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職業訓練校に行く前に絶対知っておいたほうがいいことを、通った私がまとめる

職業訓練校でWebデザイナーの勉強をしました。

今はWeb制作の会社でアシスタントをしている小路りょうです。

無料で学べる!これまでとは違う仕事をするスキルが無料で身につけられる!と思って受講を決めた職業訓練ですが、通う前に知っておきたかった…!ということについて、記録がてらまとめておこうと思います。

Webデザイナーの講座は人気で、入校しやすくなる条件(あくまで主観ですが)もまとめています。

もしこの内容が人気になったら有料にするかもなので(入校しやすくなる条件が広まってしまうから)、職業訓練が気になる方は今読んでってくださいね。

職業訓練校ではスキル習得は2番め。1番は…

就職です。

職業訓練校で1番の目的とされるのは、就職なんです。

説明会にでも言われると思いますが「就職のサポートが第一の目的なので、もちろんWebデザイナーカリキュラムは教えますが、スキル習得のための学校ではありません」とはっきり言われます。

わたしは「そんなこと言ってもWebデザイナーになるスキルの授業はするんだし、就職するかどうかは個人の選択次第じゃい」と思っていました。

ですが実際に入校すると、びっくりするほど就職のために割かれる時間が多いんです。

・最初の1週間は自己紹介などでPCなし
・キャリアコンサルという先生との面談がしょっちゅうある
・求人の読み解き方、応募書類作成(ジョブ・カード)の時間がある

プログラムでいうとこんな感じ。

1日のスケジュールでいうと、

・午前中に授業
・午後は練習問題を自習、その間にキャリコン

毎日がこのスケジュールであることがほとんどでした。

そして「いかに就職してもらうか」が訓練校側のミッションなので、実際にはWebデザイン関連以外の仕事につく人も多かったです。

期間中ガッツリWeb関連の勉強ができると思って行かないほうがいいです。

職業訓練校のPCのスペックをあてにしない

最大の計算外が、訓練校のPCのスペックでした。

Twitterなどで時たまつぶやいている人がいますが、PCのスペックがおそろしく低いです。

全国の職業訓練校すべてのPCスペックが低いとはいい切れませんが、主たる目的が就職であるせいか、わたしが通っていたところのPCスペックはかろうじてアドビソフトが1つ動く程度でした。

メーカーやチップでスペックを伝えられなくて申し訳ないのですが、どのくらいスペックが低いかというと

・PCの立ち上がりに15分
・ソフトの立ち上げに20分以上(イラストレーター、フォトショップ系)

という状態だったといえば伝わるかと思います。

HTML&CSSはterapadというテキストエディタを使うので、ソフトが動かなくて授業についていけない、ということはなかったのですが、イラレ、フォトショは固まってしまったりサンプルを開くのに時間がかかったりという理由で授業についていけないことがありました。

わたしは授業料が無料な分、自前で揃えられるものは揃えようと思い、
・自分のMacBook持ち込み
・AdobeCreative Cloudは自分で契約して使う、
という対策を取りました。

PCの持ち込みは、学校側の判断によります。自分で先生に交渉してみるつもりでいたほうがいいです。

スキルを身につけるためにとるべき行動

自分から質問をする、です。

就職が目的なので、作品に対するフィードバックをもらったり自分が書いたコードをチェックしてもらったり、ということはわたしが通っていたところではありませんでした。

ですが、例えばHTML&CSSであれば、

①自分でとにかくコードを書く
②練習問題は全部やる
③わからないところは先生に聞く

という流れで「先生に積極的にフィードバックをもらいに行く」という対応は必須です。

わたしは「こんなこともできないって聞くのはちょっと気が引けるな…」と思って、授業が始まったばかりのころは先生に声をかけづらかったですがここが後悔ポイント。

就職目的の学校だからあんまり教えてもらえないかも…と思わずに「Webデザイナーの仕事をしたいから知りたい」という姿勢で質問すれば、先生は答えてくれます。

いくら就職が目的の学校とはいえ、先生のWebデザインに関する知識は、生徒であるわたしよりも豊富なのです。

わたしはカリキュラムにないWordPressやサーバーについても聞いたのですが、わたしの先生は他の先生にもやり方を聞いたり得意な先生を連れてきてくれたりと解決に親身に動いてくれました。

