濱松哲朗

1988年東京都生まれ。茨城県出身。短歌・評論・随筆・小説など。「塔」所属。「京都ジャンクション」同人。短歌史プロジェクト「Tri」メンバー。

濱松哲朗

1988年東京都生まれ。茨城県出身。短歌・評論・随筆・小説など。「塔」所属。「京都ジャンクション」同人。短歌史プロジェクト「Tri」メンバー。

    マガジン

    • 月詠log(2017.04〜)

      「塔」誌上に掲載された月詠のログです。

    • 6のつく日に書く日記

      2019年1月から書き始めた日記。時々ぽっかりと間が飛びつつも46回まで続く。 (公開での日記再開の見込みはありません。)

    • 掲載記事アーカイブ

      総合誌、同人誌等で過去に掲載されたものを放り込んでいきます。

    • 未刊歌集『春の遠足』

      濱松哲朗の未刊歌集『春の遠足』(2015年・第3回現代短歌社賞次席作品)を公開します。2009年から2014年にかけての約900首から300首を選び、「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」の全3章で構成。マガジンには「誌上歌集版あとがき」、もうひとつのあとがきとも言うべきエッセイ「マサラタウンと松野家」、未収録歌篇を集めた「ひまわりの国――『春の遠足』拾遺」を含みます。

    最近の記事

    「塔」2020年8月号(月詠)

    落下するペットボトルの速度にて夢より戻るわがたましひは 護られてゐるうちはまだ良かつたが木香薔薇で息ができない 辛うじて私はわたしを騙しつつ砂糖をまはし入れるカフェオレ 適切な言ひ訳として金曜はお持ち帰りのやきとりを買ふ 吊り革が額をつつく 面倒な奴と思はれ出してうれしい (p.117 山下洋選)

      • 6のつく日に書く日記(46)

        2020.07.27. 連休明け4連休、からの、5連勤。今週来週あたりは仕事内容的に職場へ身体を持っていかないとどうにもならない。朝から半ベソで出勤。 盆休みの無い職場なので(宗教的な理由ではなく、業種的に休めない)、山の日の3連休の後はシルバーウィークまで長期休暇はお預け。まあしかし、連休があれば良いってもんでもなくて、それこそ計画を立てて規則的な生活を心がけないとすぐに寝通して体調を悪化させてしまう。自宅と布団がニアリーイコールなのも良くないのだろう。 次の3連休はI

        • 6のつく日に書く日記(45)

          2020.07.17. 月詠ゆうべ、歌ができねえ歌ができねえと午前2時前くらいまで唸っていたくせに一首たりともできなかったのが、朝の通勤時に電車の中でスマホのメモ帳を開けると何故かポロポロとでき始め、職場に着くまでになんとか10首揃えることができた。昼休みに清書して“塔函”する。手持ちがなくなりそうだったので、10枚組の切手シートも購入。 心が疲れたな~、と思うとKALDIでタイカレーの素とか買ってしまう。一緒に買った春雨ヌードルを食べて、満たされたのかそのまま早々に寝落ち

          • 【没後10年】河野裕子の本(2020年7月現在)

            河野裕子さん(1946-2010)の歌集その他の著作の「新刊で読める状態にあるもの」を探していきます。 ・基本的に完本で読める媒体の在庫がある場合について版元・版型ごとに太字で示しています。 ・Amazonや版元へのリンクは在庫のあるなしに関わらず付けています。 ・共著以外の関連書籍やムック本、編集委員を務めた『現代短歌大事典』(三省堂、2000年)については今回は省きました。 1.歌集『森のやうに獣のやうに』(第1歌集、311首) 初版:青磁社(第2次)、1972年(解説

          マガジン

          マガジンをすべて見る すべて見る
          • 月詠log(2017.04〜)
            濱松哲朗
          • 6のつく日に書く日記
            濱松哲朗
          • 掲載記事アーカイブ
            濱松哲朗
          • 未刊歌集『春の遠足』
            濱松哲朗
            ¥1,500

          記事

          記事をすべて見る すべて見る

            「塔」2020年7月号(月詠)

            止まつてはいけないといふ心意気あるいは思ひ込みの春先 謝つたところで既におしまひにされてゐて絞りかけのオレンジ 段々と嫌はれ慣れてゆくことをアボカドに刃をきれいに入れる 通過するたびに高輪ゲートウェイふくらんでゐるからつぽの影 桜から葉桜へ呼び変へるときかすかにゆれる春の水嵩 在りし日と云へばそのぶん遠のいて汽笛のくづれゆく定期船 (p.97 花山多佳子選)

            6のつく日に書く日記(44)

            2020.07.07. 装丁とジャケ買い朝、TLに流れてきた枡野浩一さんのツイートに、うーん、となる。 いや、枡野さんの言い分も分かる。歌集をはじめとする短歌にまつわるメディアがあまりに玄人然としていて、外から見ると取っつきにくい地味で古色蒼然とした書棚は、いくら中身に魅力があったところで、伝え方や売り方としてはどうなのよ、と。 しかし、「みすず書房かよ」は、ちょっとないんじゃないの。比喩であるにしても、いや、比喩であるから尚更みすずに失礼なんじゃないの。みすず書房の装丁

            6のつく日に書く日記(43)

            2020.06.27. レジの人キャッシュレス還元の期限が迫っているので、買おう買おうと思って先延ばしにしていた旧版『アリストテレス全集』の「詩学」収録の巻をポチる。 クレジットにはいまだ抵抗があるのでデビットカード機能を使っているが、ネットで買い物をする分には正しく番号を入れさえすれば良いので、大分気が楽になってきた。現金を使う機会はかなり減った気がする。日によってはSuicaとLINE Payだけで済むし。 それにしても、無数に存在するキャッシュレスのサービスをさばく

            Profile(2020.07.01.ver.)

