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離乳済みの…老猫?ミイとの出会い編


こんにちは。いよいよ、完全な在宅期間が終わりを迎えようとしている都内OLです。来週からは、少しずつオフィスに出勤する日が出てきます。(といっても、週1~2日ですが。)皆さんは、いかがお過ごしでしょうか?

さて、いよいよ本来このnoteで記したかった、片目猫ミイとの出会い編に突入です。そして、それを更新しようとしている5月30日(土)は、実はミイの初七日です。きちんと明言はしておりませんでしたが、ミイは5月24日(日)の13時過ぎに空への旅路に出ました。

ちょうど初七日にあたる日に、ミイとの出会いを振り返ることになろうとは…。見切り発車で始めたこのnoteですが、結果、すごくいいタイミングではじめられたなと、感じています。

それでは、いよいよ、とってもカオスだったミイとの出会いです。

あれ…?子猫のはずじゃ…

さて、2015年8月3日、今日の夜から我が家にしばらく子猫が来るのか。仕事をなるべく早く切り上げて、団体にお迎えに行かなきゃな、と、少し浮足立った気持ちで仕事に向かった私。仕事の間も、どんな子が来るかな、離乳済みって言ってたけど、実際どれくらいの週齢の子だろうか、うちには何匹兄弟が来るのかなと、ボランティアの連絡網が更新されるたび、そわそわが止まりませんでした。

あっ、ケージも2段ケージを借りるならば、一人で運びきれるかな?まぁタクシーに積んで帰ればなんとかなるか。そんなふうに思いを巡らせながら連絡網を見ていた時です。

「乳飲み子と成猫がきました。」

んん?見間違いかしら。いやいや、見間違いじゃない!あれ?離乳した子猫のはずでは?突然目に飛び込んできた文章に完全に混乱…。

なぜ、離乳した子猫が、乳飲み子と成猫にドロンしたのか。緊急性の高い乳飲み子はまだしも、成猫なのはなぜ?そんなことを考えながら、でも、預かるなら成猫だ。乳飲み子は平日は無理だもの。と、連絡網に成猫希望と投稿。同時に、団体代表のSNSを確認すると、つぎつぎに新人たちがアップされていく…。この頭数、もしかして「多頭飼育崩壊」かな…。

結局、成猫6頭、乳飲み子1腹が、その日、団体にやってきました。そして、私は申告通り、成猫を2頭お預かりすることに。

成猫2頭と、取り急ぎの2段ケージと猫用トイレをすべて一人で運ぶのは、やっぱり無理だと思った私は、当時同棲中だった現・夫に連絡し、仕事終わりの20時半に団体の施設で待ち合わせをすることになりました。

一番年寄りと、一番おデブ。

そんなこんなで20時半に団体にたどり着いた時には、成猫のうち、発熱でそのまま入院となった子を除いた、5頭中3頭が他のボランティアさんとともに去った後でした。

誰がどの子を連れて帰って、団体にどの子が残っているのか。連絡網に記載はあったものの、あまりの情報の錯綜っぷりに、いまいち自分がだれを連れ帰るのかよくわからないまま、団体の運営するクリニックに到着。そこには、すでに電気が消された暗闇の中、残されたキャリーが2つ、ポツンと。

恐る恐る、それぞれのキャリーをのぞくと、ぼろぼろで片目の三毛猫らしき子が、必死にキャリーに体をすりすり。鳴いているように見えるものの、声はほとんど出ておらずカスカス…。そして、もう1つのキャリーの奥には、三毛猫とは対照的に、緊張でギューッとなって目をまん丸くしている黒い塊。

「お待たせ。一緒に帰ろう。」

ところがキャリーを持ち上げようとすると、片方のキャリーが想定していたより遥かに重い…。重すぎる…。ちょうどその時、クリニックの看護師さんが現れたので、連れ帰る2頭のことを聞いてみたところ、黒い子は、6頭の中で一番おデブ(後で聞いたら、7キロ近い巨体でした)で、三毛猫の子は一番年寄りだと告げられました。

