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偉人と語らうweb3.0(資本論)

マ:カール・マルクス
私:シリンガ
今回は内なる声と長い会話になりましたw
のんびりお読みください。

※用語やシステムは過去noteなどで取り上げています。本稿はさらっと読み進めて調べてからもう一度読むとさらに面白いと思います。
※これは私がマルクスと対峙した時に話したい、フィクションの物語です。絶対的な定義というよりは、一個人の解釈としてお楽しみください。

- とあるweb3.0型VR空間 -

私:こんにちは、マルクスさん。
  まだ鐘の音は聞こえていないようですよ。
マ:そうか、だがその鐘を鳴そうとする者達の
  足音は随分と近づいている気もするが。
私:そうですね。なのでここにお連れしました。
  あなたの懸念を回避する場所だと思うので。
マ:なるほど。ではお聞きしたい。私が書いた
  あの本から何を感じたのかを。

資本論

マ:私がみてきた社会は産業革命を終え、
  富める者が富み、貧しき者はさらに貧しく
  正に資本主義の業とも言えるものだった。
私:はい、あなたの経済思想に倣い社会主義、
  共産主義の大国も現れました。
  でも、謳う主義とは裏腹に経済はやはり
  資本がものを言う社会が続きます。
マ:そうだろうな。どんだけ資本主義の課題を
  述べても、打ち崩せぬほどに強固である事
  は明白だからな。
私:かくいう私の母国も、帝国主義一色の世界
  を見習い軍国主義を掲げました。生産する
  ならば、市場は大きくなければなりません
  からね。
マ:妥当とも言えるな。
私:大戦後、敗戦国となった後も高度経済成長
  を見せますが、それも隣国の戦争からくる
  特需のおかげですからね。
マ:ならばやはり、これを打破することは
  できないのではないかな?
私:どうなんでしょうね。私が思うに、現在の
  社会は資本 "絶対" 主義です。
マ:資本主義でもまだ足りぬか、人は。
私:先の共産主義の大国も当局員と大衆との
  生活水準は一律ではない。どれだけ主義を
  掲げようともその実、資本主義なわけです。
マ:故に私の本の通りであると思うが。
私:ですね。制御するのが人である以上は、
  逃れられないのかもしれません。さらに
  民主主義もまた、資本主義とは相性が悪い
  ですから。自由競争は認めた上で、投票制
  をとるなんて勝者ばかりが残る政治である
  ことは明らかです。
マ:政党がある時点で完全民主ではないしな。
私:技術は揃っても、従来の仕組みで勝った人
  たちですから変わるには時間が必要です。
マ:君の口ぶりだと、技術はもうあると言って
  いるように聞こえるが?
私:それも使う人たち次第でしょう。ただ…
マ:ただ?
私:ただ、もう数千年同じことを繰り返して
  きたわけで、次の社会性の手がかりくらい
  にはなりそうだとは思っています。
マ:何がそれを成就させると?
私:ブロックチェーンが鍵になるでしょう。
マ:鎖が鍵とは面白い。で、それがあると何が
  できると言うんだね?
私:同じ価値観の者同士で集団を作れます。
マ:はて、すでに国があり村があり、街があり
  会社や集団もあると思うのだが?趣味での
  集まりもあろう。
私:そうですね。
マ:ならば同じではないか?広域に人と交わる
  事が、根本の解決にはなるまい。それこそ
  為替の影響が直接の貧困の要因になり、
  かえって悪手となる場合もある。
私:だからこそ、その富とやらを見直さなけれ
  ばならないと思うのです。
マ:保有している分量でしか活動できないので
  あれば、さらに欲しくなるのは当たり前で
  はないか?
私:ブロックチェーンはそれを覆せます。
マ:要領を得ないな。ブロックチェーンは集団
  を作るツールではなかったか?
私:そうでもありますし他のものも作れます。
  まず、国も貨幣も何もかも人が作った概念
  でしかない。
マ:だが、概念や定義があるからこそ、議論は
  進み、仕組みが構築されるは事実だな。
私:その仕組の素材を生み出すことができるの
  がブロックチェーンです。
マ:素材?
私:あなたの時代は兌換制度、金と交換できる
  のがお金だったでしょう。それから社会は
  管理通貨制度へと移りました。
マ:つまり、金という絶対的な存在を介さずに
  通貨を安定させるわけか。難儀なことだ。
私:そうなんですが、たまたま金だっただけで
  元素的にはなんでも良かったと思います。
  その前は銀だったわけですし、銅の時代も
  貝の時代もありましたから。
マ:まあ、希少であることが貴重である事と
  イコールで結びついているな。貨幣、即ち
  数値はその指標になる。
私:そしてそれを得るために、労働するように
  なる。対価・報酬として受け取る。
マ:資本家は多く雇い、得た利益で効率を上げ
  さらに富む。
私:そこなんです。あなたが書いたように作業
  は利益と等価のはずなんですが、皆それを
  忘れて対価として受け取っている。
マ:組織にいた方が、一人で動くよりも安全で
  あるし、当然の判断とも取れる。
私:そうですよね。物質社会に居てしまうと。
マ:ここからが本筋っぽいな。続きを聞こう
  じゃないか。

