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片目猫ミイと出会うまで①~シェルターボランティア編~

昨日の投稿を読んでいただいた皆さま、ありがとうございます。はじめてお読みいただく方、初めまして。どこにでもいる、都内OLです。

今日は、ミイとの出会いをお話する前に、ただのOLの私が、仕事をきっかけに存在を知り、参加することとなった、動物愛護団体の「ボランティア」について少しお話しようと思います。

お話するにあたり、あくまでこれは、不純な動機で動物愛護団体のボランティア活動に飛び込んだOLの個人的な経験と見解であること、また、うっすらした記憶をもとに書かれた記録であることを、どうかご容赦ください。

「ボランティア」は敷居が高いのか?

「ボランティアしているんだー」と話すと、よく「すごいね」「偉いね」と言われます。私はいつも「えっ、なんで?」と思います。私がボランティアに参加した理由はとても不純です…。(詳細は、初投稿をご覧ください。)真剣に愛護活動、保護活動をしている方からは、怒られてしまうかもしれません…。ただただ、動物がかわいくて、戯れたくて、「ボランティア」をすることは当時の私にとっては動物と触れ合える楽しい時間を過ごさせてもらう、ということでした。(もちろん5年の時を経て、今はもう少し活動に対しての気持ちは変化しておりますが…。)

「ボランティア」をすることは、周りからすると何かとても崇高な敷居の高いことにみえたのかもしれません。でも、この活動に飛び込んだ時の私は、何か「ボランティア」をするうえで理念を持っていたわけでも、動物と関わるうえで資格や特別な経験があったわけでもありません。(あっ。今もありません…。)もっと言えば、私自身は自分で動物を飼って共に暮らすということさえ、したことはありませんでした。

したことがあることと言えば、築地の魚河岸でお店をやっていた祖母が、しょっちゅう築地で拾ってきては、最終的に家で終生お世話をすることになった猫たちと、たまの気まぐれで遊ぶ程度。ご飯のお世話も、トイレのお世話も、何もしたことはありませんでした。

そんな私でも、なんだかんだでこれまでの5年、ボランティアを続けています。

動物愛護団体の「ボランティア」って何するの?

動物愛護団体での「ボランティア」と一口に言っても、参加の仕方は様々です。団体によって、活動内容の差や、名称の違いはあるかもしれませんが、私の活動している団体では、以下の活動選択肢があります。

1、お金の寄付

2、物資の寄付

3、シェルターに通って動物のお世話をするシェルターボランティア

4、団体で保護している子を家で預かって譲渡までのお世話をする預かりボランティア

1と2は直接、保護動物と接したり、お世話をするのではなく、団体の運営や活動に必要な資金、物資(ごはんやトイレ用品、首輪などなど)を支援するボランティアです。動物愛護団体の多くは、活動をサポートしてくださる方々のご支援で成り立っています。なので、これら2つは、とっても重要でありがたいボランティア活動の一つです。

3と4は直接、保護動物と接する機会のあるボランティアです。団体の運営するシェルター(保護された動物たちが暮らす場所)に通ってお世話をするのか、自宅で預かってお世話をするのかの違いがあります。団体によっては、3か4どちらかしかない団体もあるかと思います。

活動を始めた当初の私は、3の「シェルターボランティア」としてスタートしました。

「シェルターボランティア」で受けた衝撃

ふわっふわの不純な動機で、シェルターに通うようになって受けた衝撃は数知れず。と、いうよりも、見るもの、聞くこと、すること、そのすべてが私にとっては知らないことばかりで、すべてが衝撃でした。

その中でも「愛護センターに収容される動物の多さ」「収容されるまでの経緯」は、何度衝撃を受けたか、わかりません。

動物愛護団体の存在を知るまでの私は、「保護動物」となるのは、犬ならば野犬か、飼い主がわからなくなってしまった迷い犬、猫ならば野良猫、と思っていました。なので、東京ならば野犬なんてそうそういないし、猫だって野良猫なら、そんなに簡単には捕まらないだろうし、「保護動物」って言ったって、東京にはそんなに数はいないんだろうなぁ、と思っていました。

