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元メーカー勤務アラフィフ海外営業マンが大型トラックドライバーに転身しました⑦(#丸1年を迎えた)

2023年4月頭、年収1000万円の海外営業マンというポジションを捨て、大型トラックのドライバー職へと転身した筆者。

”きつい" "汚い" "危険" 3K職場の典型というイメージがつき纏い、更に全業種を見渡しても平均値を余裕で下回る"低収入"。挙句、4月から直面する2024年問題によって低い収入が更に減り、人が辞め、仕事が回らなくなるという悪循環が懸念されるまさに鉄火場、それが物流業界。

そんな鉄火場に飛び込んで、ちょうど丸1年経った。
「先ずは1年間、なんとか続けられた」
と、ホッとしているところ。

今回のnoteでは、転身して1年が経過した現在の心境、そして平凡なアラフィフオヤジの筆者でも無事トラックに乗り続けられたポイントは何だったのかを振り返ってみたい。

現在の心境

海外営業という頭を使う事務仕事から、ドライバーという身体を使う現場仕事に180度変わることに対し、最初は不安満載だったが今では淡々とこなせている。満足度を点数でつけるなら、80点くらい。

毎日のペース・サイクルにも慣れ、仕事において一番煩わしいと言われる人間関係にも全く悩まされず(これがドライバー職の最大のメリットだし!)また腰痛などの体調面も今のところは懸案無し。毎週の整体とストレッチは欠かせない。

手積み手降ろしの作業時間もずいぶん早くなった。
独り立ち当初は荷台パンパンに積み切るまでに2時間以上掛かっていたが、今は積む荷物によっては1時間を切れるまでに。

唯一キツイのは、朝が早いこと?
特に毎週月曜は荷積み時間がひときわ早く設定されていて、日曜夜は18~19時には就寝せねばならない。自由時間が多少制限されるのだけれど、まぁこれはサラリーマンである以上仕方のない部分かな。
あと、職場が遠く通勤時間が長いのも微妙に難(車で片道1時間強)

肝心のお給料については、精神的な気楽さのバーターとして覚悟していただけにある程度受け入れてはいる(平均すると手取りで20~23万円@月21~22日勤務)ただ現状は毎月の支出に対して足が出ているのであと2~3万円でも増えれば有難い。世間では賃上げの動きが賑やかだけれども、中小企業のドライバー職がその恩恵を受けるのは果たしていつの日になることか。

この4月から、2年目。
とりま今のペース・環境であれば十分続けられそうだと感じている。

今の運送会社で2~3年ほどドライバーとしての経験を積んだ上で、その先の人生をどうするかは改めて考えるつもり。
来年下の子供が大学を卒業して金銭的に楽になるので、週休3日以上に仕事のペースを落としてゆるゆる働けるよう会社と交渉するか、より近所の運送会社を探して移るか、あわよくば資産運用が上手くいけば55歳あたりでFIREするか・・・そのあたりはまぁおいおい。

続けられた要因

次に、この1年を振り返ってみて筆者が無事続けてこられたのはどうしてか、それを幾つかを挙げてみたい。

1. メイン荷主がホワイト

筆者のような豆腐メンタルでもめげずに続けられた要因の95%程度がコレ。荷主によってドライバーにとってのストレス度合いがガラリと変わる、それを痛感した1年だった。
今の仕事は、

  • 荷積みの待機時間無し(バースの数が潤沢)

  • 配達先に早く着いても柔軟に荷受けに応じてくれる

  • よって拘束時間も短く(平均10時間)スケジュールが安定的

  • 荷物のダメージに比較的寛容で、弁済金ほぼ無し

  • 現場の人達が皆、社会人としてデキている(挨拶、雑談)

たまに、この荷主以外の仕事をスポットで任される時がある。
どことは言わないけど食品卸とか港湾系とか、まぁー昔ながらの会社って感じなのだが、荷積みの順番待ちのため現場に極力早く着いて適当に寝てろと言われたり(拘束時間に響くし、そもそも寝れないし)少し落として傷つけただけで弁済金払え(でもその商品は貰えない)とか、挨拶どころか何を言っているのか全然聞こえないようなリフトマンとか、もうクソだらけ。糞。うんこ。
そんな荷主をメインで割り振られるようになったら秒で辞めるて。

だから、ドライバー職に就く場合は具体的な荷主名を押さえておくようにするのがとても大事だと考えるようになった。

2. 良い人が多い

勤務先に、同じ顧客を担当している同僚ドライバーが数人(20~40代)いる。この人たちが皆きさくで、分からないこともLINEで親切に教えてくれるし、バース隣同士で積み時間が重なった時は一緒に手伝ってくれる。

別の運送会社のドライバーにも、積み卸ろし地でよく顔を合わして仲の良くなった知り合いが何人か出来た。「まぁ飲みやー」と缶コーヒーを奢ってくれたりとか。見た目は厳つくてとっつきにくい人でも、元気よく挨拶して飛び込んでいけば案外人間味溢れていたりするものだ。

当然ヤバイ奴も中にはいるのだけど、一般的な職場に比べると接する時間が圧倒的に短いので余裕でスルー可能なレベル。

仕事の悩みの大半を占める人間関係。
この点では比較的恵まれてるなと感じる。

3. 程度の良い自分専用車両

仕事で乗る車が走行距離100万kmを超えるオンボロだと本当怖い。日常使いの普通乗用車とは次元が違う酷使っぷり、それが大型トラック。

配送途上で、渋滞にハマることは避けられないのだけど、車両故障で1車線を塞いで長い車の列を引き起こしているトラックが滅茶苦茶多い。横を通り過ぎるにつれ「ああはなりたくないなー」と毎回つくづく感じる。

更に、車両を他の同僚ドライバーと共用する場合、どうしても細かい点で気を遣ってしまう。例えば芳香剤の匂いひとつとっても好みは全然違うから。1日の大半を過ごすスペースだけに、出来る限りストレス要素を減らして自分にとって心地良い環境にしたいのは至極当然。

その点、現在の運送会社から与えられたトラックはほぼ新車、そして自分専用なのが良かった。ただ勿論、日々の車両管理は自己責任。

以上、丸1年ということで、つらつらと綴ってみた。

そんなこんなで、4/1からルーキーを卒業、2年目選手になる。
兎にも角にも【交通事故】ならびに【腰痛】にだけは気をつけて、引き続き経済の血液として日本社会に貢献していければと思っている。

今回も駄文をご拝読頂き、ありがとうございました。


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