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[読書メモ] DIE WITH ZERO / ビル・パーキンス

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

貯金・貯蓄を始めてから死ぬまで盲目的に貯め続ける現代人に向けて、お金の貯め方ではなく使い方、とくに使うタイミングの重要性について説明している。「お金」と「時間」と「健康・体力」のバランスが大事で、「お金」のために「時間」と「健康」を犠牲にし過ぎない考え方を再認識するきっかけになる。

今しかできないことに金を使う

DIE WITH ZERO|P.19

30代を越えたあたりで、お金を貯めることよりも使うことの重要性に気が付いた。体力のあるときでなければ一人旅で全国を周遊する経験もできないし、野外フェスを存分に楽しむことも難しい。自分自身の体力と健康、家族の年齢や状況を総合的に考えた時に、今投資すべきお金はしっかり使わないければ後悔する。

誰かに金を与えるのなら、早いほうがいい。死ぬまで待つ必要はない

DIE WITH ZERO|P.81

死んだときにお金を相続させるよりも、生きているうちに自分自身で、「渡す相手」と「渡す金額」に加えて、「渡すタイミング」を"選択して"計画的に進める方が、相続する側にもされる側にもメリットがある。死ぬタイミングは"選択"できないので、然るべきタイミングで"選択"と"実行"をすることが大切。

自身で保険代理店のようなことをしようとすると、人生を最大化するという目標は遠のいてしまう。<中略>私たちは一人では良い保険代理店にはなれない

DIE WITH ZERO|P.102

保険代理店は保険加入者を多数抱えることで、良くも悪くも利益とリスクが分散されている投資信託のようなもの。自分自身で保険代理店のような利益とリスクマネジメントを行おうとする作業は、単元株を運用するようなもの。
お金に関わる事柄は、自分一人で考えたり、自分一人でリスクテイクをしたりしたくなるが、大事なのは自分で判断したり選択することであって、自分一人で偏った考え方をすべきではない。有識者と一緒に考えたり、リスクマネジメントを外部リソースを活用してリスク分散したりする考え方はとても重要。

時間単位の相談料で報酬を得るタイプのアドバイザーもいる。<中略>損得勘定抜きで、あなたにとって最適な老後資産の運用方法を考えてくれる

DIE WITH ZERO|P.105

保険のアドバイザーのインセンティブのために自分にとって有利ではない誘導がされそうで、保険のアドバイスを受けることは躊躇していた。タイプの時間制で自分にとって優良なアドバイザーが存在するのであれば、相談できる関係性を築けるとよいかもしれない。

親が財産を分け与えるのは、子どもが26~35歳のときが最善

DIE WITH ZERO|P.126

自分自身がお金を必要とする最善期を過ぎた現時点に立ってみると、確かにの期間は財産を分け与えるのに適正な時期だと思える。時間や体力面とのバランスを考慮すると、20代から30代前半がお金から価値・経験に最も還元しやすい時期。

金から価値を引き出す能力は、年齢とともに低下していく

DIE WITH ZERO|P.164

お金を価値に還元する能力が下がることは、40代になると実感することが多い。40代以降でお金をかけて運動や勉強しているときにも、効果や成果の差を実感するし、パソコンのソフトウェアを使いこなすこと(成果物のアウトプット)も、若い頃に比べると十分に出来ていない実感がある。

人は終わりを意識すると、その時間を最大限に活用しようとする意欲が高まる

DIE WITH ZERO|P.196

本を読むときも、電車の通勤時間の数十分でひとつの章を読み切ろうとするとかなり捗る。期限(リミット)をはっきりさせた方が集中力は高まる。

身体的なリスクを考えるとわかりやすい。たとえば、私は子どもの頃、よく自宅のガレージの屋根から飛び降りて遊んでいた。<中略>リスクだなんて1ミリも思っていなかった。
だが、50歳になった今、ガレージの屋根から飛び降りるのは愚かなことだ。

DIE WITH ZERO|P.245

自分も子どもの頃は高い所から飛び降りる遊びをやっていた。膝を曲げた体制で着地し、自分の膝が顎にぶつかって軽いけがをしたことがある。その経験から、安全な着地方法を経験的に学んでいた。
同じ経験を今やろうとすると大怪我してしまうから、経験できる年齢で沢山の種類の経験をしなければならない。

人生で一番大切なのは、思い出をつくることだ

DIE WITH ZERO|P.265

思い出をつくること、即ち経験すること。お金は経験を生み出す資材であり、価値そのものではない。経験が価値そのものであるということ。

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