私:金属は希少性に加えて普遍性があります。
  時間が経とうと変わらぬ性質を持ち続ける
マ:その最上位が金だな。だからこそ兌換が
  成り立つのだから。
私:それでも含有量の詐称などが横行した。
  中央が管理している安心感があったとて、
  不正はそこさえ掻い潜ればいい。場合に
  よっては中央が詐称する。
マ:それが統治というものだ。名だたる君主は
  その制御が上手いのだろう。
私:もう一つは土地です。帝国主義の影には、
  産業革命ありです。大量生産の捌け口に、
  さらなる市場が必要でしたからね。
マ:確かに遠征は常に国を疲弊させてきた。
  大衆も納得する大義がなくば、戦闘行為の
  継続は内乱に繋がり得る。
私:土地で言うと宗教的、民族的な聖地なども
  戦闘行為を肯定する原因です。
マ:それらが物質として存在しているからくる
  問題であると言いたいのか、君は。
私:正直なところ、宗教的な意味合いを持つ
  土地問題は解決できるとは思いません。
  でも資本と領土は再考の余地があるかと。
マ:待ちたまえ。その素材とやらで資本を生み
  出すことが出来たとて、そこに希少価値が
  生まれるわけがない。
私:任意のタイミングで任意に生成できるもの
  だからですか。
マ:そうだ。君が言っているのは道端の石ころ
  に価値を加えると言っているようなものだ
私:改ざんができない資産は、石ころとは違い
  ますよ。いや、その石ころもまた改ざんが
  できないようにすれば資産になり得る。
  と言った方がいいかもしれません。
マ:唯一性の担保というわけか。
私:はい、そして案外我々は唯一性のないもの
  ばかりを信じています。例えば私の財布の
  500円玉。これは見た目が全て同じですが
  数値のみが信用できて、どこの誰が持って
  いたかは分かりません。
マ:過去に聖者か罪人かどちらが持っていても
  おかしくないな。
私:付加価値は度外視され、真贋と数値のみ
  査収すれば良いのだから交換は容易です。
  プラスの意味でもマイナスの意味でも。
マ:付加価値か。
私:ブロックチェーンでは一意に情報を書き
  換える事ができない。
マ:改ざんできない事が重要なのは、各機関や
  企業でも同じではないか。
私:そうですね。ただし不正は有史以来ずっと
  起こっている。封建的なあり方では。
  口でどれだけ民主主義を掲げてもシステム
  が封建的ならその組織もまた同位体です。
マ:確かにな。
私:そして重要なのは、そのブロックに入れる
  トークン、証書ですね。
マ:それが君のいう新世界の素材というわけか
私:新世界ではないですね、並行世界です。
マ:呼び方は任せるが同じではないか?
私:新しい技術だからと敬遠されると困ります
  太古から歯車はありました。その機構は
  いまだに乗り物に受け継がれています。
  これから説明するものも既に世の中にある
  考え方を拡張したに過ぎない。
マ:ならば続けよう。その証書であるトークンを
  不正から強固に守ってくれるのが、ブロック
  チェーンであることは分かった。
私:作業と資本が等価だということに私も同意
  します。そして作業と資本だけだった社会は
  資本すらも対価にしてしまった。
マ:仕方ないのかもしれないな。金属を常に持ち
  歩くなど叶わず、また他の物は風化する。
  ・・・まさか君は。
私:さすが察しがよろしいですね。金でなくても
  良い。その集団が信じている物があれば、
  価値の表現が可能です。紙幣なんて物も人が
  価値をつけただけのただの紙です。
マ:対価は別のもので用意すればいい。
  だがそれは、宗教にも通づるものぞ。その先
  相容れぬ物同士が奪い合う。君が言ったでは
  ないか。宗教的対立は解決しずらいと。
私:等価と対価を金銭で同一視したように、既存
  の世の中は市場と土地を同一視しています。
マ:大航海時代から、それらはほぼ同一のもので
  あったからな。言葉としては違えど、新たな
  市場は新たな土地を探さなければならない。
私:それって人が物理的な場所に生きているから
  こそ起こる問題であると思うんです。さっき
  宗教に通づると言いましたが、何が悪いので
  しょうか。物理では聖地や習慣が違うから、
  目についてしまう。争ってしまう。
マ:それぞれの島をつくればいいわけか。それで