ところが、団体で保護されている子たちの数の多いこと…。そして、次から次へと愛護センターから新たな顔ぶれもやってくる…。経緯がいまいちわからない子もいるものの、わかる子の収容経緯を聞くと、あまりに信じがたい事実がたくさんありました。世の中で言われる「ペットブーム」の裏側に隠れた、あまりに悲しい現実に、仕事において、ある意味で「ブーム」を生み出すことが生業の一部となっていた私は心が押しつぶされる思いでした。(このあたりのお話は、また機会があれば記したいと思います。)

そんな経験をする中で、ミイとも、とてもかかわりの深い「多頭飼育崩壊」という言葉を初めて知ることになります。

「多頭戦隊ペルシャ」参上!

2015年3月下旬。ボランティアの連絡網に初めて見る文字の羅列が投稿されます。

「センターにいる多頭崩壊ペルシャ21頭のうち、いくつか受け入れます」

記載された文字を見た感想は「はて?多頭崩壊?ていうか21頭!?なんだそれ…。」どたばた受け入れ準備を進めるベテランボランティアさんたち。普段はとても丁寧に、的確にシェルターでの作業や、動物のお世話の仕方を教えてくださる頼もしい存在である、そのベテランボラさんたちでさえ、てんやわんやしている様子がうかがえました。

「多頭崩壊」って何だろう…連絡網のやり取りをぼんやり眺めながら、そんなことを思っていた私。少ししてシェルターのボランティアに行ったときに驚きの光景を目にします。

そこにいたのは、毛が絡み合いフェルトのように固まり、恐ろしい臭いを放つペルシャ猫たち。新しい環境と、ばたばた動き回る人間に、目には不安と恐怖の色を浮かべていました。そこからの流れは、はっきりとは覚えていません。でも、絡み合い糞尿にまみれ、ブラシも通らないフェルトのような毛を、とにかくはさみで切り、シェーバーで刈り、暴れてケガをしないように順番に洗濯ネットに入れて、お風呂場でシャンプーをし、毛が絡み合ったことで引っ張られ、また衛生状態の良くなかった荒れた皮膚を救出する作業をしたことはうっすら覚えています。(たぶん、正確にはベテランボラさんたちの華麗な作業を、ちょびっと恐る恐る手伝っただけ…)

ペルシャたちの惨状を見れば、「多頭崩壊」という環境が、いかに過酷で恐ろしい環境かは、無知な私にも容易に想像できるものでした。

迫りくる、「繁殖期」の足音…

そんなこんなで「シェルターボランティア」を通して、私が衝撃を受ける日々を過ごしていたころ、猫界は、動物愛護団体にとって戦場のような毎日が訪れる「繁殖期」を迎える時期となります。

その戦場のような日々は、不純なOLの動物愛護団体でのボランティアの参加の仕方を大きく変え、やがて、ミイとの出会いをもたらします。(やっと本題にたどり着けそう…。脱線しまくりで、ごめんなさい。)

このあたりのお話は、長くなってしまったので、また明日!

最後に、「多頭飼育崩壊」について、wikiに載っている説明をご紹介。

多頭飼育崩壊(たとうしいくほうかい)とは、ペットの動物を多数飼育した飼い主が、無秩序な飼い方による異常繁殖の末、飼育不可能となる現象。英語ではアニマルホーディング(Animal Hoarding)といい、過剰多頭飼育者のことをアニマルホーダー(Animal Hoarder)という。

ここでいう飼い主は、ペットショップやペットと暮らしたい人に動物を売るために繁殖をさせる「ブリーダー」であることもあれば、もともと保護活動をしていた団体や個人、単純に雄と雌を避妊去勢せずに一緒に飼っていた方であることもあります。

いずれにせよ、こういうことにならないためにも、自身の経済、生活状況に見合った飼育頭数、また、無用かつ安易な繁殖が起こらないよう、避妊去勢をきちんとしたうえでの、適切な飼育が徹底される世の中になってほしいなと、切に願います。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました!また、訪問いただければ幸いです。

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