた
「嶽きみ味噌ラーメン」
がめちゃくちゃ美味しく、冷えた身体に沁み渡った。
嶽きみとは岩木山の麓、嶽地区で採れる最高に甘くて美味しいとうもろこし。
にんにく強めの味噌ラーメンに、甘いとうもろこしが合う!
数年前、岩木山登山を終えた直後に食べた嶽きみの美味しさに感動し、毎年収穫したてを東京に送ってもらっている。
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あっ、りんごの話しなきゃ…。
今回ジャムにするりんごは2種類。
【グラニースミス】
爽やかな草木の香りがする青りんご。
酸味、渋みがしっかり感じられ、欧米では生でサラダに加えたり、焼菓子に使ったりする。
ヨーロッパで働いていた時には、日常的に使っていた。
僕と生産者の成田さんを結びつけた、縁あるりんごだ。
皮や芯の香りもローズマリーと一緒に抽出し、青りんごらしい爽やかなジャムに仕上がった。
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【紅の夢】
皮だけでなく、果肉まで赤いりんご。
紅玉を親に持つだけあって、加熱しても形、酸味がしっかり残る。
タルトタタンにもよく使う。
りんごはバラ科ということで、島根県の奥出雲薔薇園から食用の薔薇を送っていただき、甘酸っぱく綺麗なピンク色のジャムに薔薇の香りを添えてみた。
なんとも優雅な香りのジャムに仕上がった。
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今回も素晴らしい加工場を地元の方に提供していただいた。
りんごの皮をむく手がかじかむくらい、
外気温とあまり変わりない厨房だったので、石油ファンヒーターまで用意していただいた。(正直これがなかったらヤバかった…)
寒い寒いと連呼しながらも、最後まで地元の方々の親切さ、温かさに助けられた「ジャムの旅」となった。
この先何十年と通い続ける大好きな土地だ。
来年も必ず来ます!
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