  変わるか?別の場所を用意しただけのように
  聞こえるが。
私:元来の問題という意味では、解決できない。
  ただ、これからの人々をそれに巻き込まない
  ようにする事はできます。メタバースは。
マ:その島をメタバースと呼ぶのか。なるほど。
  して、何が違うと言うのかね。
私:この世の概念は全て人が決めたに過ぎない
  ことは共通認識だと思います。そうなると
  絶対的な善悪もない。人の尺度・節度で
  全てが決まり、妥当なものが残ります。
マ:一本の歴史の上で最適化を繰り返す。
私:メタバース、特にブロックチェーンを繋いだ
  それは独立生態系と考えます。
  私は外国にいた時に思いました。母国の社会
  構造は休暇に訪れるには楽しいのに、働くと
  なるとそれなりに難儀だなと。
マ:そこをどう払拭する?メタバースは?
私:認識番号 IDはあれど、住居などないのです。
  だから見たく無ければ行かなければ良い、
  見てしまったものを他で文句言う者は、ここ
  の文句も別の場で言うでしょう。関わらなけ
  ればいい、その者と。
マ:今の人が、それが分かってても出来ぬのは、
  その者との接点が別集団でも影響するから。
  会社学校、地域という住んでいる場所がある
  からだと。
私:あなたは言いました。一本の歴史の上に我々
  はいると。それが何千年続いている。親縁者
  だけの生活から集団になるにあたって、裏話
  が多いほど生存に有利だった。そうした進化
  は認めましょう。しかしそろそろその能力は
  退化させても良いかもしれません。
マ:情報は戦況を有利なものにするからな。だが
  そんな理想郷、到底作れると思わんが。
私:最近のソーシャルメディアを見るとそうでも
  ないと思わずにいられないです。スポンサー
  の意に則ったメディアより、真実を知る者の
  方が力を得初めている。
マ:虚偽で力押しできた時代から、真実でまくり
  返せる時代に変わっているというわけか。
  いつの時代も、数は力だな。
私:はい、さらに集団が独立関係にある仕様上、
  組織腐敗を是正する必要もない。なぜなら
  そこから移れば良いだけなのですから。
マ:ふむ、利己的な動きが生息域の縮小を意味
  するか。ただ、それを叶えるのは、既存の
  思考では難しそうでもある。
私:後から変えるのは難しい。つぎはぎだらけ
  の秩序ではいくら塞いだとて、浸水は止め
  られない。
マ:それで利を得ている者もいて、変えたがら
  ない層もいるわけだしな。
私:はい、初めが肝心です。定款・約款の時点
  で公平性を打ち出している集団で無ければ
  ならないです。先にいた方が得するエリア
  に、後続が来るとも思えない。
マ:物理社会は生まれた時点で強制的に何かに
  所属する。だからこそ既存の枠組みに合わ
  せられる者だけが生き残れるわけか。
私:残念ながら組織はいつも腐敗します。歴史
  を見ると明らかで、仕方ないのでしょう。
  名君の統治期間など長くて数十年ですから
マ:そうだな、組織を壊すのはいつも古参だ。
  君の言う約款と言うものさえ、一意に変更
  できないような仕組みなわけだな。しかし
  それ自体に欠陥が有った場合、取り返しが
  つかぬ事にならないか?
私:私の言う集団は、投票権までもがセットに
  なっています。故に約款に致命的な欠陥が
  あったとしても、全員で投票すればいい。
  人の思惑など介さず自動的に。
マ:ふむ、誰かが暗躍しその者だけが得をする
  ような結果になれば、出て行けばいいと。
私:そうですね。何段構えにもなっています。
  初めの決まりが気に入らなければ不参加、
  途中で意図しない変更があれば離れる。
  傾いた思想の島はニッチゆえに栄えない。
  しかし邪魔もされない。
マ:関係ないところへの意見など野暮としか
  言いようがないしな。君が呼んだここが
  そうであると。
私:まだまだ道半ばではありますが、ここを
  そう言う空間にできたらと思います。
マ:叶ったその先に、君自身が追放の対象と
  なり、投票されるかもしれないのだぞ。
私:それが中央に支配されない、完全民主の
  完成であると思うのです。
マ:そうか。
  誰か来たようだ。ここらで失礼するよ。
 (そして気づくのだろうな・・・)
        ー了ー

