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46歳、スタートアップへの転職 - Vol.2 葛藤編 -

このnoteは、私が46歳で大企業からスタートアップ企業に転職した体験記です。
転職を考えるきっかけはこちら。

▼ 40代中盤、悩み続けた2年間

・43歳、転機が訪れる

当時勤めていた人材サービス企業でのキャリア形成に限界を感じていた私は、42歳で父の突然の死を経験し、自分の人生について考えることが増えていました。関連する本を読んだり、先輩や同世代の同僚に話を聞いていましたが、何も答えが出ず、気持ちが焦るばかりの日々でした。今振り返ると、自分でしか答えを出せないと分かっているのに答えを探しにいっているような感じだったと思います。

そんな気持ちばかり焦る私に、営業部長への昇進という転機が訪れます。父の死から半年ほどが経過した43歳のときでした。

もちろん想定外の昇進ではなく、会社から候補として期待されていたことは認識していました。43歳という年齢で昇進の機会いただけたことは本当に嬉しかった一方で、基準を完全に満たしていたわけではないことは理解していましたので、身が引き締まる思いも感じていました。

・44歳、成長を実感

担当した組織は、人員135名の大組織でした。しかも知っている人が数名しかいない完全にアウェイな環境で初めての職務。人間ってこんなにも壁にぶち当たるのか、自分のできなさや至らなさを突きつけられることがあるものなのか、と逃げたくなるくらい大変な日々でしたが、一方で成長実感もありました。

成長した、と特に感じるのは、視座や視野です。支社長ポジションに比べ経営にかなり近く、決断する機会が増え、時間軸も短期だけでなく中長期のものもかなり増えました。責任範囲も関係者も多く、組織やヒトを動かす難しさや面白さも感じました。

もちろん失敗もたくさんしています。人間としての幼さや弱さも突きつけられました。人生で1番自分のダメなところに向き合った期間だったと思います。かなり苦しかったですが、周囲の人にたくさん助けられた期間でもありました。

私の44歳から45歳になるまでの期間は、嫌というほど自分やマネジメントについて内省して整理をした期間、そして人間としても社会人としても成長を感じた期間でした。

・45歳、突然、世の中が大きく変わる

人生最大と言っても良いほどの壁にぶち当たりながらもがいていた40代中盤。

自分の人生について考える時間は、多忙さもあって減っていましたが、無くなったわけではありませんでした。昇進したとはいえ、当時の企業でのキャリア形成の限界に到達していることは変わらず、逆に年齢を重ねることで焦りが増していました。

また、年齢を重ねることは、焦りだけでなく不安も生みだしました。今の自分が突然仕事を失ったらどうなるのだろうか、自分は存在する価値のある人間なんだろうか、そんなことまで考えることもありました。

自分の人生の葛藤に向き合う日々の中、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、突然、世の中が大きく変わります。生活が変わっただけでなく、在宅勤務を余儀なくされ、働き方や組織でのコミュニケーションの取り方なども大きく変わりました。

管理職として多くの問題に対処しました。誰も経験したことがない未知の出来事。正解のない中でみんなが安心できる状態を作る。終わりも見えず、次から次に問題は起き、本当に難しいことでした。

新型コロナウイルス感染症の蔓延によって変わったことがまだありました。

それは、企業の面接方法です。一部の面接がWEB化されたのです。世の中のほぼ全ての面接が対面で実施されていたと言っても過言では無かった過去から考えると大きな変化です。

私は人材サービス業に従事していましたので、その変化をタイムリーに、そして敏感に感じていました。現場では転職希望者1人あたりの応募社数や1次選考実施件数が増えている、という事象が起きていました。全てWEB面接の増加によるものでした。

・45歳、機会を活かす

年齢を重ねるごとに増していく焦りと不安。世の中も大きく変わり見通しも立ちにくくなったことで、不安は余計に増します。以前よりも自分の人生やキャリアについて考える機会が増えていました。

答えのない漠然とした問いに向き合う日々の中、ふと閃きます。自分の市場価値は市場に出てみないと分からない、一度転職市場に出てみよう。エージェントとの面談も企業との面接もWEB化されているので、多忙だけど時間の融通も利きやすい。まさに機会を活かし機会によって自らを変えよう、そんな心境でした。

人生について考え始めて2年、私はようやく転職活動のスタートを切ります。でも、転職を実現するのはこの時点から1年後です。

次回は本格的に転職活動を実施するに至るまでを書きたいと思います。

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