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BEYOND2023 どこよりも早い現地レポート(トークセッション①)

2023年10月7日(土)に開催されるBEYOND2023に、Syncableから2名参加しております。気になったお話や登壇テーマを現地レポートします。

本記事はトークセッション①「『社会課題解決xビジネス』にまつわる誤解と世界の金融アセットが向かう方向を探る」のレポートです。

BEYOND2023 "Next-Gen Impact"
昨今、「インパクト」をキーワードに政治・金融の双方向から社会課題解決の追い風が吹き始めています。さらには、ソーシャルネイティブなU30世代が経済の中心になる時代がすぐそこまで来ており、少しずつ社会の風向きが変わってきたのを感じています。
しかし、足元を見るとインパクト投資を行うVCは未だ少なく、社会課題解決のための協業・共創はなかなか進まない。
そして、社会課題にはビジネスになりにくい領域も存在し、産業化している領域との格差は広がっていくばかりです。
私たちは社会の潮流が動き始めているいまだからこそ、皆さんと一緒に模索したいと思っています。
あらゆる社会課題解決を加速させる「次世代インパクト」を。一人ひとりの幸せな未来のためにできることを。
全ての社会課題を乗り越えるために。
Going Beyond Social Issues.

https://beyondtaliki.info/

登壇者のX(Twitter)アカウント

中村 多伽さん:https://twitter.com/kissmetk

安部 敏樹さん:https://twitter.com/toshikiabe

工藤 七子さん:https://twitter.com/nanaco0706

田口 一成さん:https://twitter.com/taguchikazunari


問い:インパクト投資がなぜ重要になったのか?インパクト投資の限界は?

中村さん

工藤さん:90年代後半に途上国の支援のなかでチャリティのお金を途上国にばらまいても意味ないぞという反省からインパクト投資が始まっている経緯があった。ビジネスをちゃんと作っていかないといけないのではないか?という問いから始まっている。また一方で、リーマンショックが起こり「金融って社会的意義がもっとあったのでは?」という流れがウォールストリートから起こった。その2つの流れが合流した。
様々な人が集まり、インパクト投資を盛り上げようとコミュニケーションとっている状況が今。

工藤さん

安部さん:インパクトファンドの運用を始めて1年経った。上場企業は公開した経営目標を達成することに加えて、インパクトも作っていくの?という難易度は高い前提がある。
社会に良いことをすれば儲かるのか?という問いは少し疑問があるのではないか。あと10年くらいで、それを実現していきたい。一方で金融業界の人はできないと思っているので、そこでどっちが正しいかチャレンジしていきたい。半数以上が、「良いことあれば儲かる」という認識になれば、一気に変わっていくだろう。

安部さん

田口さん:経済合理性を求めながら社会問題を解決していく。ボーダレスグループでファウンデーション作り、皆で更に1%の売上を出し合うことになった。経済合理性を求めながら社会課題解決に取り組める領域は多い。すべての原因をビジネスで解決できるわけではないが、有効に影響を与える領域は多い。

田口さん

工藤さん:SIIFとして、日本一番のVCになりたいと思っているわけではない。このモデルを真似して欲しい。社会に良いことすれば儲かるのか?
必ず儲かるとは思っていない。投資判断の軸は、合理性だけで決まっていない。世の中の認識、常識も大事。インパクト投資からインパクト経済へ。
ネガティブを減らしてポジティブを増やしたいという行動様式が当たり前になってほしい。

安部さん:経済はデジタル(数値化)が基本。貨幣化する。どこまで数値化して、どこからは数値化しないのか。9割が社会性が数値化、1割がモヤッとした領域。

田口さん:売上が上がりやすいビジネスとそうでないビジネスはどう選定しているのか。グループ会社に投資リターンは求めていない。売上を1%出し合おうという形に変わった。以前は余剰利益を1%出し合っていたが、余剰利益を生むには数年間かかってしまう、このサイクルへの参加が遅い。

問い:社会課題解決を取り組む理由は?

安部さん:好奇心と、人類の生存確率を高める時に社会のレベルをどう高めていくかに興味がある。今、桁が増えているが人類のOSがついていっていないので、そこをどうアップデートしていくか。

工藤さん:例えば餓死する人がいて、n=1でもそれっておかしいと思っている。市場から出てきた負の外部性に対して、再分配で対処するのが成り立たなくなってきている。ビジネスで対応できないことはチャリティ・フィランソロピーに任せましょう、という認識を変えていく。
市場の方がシグナルを察知しやすい。顕在化している問題の原因は経済側にある可能性もあるので、そこをどう減らしていくかという認識を作っていくことも大事。

田口さん:自分だけが幸せな状況は幸せではない。ほっとけない。
その想いを行動に起こす時の選択肢が沢山ある。
皆がアクションを起こせる状況を作っていけるようになればいいのではないか。

最後に。社会課題解決に取り組む人を応援したいんだ!

安部さん:勘違い野郎しか社会を変えられない!皆さん一緒に勘違いし続けましょう。

工藤さん:良き思いを持った企業が増えればいいかと思えばそうではない。  仲間が大事。一人で見える範囲は狭い、皆でいろんな観点で見て、皆で一緒に勘違いしていくともしかしたら社会を変えられるかもしれない。

田口さん:大物より本物になろう。本物であれば、大きくても小さくても良い。「ハチドリのひとしずく」を大事にしている。何かやろう!

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