ぜんぜん、子猫じゃない…(笑)

そんなことを思いながら、やっとこさ彼とタクシーに2頭を積んで、ケージやらトイレやら必要な用品も詰め込み、自宅へ向かったのでした。

ようこそ我が家へ。

自宅へ向かう途中、一切声を出さなった2頭。やっぱり不安で、怖いんだろうな、そう思いながら自宅へ運びこみました。

そこからは、2頭を出す前に2段ケージの組み立て作業。ところが、組み立てようとすると、必要なはずのジョイント部分の部品がない…。とはいえ、保護されたばかりで、どんな病気、虫が体にいるかすべては調べ切れていない2頭。このまま部屋に放つわけにもいかず、とりあえず、近くのコンビニで結束バンドを購入して、なんとかケージ完成。(後日きちんと部品を手に入れることができました。)

さっそく2頭をキャリーから出して移そうとすると、奥で縮こまって全然出てきてくれないおデブの黒猫…。仕方ないので、キャリーの蓋を外してキャリーごとケージへin。

一方、三毛猫はというと、キャリーを開けてすぐにトコトコ出てきて、ケージの中のお水とごはんに口をつけたのでした。

クリニックでお迎えした時は暗くてよく見えなかった2頭。ケージに放ち、よく見てみると、目が真ん丸で、信じられないくらいむっちむちの黒猫と、片目がつぶれ、もう一つの目も目やにでぐじゅぐじゅ、目元の毛もハゲハゲ、お鼻もぐじゅぐじゅで、体はガリガリ、首からはぼろぼろの子どもの髪飾りと思われる水色のリボンを下げ、そのせいで首回りの毛がぐるっと一周ハゲハゲの三毛猫がいました。

やはり「多頭飼育崩壊」の現場から愛護センターに収容されてきた2頭。ペルシャと違って短毛なので、毛がフェルトのように固まっているということはなかったですが、ぼろぼろ具合を見れば、いかに過酷な環境下にいたかは一目瞭然でした。

「多頭飼育崩壊」で収容された場合、一気に数十頭が来てしまい、また過酷な環境ゆえに病気を持っていたり、人間がまったく触れられないくらいに威嚇をしたりするため、通常は数日置いておいてくれる愛護センターでも収容できず、即殺処分となるケースが多いようでした。団体の代表がセンターにたまっていた離乳済みの子猫を引き受けに行った際、ちょうど車で運び込まれてきたのがこの多頭の子たち。すぐに殺処分になる可能性が高いことをわかっていた代表は、離乳済みの子猫ではなく、この子たちを団体に連れ帰ることを決めたのです。そして、この一族は翌日も追加で6頭、計12頭が私の活動する団体で保護されました。それでも保護できたのは、代表いわくごく一部。他の子たちは助けられなかったといいます。

何はともあれ、こうして我が家にやってきたのが片目猫のミイと、おデブのクロでした。話が違うじゃーん!と思いつつ、2頭との生活がスタートします。初めての長期預かり。スタートするとまたもや驚きの連続。

そのあたりの2頭との新生活については、また明日。

最後に我が家に来たばかりの頃のミイとクロの写真を数点。

到着してすぐのミイ。目とお鼻、口がとても汚れていました。お口は歯肉炎でほとんど歯がありません。ケージは、駆虫薬によってノミの死骸が大量に落ちてきていたので、ペットシーツで囲んでいます。

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キャリーから出てきたクロ。お腹が真ん丸…。一体何が詰まっているのか…。

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とっても華奢でちっちゃなミイ。過酷な環境だったはずなのに、最初から人間が大好きなかわいい子でした。

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クロとミイの体格差…。

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ミイが狭くて迷惑そう。

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ちなみにクロは後に、シェルターボランティアをやっていた方に見初められ、素敵なご家族の一員となり、ダイエットも成功し、今も元気で愉快に暮らしています。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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