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無くしたハンマー

持ち主に忘れられたハンマーは悲しむのだろうか。

今日、仕事中にハンマーを無くしてしまった。
別の現場に行ったときどこかへ。
どこを探しても見あたらない。

こんな時、無くしたものの愛着に比例してこちらも悲しむし向こうも悲しむに違いない。

それはハンマーだけではない。
子供の頃のお気に入りのボール、人形、カード、石ころ、なんだって悲しい。そこから学んだ。

意図しない別れ、抗えない別れ、この世に生まれたことが原因の「死別」。
ある意味で僕らは別れるために生まれてきたと言ってもいい。

だからこそ、最後は、笑顔で、これでよかったんだと言えるような、最良の別れを目指して接するべきなんだ。

もし、今日別れたハンマーに再会できたのなら、キスの一つでもしてやるぜ。

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