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Smoke

 僕は長く煙草を吸ってきました。35年以上吸ってきたことになるでしょうか。禁煙は考えたことは一度もないですし、この先も止めるつもりはまったくありません。

 単純に好きなのです。煙草を吸うという行為とその時間が好きなのです。依存しているのとは別の話であると自分では感じています。

 若い頃に大人の階段の一歩として始めたことです。昔は大人の嗜みとしてある程度の年齢になると吸い始める人は多かったと思います。 

 ミュージシャンや映画の中の役者が煙草を吸う姿は格好が良いと思いましたし、憧れのまま年齢を重ねたと思います。

 大人の階段の一歩と表現しましたが、実は大人になりきれないから煙草を吸い続けているのかもしれません。憧れを捨てきれないのでしょう。

 煙草はアメリカ大陸のネイティブの人々の儀式的なものが嗜好としての習慣となり、そして入植したヨーロッパ人によって世界中に広まりました。僕は共感できるネイティブアメリカンの教えや考え方が沢山あります。それも止めない理由の一つになっているかもしれません。

 そしてハーヴェイ・カイテル主演、ウェイン・ワン監督の「Smoke」、続編というか番外編の「Blue in the Face」、ジム・ジャームッシュ監督の「Coffee and Cigarettes」この3本の映画は煙草ありきの映画です。僕はこの映画達の時間の流れ方が大好きです。煙草が作る世界観は決して悪いものではないなと思われせてくれる映画達です。喫煙者がマナーさえ守っていればこの世界観を容認してくれる世の中であって欲しいと思います。

 近年、僕の子供達が観ている漫画やアニメーション作品で一般にも話題になっているものの中にも喫煙が描かれているものが多いと感じます。作品の背景や時代考証といっただけで描写されているわけではない印象を受けました。喫煙者の観点ですからポジティブに捉えてしまうのかもしれませんが、表現の中に喫煙が出てくるのは何故かほっとしてしまうのです。

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