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10代の体力を取り戻した話


世間で言う「30超えたらガクッと来る」「40超えてから常にうっすら体調悪い」というやつが、21歳で来てしまった。睡眠障害(過眠・入眠困難)、肩コリ、頭痛、腹痛、PMS、PMDD、痔、希死念慮……。1日外出したら疲れて翌日は使い物にならないし、気がつけば1日が終わっていて時が過ぎるのがとんでもなく早い。毎日起きると背中が痛いし、もはや寝る前より起きた時のほうが疲れている。年々寒さに弱くなり、去年は26歳にして棚に足の小指をぶつけただけで骨折し、筋力不足により膝が痛みだした。
だが最近は10代の頃(当社比)の健康を取り戻しつつあるので、今まで効果を感じた健康法を振り返って書いてみようか。軽い気持ちでそんなツイートをしたところ予想以上に反響があり、書かざるを得なくなった。
タイトルは釣りタイトル気味である。そもそも私は10代の時点で同世代に比べて体力がなかったので、今でも平均的な20代後半の女性と比べて体力があるわけではないからだ。

私の健康関連のプロフィールを参考までに記しておく。
27歳(1995年生まれ)
女性
痩せ型(幼少期からBMI14〜17くらいで、特に少食ではないため脂肪も筋肉もつきにくい体質だと思われる)
ASD(診断済み)、幼少期から場面緘黙症(現在はほぼ治っていると思われる)
子供時代からスポーツ経験一切なし、体力テストや体育では何をやってもクラスでビリかビリから2番目、休み時間のドッジボールや鬼ごっこも嫌いで、あまり身体を動かさずに育った
デスクワーク
ストレートネック
初潮以来慢性的に生理不順
プラセボが効きにくい自認あり(後述)

念のため断っておくが、以下すべては医学的知識のない素人の私個人の実感に過ぎず、因果関係を断定するものではない。
実行した時系列順に書いていく。

熱い風呂に浸かる

実家を出て以来長らく自宅がユニットバスだったためお湯に浸かる習慣がなかったのだが、首、肩、背中が凝りすぎて上を向こうとすると肩が一緒に上がってしまううえに背中に痛みが走っていた2018年、初めて銭湯に行ってみた。帰宅してうがいをするために上を向いた際、背中の痛みが消えていて感動した。お湯ってすごいんだな、と思った。以来自宅でも季節問わずほぼ毎日湯船に浸かるようにしている。

就寝時のマウスピース

歯列矯正後のワイヤータイプのリテーナーをファミレスに忘れて紛失したことをきっかけにマウスピースタイプに切り替えた翌朝、明らかに顎が軽かった。
中学時代から軽度の顎関節症で、下顎を左右に動かすと顎関節がパキッと鳴る症状があり、21歳以降は睡眠時の食いしばりと歯軋りが酷かったのだが、毎日マウスピースを付けて寝ることで徐々に改善された。今ではほとんど気にならない。

眼鏡(近視・不同視矯正)

思春期から何故か片目だけ近視が進行し、左右の視力の差が激しい俗に言うガチャ目である。片方の視力が良いおかげで特に違和感も不快感もなく生活できていたし、何度か眼科で相談したものの眼科医によって見解が異なり「生活に支障が出ていなければ矯正しなくてもいい」と言われたこともあったので、放置していたが、2019年末に可愛い眼鏡を見つけたことを機に、近視矯正をしてみることにした。
人間の目および眼鏡の構造上、度数の左右差が一定以上を超えることは推奨されないため、視力の左右差を解消しきれてはいないものの、眼鏡をかけるようになってから比較的疲れにくくなった。それ以前は2時間以上原稿を書き続けていると高確率で発生していた頭痛が、ほぼなくなった。
また、疲れると余計に眠れなくなることがなくなり、3年ほど続いていた入眠困難が改善した。以来、基本的に入眠困難はカフェインを摂りすぎた日か生理前・生理初日にしか起こっていない。

高級オフィスチェア

2020年末にオカムラのコンテッサを中古で購入。古いモデルで状態も良いとは言えない中古品だが、満足している。他の高級オフィスチェアや新品を使ったことがないので比較はできないが、長時間座っても基本的に疲れを感じることがない。
また、子供の頃から軽度の切れ痔であり、徐々に悪化し、いぼ痔まで発生していた頃だったが、コンテッサに座るようになってから治ったのは予期せぬ効果だった。前屈みにならないため腸への負担が軽減されてお腹の調子が良くなったことと、体重が分散されて血行不良になりにくいからだと考えられる。腹痛もあまり起こらなくなった。

