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仏教が語源の言葉 身に美しいで躾

宗教という言葉がいつできたか知っていますか?

明治時代になって「religionレリジョン」の訳語として造られた新しい言葉です。レリジョンの元々の意味は「繰り返し読む」という意味。


宗教というと毛嫌いする人が多い。龍泉寺も公的機関と結びつきが欲しくて何度も何度も色々な窓口に働きかけるのですが、「宗教だから掲載できません、できませんできません」の繰り返し。


ここに祈る場所ができて1000年です。たった140年かそこら前にできた「言葉」に無知な人が縛られてしまっている。


自殺と信仰心について調べた人がありました。

デュルケムという1897年に書いた「自殺論」を見ると、

キリスト教やイスラム教など信仰心の強い国は自殺率が非常に強く、信仰心の低い国は自殺率が高いという調査がありました。

祈る場所や人と接する機会がなくなり「過度の個人主義」に陥るからなのだそう。納得です。日本人は世界的に見てどう?

世界保健機関(WHO)によると、2023年2月時点の日本の自殺死亡率は、先進国(G7)の中で最も高いのです。胸が痛む。

厚生労働省の2022年人口動態統計(概数)によると、秋田県の「自殺率」(人口10万人あたりの自殺者数)は22.6で、全国平均の17.4を上回り、2019年以来3年ぶりに全国ワーストとなりました。

秋田県って大きいお寺、神社がないですよね。

お隣山形は出羽三山、信仰が息づいている。

秋田県は非常に信仰の低い県なのだと言われています。


そんな中、これは秋田県の話ではないのですが、

給食のご飯を食べるときに「いただきます」の代わりに笛や太鼓

宗教と教育を切り離すべきだという親のクレームからそうした


身に美しいと書いて躾

仏教の「習気(じっけ)」が転じて「躾」になりました。

身にしみついた習慣

煩悩が心に残す影響で、煩悩がなくなっても残り香のように残るように、身についた慣わしや習慣は死ぬまで消えないものという意味です。


小さい時から食物に感謝せず、家畜のように合図で食べ始める習慣。どんな大人になりますか?

躾の最初は

「ありがとう」を教えたいと思い、伝えてきました。「いただきます」「ごちそうさま」良い言葉ですよね。宗教だからと言わせないこの日本の環境。不思議に思ってしまいました。


無理(むり)

意味:理にかなっていないこと、できないことを強行すること。

moha(慕何、莫迦)サンスクリット語の「モハ(無知、迷いの意味)」

仏教語源:「理にあらず」という意味で、仏教の教えに反することを意味しました。


無理を続けると体も心も壊れてしまうのは誰もが知っていること。それなのに頑張りすぎてしまうことがありますね。


福沢諭吉:

「吾輩は知っておる。無理をして成る人の成功は、次第に失敗に終る。」



安心(あんしん)→あんじん

こちらも仏教由来

一般的にはほっとする、文字通り心が安らぐという意味で使われますが、

仏教では信仰によって到達する究極の心の安らぎを意味します。


この3つの言葉は


色即是空、空即是色

「色」:ここでは物質的なもの、形あるもの、現象を指します。つまり、私たちが見たり触れたりできるすべての物質や現象のことです。


「空」:これは実体がないこと、無常であり、永遠に変わらないものはないことを意味します。仏教の「空」の概念は、すべてのものが相互依存しており、独立した実体がないということを示します。


相互依存とは


蜂と花:

蜂は花の蜜を食べることで栄養を得ます。

一方、蜂が花の蜜を吸う際に花粉を運び、他の花に受粉を促します。これにより、植物は繁殖し、花は次世代の植物を生み出すことができます。



水循環:

太陽が水を蒸発させて雲を形成し、雲が雨を降らせることで地上に水が供給されます。この水は川や湖に流れ込み、やがて再び蒸発します。地球上の水はこの循環を通じて常に移動し、すべての生命を支えています。

物質や現象(色)は実体がなく(空)、常に変化し続けるものである。しかし、その無常で実体がないということ自体が、私たちが見たり感じたりする物質や現象(色)として現れる。


すべてのものが相互に依存し、常に変化していることを示します。

仏教に落とし込むと・・・


執着を捨てることの重要性を教え、より自由で平穏な心を育む助けとなるのです。

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