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読書感想文「三体Ⅲ死神永生(下)」

 完結しました! 一冊挟んだけど二ヶ月かかりました。でも読んでよかった。思考が広がった気がするし、翌朝散歩した時に世界が少し美しく感じました。

 暗黒森林攻撃に備える地球人に三編の物語を通してそのヒントを与える雲天明。それを智子遮蔽部屋で解析した結果、
1木星などの影に隠れて太陽の爆発を回避する掩体計画
2光速宇宙船で別の恒星に移住する計画
3光速の速度を低下させることで太陽系の安全性をアピールする計画
の三つが検討され、結果人類は掩体計画を選択し、大型惑星の影にコロニーを作って生活を始めるのだが……

 既読の方が口を揃えて最終巻はスケールがえげつないと言ってた通りのとんでもないスケールの話になりました。この辺は是非映像で観たいですね。ネットフリックスさんに頑張って欲しいです。
 程心が主人公の第三部は「責任」というのが裏テーマなんだと感じました。運命に流されてるほぼ一般人にも関わらず人類の命運を何度も握らされ、しかも結局良い結果を得られなかった彼女。責任とって死にたくなるような状況かもしれない程心を救ったのは物語終盤の関一帆の言葉だったのだろうと思います。

「そのあと君に何があったのかは知らないけど、君はやっぱり、間違ったことはしていない。愛は間違いじゃないからね。ひとりの個人が世界を滅ぼすことなんてあり得ない。仮にあの世界が滅んだとするなら、それは、生きている者もすでに死んでいった者も含めて、すべての人間の行いの結果なんだ」

 こんなこと言われたら泣き崩れちゃいますよね。

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