ホルモンバランスの影響を常に念頭に置いておく

25歳頃から心当たりのない腰痛が発生するようになり、生理前に痛くなることが多い気がして調べたところ、「血液が子宮に集中するために腰周りの血行が悪くなって痛くなることがあり、その場合は温めると治る可能性がある」という情報を得て、1時間くらい温めてみたら嘘みたいに治ったことがあった。
それ以降、突発的な謎の不調が出るたびに「股関節痛 生理」「口臭 生理」「歯茎 痛い 生理」などと検索してみると、たいていPMSの症状として説明がなされていることがわかってきた。だからといって確実にPMSというわけではないが、対処法を試すことはできるし、「ホルモンバランスのせいかもしれない」という発想があるだけでも精神的には多少楽になった。

乱視矯正

上記の眼鏡の寿命が迫り(この話は拙著『シティガール未満』の「中目黒の美容室」に詳しく書いた)、書籍の執筆作業を控えていたこともあって新調したのが去年の6月。眼科にて視力を測ったところ、乱視も進行していたため、乱視矯正も追加。圧倒的に見やすくなり、疲れにくくなった気がする(これについては気がする程度である)。

ラジオ体操第一

書籍用原稿の締切が迫っていた去年の7月、なぜか過眠に拍車がかかり、寝ても寝ても眠くて何もできず、藁にもすがる思いでラジオ体操第一を開始。
以前から「ラジオ体操を始めてから身体の調子が良い」という旨の発言をしているTwitterのフォロイーが複数名おり、試したいという気持ちはあったものの東京の自宅が狭すぎてできなかったのだが、この頃は祖父母宅に滞在していた(去年は二拠点生活をしていた)ため、思いきり身体を伸ばすことができた。子供の頃は何ともなかったはずのラジオ体操を、今やると息切れするのだと知った。朝と夜それぞれ一回ずつやったところ、翌日は自分の身体じゃないみたいに全身が軽かった。
これまでもストレッチや軽い筋トレでも同等の効果を得られたことはあったが、継続はできていなかった。YouTubeでラジオ体操の動画を流して必死についていっているうちにいつのまにか3分が過ぎている、というのが、自分のペースでやるより精神的に楽で、以降ほぼ毎日欠かさず朝晩二回のラジオ体操を続けられている。
朝食を食べた後などよりも起床直後、入浴前などよりも就寝直前にやるのが一番効果を感じる。

中性重炭酸入浴剤

ラジオ体操を始めて一週間後くらいに、BARTHを試してみた。その後ラジオ体操をすると、身体の凝りが改善しているのを実感できたので、以来週一くらいで使っている。銭湯に行くのと同じくらいの効果が得られる気がしている。

青汁

祖父母宅で母と祖母が毎朝粉末青汁を豆乳に溶かして飲んでいたのだが、私は味が好みでなかったため、牛乳とヨーグルトに溶かして飲んでみたところ美味しかったので、続けることにした。
青汁自体の効果は正直わからないが、手軽に栄養を摂取できるため健康的な朝食に一役買っており、結果的に私の健康に繋がっている、という説明が適切だろうか。
腹持ちも良いので、時間がない朝は最悪この青汁ラッシーだけ飲めば大丈夫。

栄養バランスの整った朝食

高校までは母が朝食を作ってくれていたが、大学以降、一人暮らしで学校に通いながら・仕事をしながら朝食を用意することは容易ではなく、また朝食を軽視していたためサボり気味であった。
上記のラジオ体操と青汁を数週間続け、若干健康になったものの睡眠とメンタルの調子は良いとは言えず、書籍用原稿の進捗が芳しくないまま締切まで一ヶ月を切った8月。どうすれば健康になれるのか、今までを振り返ってみれば、大学以降も帰省して朝食を摂っていた期間は比較的調子が良かった気がした。
また、トーストとカフェオレのみの朝食を続けていた春頃、毎日のように低血糖を起こしてそれを補うために糖分を摂取した結果明らかに太ったことをきっかけに低血糖対策について調べたところ、ビタミンやタンパク質などと一緒に糖質を摂ればいいのだと知った。
祖父母宅で母と祖母がやっていたのを真似して、顆粒だしと味噌とフリーズドライの具に熱湯を注いで即席味噌汁を作るようになり、たったこれだけで美味しい味噌汁を飲めるということに感動した。こうしたライフハックに興味がないためか、何も知らなかったのだ。
この味噌汁と米、サラダ、青汁ラッシー。あと納豆や目玉焼きがあったりなかったり。と、だいたいこんな感じの朝食を摂り始めてから睡眠とメンタルの調子が良くなり、絶対に間に合わないと思っていた書籍の初校を、納得できるクオリティで脱稿できたのだった。あと、上記の糖分過多による脂肪が落ちた。

