幻想曲

いくつもの光の粒がアーチを描いて
それが光のトンネルとなって
半透明のフェアリーが
そこを通るようにと私を導いた

私は導かれるままトンネルを通った
何も音はしなかった 匂いもなかった
ただ 私は生きている! という
強い実感が私を酔わせるようだった

トンネルを抜けると 泉に出た
まだ若い黄緑色の草のうえを通って
私は澄みきった泉の水を飲んだ

すると私はいつもの公園の水飲み場にいた
急に押し寄せる現実の波濤はとう
━━けれども 私はもう大丈夫だと思った


(2024.9.6)

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