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濱松哲朗
2019年1月14日 22:12
冨士田元彦によると、中井英夫は決して岸上大作を認めなかったらしい。「かたくななまでの拒否反応を示しつづけ」、岸上の自死を冨士田が知らせても「いとも冷然と『清原でなくてよかったね』などという答えが返ってきて、くさらされた」という(『冨士田元彦短歌論集』国文社、1979年)。 そんな角川「短歌」歴代編集長の間で評価の一致した稀有な例の一人が、清原日出夫(1937~2004)である。清原の第一歌集