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本たらし。

読書が好きです。
本屋さんと、図書館と、常に読みたい本が手元にあることに幸せを感じています。

図書館の本があるのに、本屋さんで本を購入してしまう浮気者みたいな気持ちについて。

私の利用している図書館は、市民図書館で返却期限は2週間。1人10冊まで借りられます。
この前読んだ本の作家さんの、別の作品を読んでみよう、とか、そのときの気分や興味に素直に、気軽に手にとっています。
ついつい、3冊4冊と借りてしまい、2週間で読みきれずに、延長したり、返却したりすることになるのですが。

家族もまた、読書が好きです。
娘たちは、コミックも好きで、ワンピースは古本も込みでほぼ全巻揃おうとしています。
ゆえに、本屋さんへ行くことも多く。

そこで、出会ってしまうのです。
好きな作家さんの新刊や、話題の本や、新聞広告に載ってた気になっていた本や、に。

カバンには図書館の本が栞をはさんで入っているでしょう?
図書館の本は返却期限が決まっているので、優先的に読むべきでしょう?
図書館で「これ面白そう」と手に取り、借りてきたんでしょう?
と、小さな私がささやいている。

でも、出会ってしまったんだよ。
小さな私の声は、聞こえているけれど、やっぱり「出会い」は大切にしたいのだ。

と、いうのも。
購入して、手元に置いておきたい本というのは、数多の本の中では僅かで。
「買っちゃった」とほくほくしながら帰ってくる本は、なんとなく大切に読んで、読み終えてからも「はぁ」とため息すらつき、本棚に納めることすら嬉しいのだ。
「君はここ」と。

図書館の本たちが、机の上で積まれている。

買ってきた本なら、ずっと家にあるのだからいつでも読めるでしょう?
もう1週間もここにいるのよ?

わかっている、聞こえている。
でも、なんていうか、「出会い」とか「鮮度」とか、大切な気がするのだ。きっとここには、今の自分に必要なものがある、ような気がするのだ。

図書館の返却日、そんなこんなで読み切れずに返却する本たちに、「また借りるから」と言い訳っぽく。なんだか、本たらしな浮気者みたいな気持ちになるのである。

本棚の本たちが、「ふふふ」と見下ろしている。


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