学校によってはPCのスペックなど、びっくりすることもあるかもしれませんが、先生を信じてしっかり手を動かすことでスキルは身につきます。

信頼できる先生だったらカウンセリングを活用する

就職支援が目的、ということをデメリットのように書きましたが、メリットもあります。

自己分析、向き・不向きなどキャリアについての悩みに、先生は客観的なアドバイスをくれる、ということです。

おそらく先生との相性、先生の経歴、考え方にもよると思いますが、わたしはWebデザイナーの知識をもった先生とのコンサルがとてもタメになりました。

①Webデザイナーとして最終的にフリーになりたい
②そのための就職先としてこういう働き方がしたいがどうか
③わたし自身の良いところ、方向性の悩み相談

この3点がわたしが先生に相談して役に立った部分です。

履歴書の自己PRや志望動機の添削を先生に頼む生徒さんが多かったですが、わたしはWebデザイナーの先輩に聞く感じで相談させてもらいました。

先生はたくさんのWebデザイナーになりたい人を見てるので、適正を見極めるのがとても上手だと思います。

わたしは自分で気がついていなかった長所を教えてもらえて、とても自信になりました。

相性もあるので、一概に先生との相談をすべし!とは言えませんが、この先生信頼しても良さそう、と思ったら本音でたくさん相談するのがおすすめです。

人気の職業訓練校に入る方法

Webデザイナー関連のコースは、結構人気コースです。

申込時にもハローワークの窓口で申込状況を教えてもらえますが、定員オーバーしているとわりと落ちるようですね。

実際、わたしが学校に通っている間も、毎日ひっきりなしに見学の人がきていました。講座の人気ぶりをひしひしと感じた出来事です。

そこで、人気の職業訓練校に入る方法ですが、確率をあげる方法は3つあります。

①4月、5月や1月などの開講をさける
②面接時は就職する予定であることを伝える
③真面目に通えること、争いは起こさないタイプであることを面接で伝える

とくに申し込みの時期が重要で、4月や5月などの年度初めや、1月からというキリがいい時期は申込みが多い傾向のようです。

3月までで退職した人が4月開講コースに多数申し込み、あふれた人が5月へ流れ込むため、4月から5月、6月あたりまでは定員がオーバーしやすい傾向。

わたしは5月末から9月末まで在籍していたのですが、7月以降は授業見学の人が減っていました。

期間に余裕があれば、年度途中のコースに申し込むことをおすすめします。

また、面接時は

・働く気があること
・期間中きちんと通えること
・集団授業で問題を起こさないこと

をしっかりと伝えてください。

面接はキレイめカジュアルでOKです。わたしはジャケット羽織っていきました。

「集団授業で問題を起こさない」とは、他人から嫌なことを言われたら自分でなんとかしようとせず先生に伝える、など穏便な手段をとります、ということです。

授業をスムーズにすすめる妨げになる人を落としたい、という趣旨なので、人と仲良くやることができますという意思表明が、入校面接のポイントです。

お金ないなら職業訓練校は価値ある選択

通うことを友人に伝えた時、職業訓練校でスキルなんて身につくの?職業訓練って役に立つの?と言われました。

実はわたしも会社員をしていた時は、職業訓練校は最低限の知識しか身につかない、実社会とはズレた使えない知識を教えている、と思っていたんですよね。

ですが実際に通ってみて、自分の利用の仕方次第でしっかりとスキルは身につくし、良い相談先になる、とわかりました。

Webデザイナーの仕事をするにしても「きちんと学びたくて職業訓練校に通いました」と就職面接で伝えると、独学のみより反応は良かったです。

とにかく時期を焦らなければ、人気のWebデザイナーコースの職業訓練に入れます。

失業保険だけでなく訓練給付金という制度もあり、仕事を得るための制度としては充実しています。

お子さんがいる場合は託児サービスありの訓練コースもありますよ。

無職の時しか利用できないし、無料だったら受けておいて損ないです。

社会保障の恩恵をもらうまたとないチャンスなので、気になる職業訓練には申し込んでみてください。

長くなりましたが「へー、そうなんだ」と思ってもらえたらスキしてもらえるとめちゃくちゃうれしいです。

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