採用担当の強みとワナ(インプット備忘録3)
こんにちは。とあるベンチャー企業でひとり人事をやっている朱夏です。
先日、サポーターズさん主催のこちらのセミナーに参加しました。
「採用担当のキャリアを考える」……まさに悩んでいたところだったので、これはぜひ聞いてみたい…!と思っての参加でした。
当日はサポーターズ代表の楓氏とTechBowl代表の小澤氏による対談形式で進められました。お二人とも事業会社で採用担当を経験したのちに採用サービスで起業したという経緯があります。
お話の中で印象に残ったところをいくつか紹介できればと思います。
採用担当の強み
①経営視点
採用はまさに数年先の未来を見据えて行っていくものですし、経営方針から下ろしてくるのがセオリーではあるので経営者と話す機会も多い。
また、採用した人たちが事業の第一線で活躍しているのを見るのはやはり採用担当にとってのやりがいである。
組織にどんな人を入れるのかを考える採用は、やはり会社にとって超重要な業務である。
私個人としては、特に後半の採用した人が活躍する様子を見ることというのに共感しました。特に中途は期待値が高い分オンボーディングに毎度苦戦するので、会社に馴染んでプロパーと一緒に活躍している様子を見るととても嬉しくなります…!
②全職種やれる
採用担当がやっているスカウト送信や採用メディア記事投稿、大学への営業etc…は、裏を返すと営業、マーケ、企画、クリエイティブ全部やるということ。
自分で考え、自分で行動し、自分で結果を出すことが常に求められている。
これは③にも絡むしいつも難しいなと思うところですが、全部一人で考えて実行しなきゃいけないながらも、実際はインタビューだったり学生の仕事体験だったりで現場の人の力も借りなきゃ進められないし、現場の意見を入れないとちぐはぐな施策になってしまったりもする。この塩梅はまだ全然できていないな…と思いました。
③ボランチ=要である
自社の事業や人を理解し、適切な人に適切なパスを出すこと。
ただし、必要に応じて自分でシュートも決めるイニエスタ的存在。
これはまさにそうだなと思います。特に弊社の新卒採用の場合は、学生さんと似たようなバックグラウンドを持つ社内メンバーを当てたり、面接セットしたりしています。
ただ、ここでいう「シュート」を「求職者が自社を選ぶ決め手づくり」とするならば、それは極力自分がしない方がいいと思っています。
自分の場合は、入社後に配属される部署の先輩や上司になる人、あるいは社長にシュートを打ってもらうための入念な下準備をしている感じです。
採用担当の課題(ワナ)
①勘違い問題
学生に諭す役割であること、ビジネスの上では発注する側に立つことが多いことから、上の立場になることが多いので会社と個人のブランド、知名度を混同しやすい。また、若手は若手とだけつるみたくなりがち。
これは正直耳が痛かったです…。採用担当を数年やるとこのような勘違いは起きやすくなると思います。
また、採用担当はある意味自分よりも優秀な人を採用することが使命なので、(新卒であっても中途であっても)自分と同等もしくは下だと思う人にしか近づかなかったり、アプローチしないようにしている場合も要注意だなと思います。
②ビジネス意識問題
他の職種ではありえないことが頻繁に起こる環境のため、目標設定も難しい。
オペレーションによりがちである。また、ROIをどこまで意識できるかが重要である。
特にROIについては、社内で面接官をやってくれたり説明会や座談会に来てもらう現場の人の人件費や工数といったものをどれだけ意識できているか?ということです。
③市場価値問題
〇〇できれば〇円、という線引きが難しい。また、明確なキャリアパスが引かれづらく、市場価値も曖昧な職種である。採用活動によって売上が増えるわけでもないので、報酬も抑えられがち。
これは、自社で人事担当を採用しようと応募書類を見ていた時にも、自分が職務経歴書を書いた時にも思いました。
ぶっちゃけ、世の中的には「採用だけできたってしょうがない」んだろうなと思っています。企業によっては営業が兼任しているところもありますし。
最近、自分のキャリアを考えている中でこの部分がかなりモヤモヤしていました。
採用担当のキャリア選択肢
じゃあ採用担当が今後のキャリアを描いていくにあたってどんな選択肢があるのか?セミナーでは大きく3つが挙げられていました。
①事業をやる
自社の現場に戻る、HR系事業へ転職する、起業する、など。
楓氏、小澤氏は共に3つ目を選択し、採用サービスを立ち上げています。
自分で事を起こすことが好きであったり、自ら第一線でやっていくことが好きな人には向いているかもしれません。
②面を広げる
新卒採用しかやっていない人は中途にも携わってみる
採用から育成、労務、評価も携わってみる
といった、人事の中でやれる領域を増やしていくこと。
ちなみに私はほぼこの選択肢でして、気づいたら新人育成、労務、評価それぞれに足を突っ込んでいる状況です……
ただの器用貧乏にならないようにだけ気をつけたいと思います……
③経営に関わる(戦略人事)
いわゆるHRBPとしてのキャリア。2年ほど前から流行していて人事のキャリアアップの王道。ただし、とてもハードルが高い。
弊社の若手メンバーで、まさにここを目指している人もいます。
ただ、採用担当だけやっていきなりここを目指すのはかなり厳しい気がします。
少なくとも②から③というステップは必要なのではないかと思いました。
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改めて、このタイミングでセミナーを受けられて本当に良かったなと思いました。
「採用担当しかできない自分、やばいんじゃないか?」
という漠然とした不安を抱えていたので、それを言語化してもらえて頭の中が整理できた感じがします。
この他に語られていたことで印象深かったのは、
「経営者が行っている抽象的・概念的なものを咀嚼して妄想して動いていくのが採用担当である」という話。
これは小澤氏が話されていたのですが、例えば、サイバーエージェントで明日いきなり「うどん屋」やりたいと言われたときに「なるほど、うどん屋…となるとこういう人材が必要だな」と即座に考えて動けるような採用担当でありたいと思っていたと。
そこまでの妄想力というか経営者と同じ視座、それ以上の視野の広さが求められるんだなというのを痛感しました。
セミナーで健全な危機感とモチベーションをもらえたので、できるところからコツコツやっていこうと思います。
今日はこの辺でm(_ _)m
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