今回触れた用語集

各項だけで一記事書けるので、今回のnoteに使う分だけ解説しておきます。

web3.0型メタバース
メタバースの定義は広域に展開し過ぎているので、今回は狭義としてweb3.0型と書かせてもらいます。web3.0型はブロックチェーンを繋ぎ、以降のシステムが導入されたもの。独自の島(ランド)を持つこともできる。
DAO
参加できる企画であったり集団であったり。正直メタバースに必須とまでは言えないけれど、何かと便利。株式会社に例えられることが多いが、役員と従業員の垣根はない。作業自体も役員と同等で、なんなら全員株主。
ブロックチェーン
分散型台帳をその根幹に持ち、ブロックに入れた情報をチェーンで数珠繋ぎにしているもの。皆同じ台帳を持ち、全てを同時に書き換えるのは困難。
トークン
デジタル分野では証書の意。ブロックに入れる情報の役割。今回出てくるものは以下の通り。
 1.暗号資産
 通貨的価値を持たせたトークン。興味のあるプランやDAOなどに参画するときに支払える。作業技術はないけど関わっていたい時に役立つ。
 2.NFT
 今回では対価として出てきました。暗号資産との交換もできるとともに、作業したことでも受け取れる。参加したプランの価値が上がると、NFT自体の価値も上がり、その高騰は間接利益(含み益)にもつながる。種類によっては譲渡の可不可もあったり。
 3.ガバナンストークン
 参加者に配られる投票権。全ての是非に参加できる。スマートコントラクトとの相性抜群。
スマートコントラクト
 支払いなどの取引を自動で行う為のもの。約款・定款、決まりごと。
DID
 Decentralized Identifier(分散型ID)。web3.0を渡る上での身分証明。改竄や書き換えは一意ではできないので、一度信用をなくすと大変。

最後に

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 メタバース内で一緒に活動される方を募集しています。制作物を趣旨以外の機能にも拡張し、サイト内で販売していきます。以下のリンクをご活用ください。
cluster ID
cluster world
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メタバース✖️web3.0✖️AIを用い、フレンドさん達とあれこれ活動した内容を記事にしているので、他も読んでいただけると幸いです。

2023年の活動
制作(自身)
・イラスト
・ロゴ制作
・マンガ
・アニメ版ティザー
・アバター制作
・ワールド制作
・イベント運営
催し物(協力)
・マンガ
・web3.0の知識
・DAO演習
・DJ
・歌唱
・日本史
・AI音楽ライブ
・イラスト講座
・ファションショー
などなど・・・
やってみたいことがメタバースではできます。上記の一つにでも親和性のある活動者様と一緒に盛り上げていきたいです。

noteってこんなに良い機能が有るんですね! 頂いたサポートは時間の確保や、活動に全振りします!