大腿四頭筋を鍛える筋トレ

2022年に入ってから歩行中の膝に若干違和感を覚えるようになり、まだ20代なのに膝に違和感があるなんて認めたくなくて放置していたのだが、以前は何ともなかったはずの祖父母宅の急勾配の階段を降りた際に確信に変わった。違和感は徐々に痛みに移行し、整形外科に行ったところ、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)が弱すぎて膝の靭帯に負担がかかっているとのことだった。
秋ごろから大腿四頭筋を鍛える筋トレ(椅子に座った状態で片脚ずつ5秒ほど上げるのを一日10回くらい×2セット)(YouTubeなどで検索するとわかりやすいだろう)を始めたところ、2週間くらいで痛みと違和感が消えた。
さらに、同時に腹筋と背筋も鍛えられたおかげで姿勢が若干良くなり、腰回りが凝りにくくもなった。
継続しながら冬を迎え、周りの人が寒い寒いと言い始めても寒いと感じない、毎年コートを着始めていた気温になってもシャツ一枚とニットだけで夜まで過ごせてしまう、街ゆく人々がみんなアウターを着始めても私だけ着ていない、といった状況が続き、筋肉のおかげで寒さに強くなったのだと気づいた。
冒頭に10代の頃(当社比)の健康状態に戻った、と書いたが、寒さに対する強さに関しては小学生レベルではないだろうか。
筋トレのきっかけになったという点でもはや軽く膝痛めて良かったまであるし、筋肉は裏切らない論者になりかねない勢いである。

コーン茶

祖父母宅で何らかのノンカフェインのお茶を常飲しており、浮腫みにくくなった実感があったため、東京に戻ってからもノンカフェインでカリウム豊富なお茶を飲んでみようと思い、12月からコーン茶を毎日飲み始めた。
上記すべてを継続していたこの時点で、長年悩まされた過眠も概ね改善し、21歳以降で一番元気だったが、2月に入ってから2週間ほどルイボスティーに切り替えてみたところ、起床時の背中の痛み、過眠、鬱状態がそれぞれうっすら戻ってきてしまった。まさかお茶の影響か……? と思い、再びコーン茶に切り替えたら全部治った。

ビタミンDサプリ

天竜川ナコンさんが配信で、ビタミンDのサプリを飲み始めてからメンタルの調子が良い、という旨の発言をしていたのを聞いて、1月中旬くらいから飲み始めてみた。初めて飲んだ日の夜、そういえば今日は珍しく電車の中で眠くならなかったな、と気がついた。上記のコーン茶までの時点で過眠は概ね治っていたものの、ビタミンDを飲み始めてから日中眠気を感じることが明らかに減り、居眠りや昼寝を滅多にしなくなった。
飲み続けてまだ日は浅いが、ここまで眠くならないのは小学生以来である。これで過眠も完治したと言っていいかもしれない。
眠気以外への効果は今のところ感じていない。


具体的に何が効いたかはわからないが改善したこと

食後に胃腸がギュルギュル鳴るやつ
思春期あたりから鳴りまくっていたが、いつの間にか鳴らなくなった。いつ改善したのかよく覚えていないが、少なくとも不眠症が治るまでは鳴っていた。


PMS・PMDD

12月以降、明らかに軽くなった。と言ってもまだ2回しか生理が来ていないが、初潮以来ほぼ毎回あった胸の張り・痛みが2回連続で一切なかったのは偶然とは思えない。大人になってから出始めた症状である浮腫み、入眠困難、過眠、鬱などもなかった。ただし、生理痛、生理前の口臭と歯茎の痛み、生理不順は治っていない。


試したものの効果を感じなかったもの

・交互浴(2018年に初めてやってみた時は劇的に自律神経が整ったが、なぜか2回目以降まったく効かなくなった)
・整骨院(1年ほど通っていたことがあり、肩凝りやストレートネックなどには効果があったものの、睡眠やメンタルには変化が見られず。辞めたらストレートネックに戻ってしまった)
・マルチビタミンサプリ
・鉄分サプリ
・寝る前に耳や目を温める
・睡眠時のアイマスク
・睡眠時の耳栓
・高めのマットレス(4万円くらいのトッパーや、8万円くらいの布団などを使用していた時期もあるが、安物のベッドや祖父母宅の煎餅布団などと比べても、睡眠の質に影響しているように感じない。何で寝ても眠れる時は眠れるし眠れない時は眠れなかった。ただし高反発で寝ると浮腫みがちな体質であることはわかった。)
・タカトシのトシの画像を見ると生理痛が和らぐ説

2017年には向精神薬(レクサプロ、ベルソムラ、レキソタン)を服用していた時期もあるが、入眠困難は一時的に改善したものの、過眠や鬱状態には変化がなかった。

効果を期待して効かなかった経験がこれだけあるので、プラセボが効きやすい体質ではないと推測している。

総括

ここまで読んでくれた方の中には、「なんだ、栄養とか運動とか基本的なことばっかりじゃん」と拍子抜けした方もいるかもしれない。その通りである。

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