            名前と略歴濱松哲朗(はままつ てつろう、Tetsuro Hamamatsu) 1988(昭和63)年、東京都生まれ。茨城県出身。立命館大学文学部卒業。大学在学中の2010(平成22)年に「塔」入会、のちに「立命短歌」(第5次)へ参加。2014年、塔創刊60周年記念評論賞受賞。2015年、第3回現代短歌社賞次席。現在、「塔」所属、「京都ジャンクション」「穀物」同人、短歌史プロジェクト「Tri」メンバー。神奈川県在住。 主な作品・仕事など・未刊歌集『春の遠足』 2009年から

            6のつく日に書く日記(42)

            2020.06.17. 塩レモン味2020.06.18. 揚げびたし、つづきナスの揚げびたしが美味しかったので、調子に乗ってナスとピーマンを買って来て追加したのが昨日。家に帰れば揚げびたしが冷蔵庫で冷えていると思うと、なんか少し救われた気分になる。……ってなんか、昔のクリアアサヒのCMみたいなことになってないか?(家で冷えてる系) ――みたいなことを、昼頃まではのんきに考えていたのだが、その後気圧の乱降下により、頭痛でダウン。帰宅後は揚げびたしも食べずに寝た。今日締切だった

            「塔」2020年6月号(月詠)

            あなたも、と初めて知りぬ 派遣には適用外のテレワークなり いくらでも潰せるやうに指の骨鳴らして午後のオフィスに戻る この先の人身事故に停まりたる電車より見上げる春の雨 迷走の夜は呼吸も錆びついて拒絶の言葉すら疎まれる ここにきてやうやく合つてきたやうな身体、わたしの終の住処よ いつもより空気多めにすれ違ふ電車わづかに窓を開けつつ (p.51 山下泉選)

            6のつく日に書く日記(41)

            2020.06.07. 自分を縛る呪いふとした拍子に、自分を縛っていた呪いの正体に気づくことがある。あるいは、気づかずに取っていた受け身の「型」に気づいた、と言うべきか。その瞬間、自分でもよく分からないうちに本能的に選んできたさまざまな行動が、急に一本筋の通った、説明可能なものとして思い出されてきて、狼狽える。 他人から見れば、私のこれまでの生き様(と言うには大袈裟か)は極めて不可解なものだと思う。挙げ始めるとキリがないし、ここで一部を書いてもうまく事情を伝え切れる自信が無

            6のつく日に書く日記(40)

            2020.05.27. 定期券テレワークといっても私の場合、午前か午後のどちらか出社してそれ以外は自宅作業、ということが多い。定期券を更新する時に、出社日数が減るんだったら定期買わない方がお得だったりするんだろうかと思って計算してみたけど、結局ほぼ毎平日出社しているのでそんなことは全然無かった。 2020.05.28. 本の函、丸背と角背そういえば函入りの本って新刊であまり見なくなったな、とふと思う。穂村弘さんの『水中翼船炎上中』(講談社、2018年)なんかで使われているス

            6のつく日に書く日記(39)

            2020.04.17.なんか炎上案件が流れてきたな、と思って確認したら、火元が今度デビュー作が3つ目の版元で再文庫化される某作家で、その小説はとても好きな作品なので、なんとも複雑な気持ちになる。 かと思ったら、寝る前にもまた別の、個人的にはかなり地雷を踏み抜いてくるような内容のツイートを見てしまう。その方のお仕事は尊敬しているしいろいろと読んできたけれど、だからこそ、あなたがそれを言っちゃうんだ、と思ってしまう。まあこれも、見なかったことにして後々まで根に持つだけの話だが。

            「塔」2020年5月号(月詠)

            帰宅即寝落ちした日の翌朝は一本釣りのやうに目覚める 仕方なく朝のコンビニ 肉まんは買つたそばから口につめ込む 肝心なところで今日もやらかして声と呼吸がこなごなになる 突き放し尽くしたあとの感情はマーマレードのごとき夕映 蛸の足嚙み切るやうな顔をして病院行きのバスへ乗り込む もう誰も嫌ひたくない週末の水辺に立ち尽くすフラミンゴ 空いてゐたはずの隣にカーテンを短く閉ざす夜のさざなみ (p.37-38 前田康子選)

            夜の貨物列車

            小さい頃から貨物列車が好きだった。ブルートレインを引っ張る姿も、長い貨車を延々と運んで通過していく様も、良いなあ、カッコイイなあ、と思いながら写真集をめくったり、駅に停まっている列車を眺めたりしていた。 どうして好きになったのかは思い出せない。そもそも何かを好きになるということは、きちんとした筋道を辿って起こる現象ではないはずだ。不意にやってきて、熱を帯び、場合によっては急激に冷めてしまう。実際、僕の貨物列車好きも、鉄道ファンの人には笑われてしまうような些細なもので、もし父

            図書館と鼻血

            水戸駅北口から茨城県立図書館へ向かう坂道は、中高の6年間を通して何度も往復した道である。 慣れた道だから、茨城に住んでいる頃は特に何も思うことも無かったのだが、離れてしまってから思い返してみると、あの坂はちょっと危険なくらいに急な勾配を持っている。坂を上り切ったところはビルで云うとおよそ4階あたりの高さに相当する。普通の歩道として整備するのなんか諦めて、潔く階段にでもしてしまえば良かったのに、と思うくらい急なものだから、実際にビルとビルの間に、近隣住民とサラリーマンだけが知