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田んぼの生きものを顕微鏡観察してみた

みなさん、毎日お米を食べていますか?
我が家は、30代夫婦と2歳の娘(昼は保育所でご飯)で、一日だいたい5.5合をいただきます。

炊飯器は常時2台フル稼働。

ご飯をもりもり食べると本当に体調がよく、変な空腹感や膨満感にも苛まれません。(ただしおやつはプライドにかけて食べる)
デメリットは、うんこが多くてトイレがすぐに詰まることぐらい。

お米=糖質=悪だと思いこんで、「健康のために」晩ごはんにはおかずしか食べない人や、ランチでご飯を残す人も多いそうです。
そういうふうに思い込ませたメディアやビジネスの思惑は置いておいて、お米を食べないことのデメリットもいろいろわかってきました。
(お米が体に合わない人もまれにいるそうなので、一概には言えないけど)

まあでも今日はそういう話はせずに、お米を作っている現場にいる生きものたちの話をします。


水田にいる生きものたち

お米を作るには、田んぼに水を張って、そこに稲の苗を植えて、ここには書ききれないくらいの手間ひまをかけてお米になります。
(ほんまに手間ひまかかります。農家さん本当にありがとうございます)

実は我が家はおじいちゃんが敏腕農家でした。
おじいちゃん亡き後、今でも自分の家で食べる分だけの稲作を続けています。

今年も無事に、先日田植えを終えました。(終えてくれたのは男性陣です)

田んぼの水の中は、アメンボやカブトエビなど、たくさんの生きものがいました。
まもなくカエルもいっぱいやってきます。

でもここには、ぱっと見た以上の、もっとたくさんの生きものがいるはず。
そこで、田植えの終わった田んぼの水をちょいと失敬してきました。

いろいろうごめいています。
早く見たい気持ちを抑えながら、仕事の合間に見てみました。

肉眼で見える生きもの

汲んできた水には、目で見える生きものたちもたくさんいました。

まずは一番大きなカイエビらしき子からピンセットでつまんで、スライドガラスの上に載っていただきます。

かなり活きが良くて、ガラスからぴょんと跳ねて行ってしまわないか心配やった。

対物レンズ4倍、接眼レンズ10倍。

大きくうつりすぎて、正直よくわかりません。
ただ、顕微鏡ではこれ以上小さくできないので、しばらく眺めていました。

動画も撮ったんですが、足の部分がうにょうにょ動きすぎて、ちょっと苦手な人もいると思うのでアップしないでおきます。

続いて、肉眼でギリギリ見えるけど、1mmにも満たないなにか。夫いわく、ミジンコ。

動画で見ると、体の中が動いているのがわかります。
心臓?ってあるんやっけ?

倍率をあげて水だけを観察

最後に、対物レンズ40倍、接眼レンズ16倍で水の上澄みだけを観察しました。

いろんな微粒子がブラウン運動しています。
この中には、微生物たちもたくさん含まれているに違いない。
もっと拡大して見たいなぁ。

ここにはどんな細菌や原生生物たちがいるんでしょうか。
すごく気になりますが、我が家の顕微鏡で見れるのはここまで。

水田の生物多様性と新しい技術

顕微鏡で見るとたくさんいそうな生きものたちですが、水田の生物多様性はどんどん減少しているそうです。
生物種が減るのはたしかによくなさそうだけれど、いまいちピンと来ないもの。

そこで、田んぼの生物多様性を網羅的に解析する方法のひとつとして、環境DNAという方法が注目されています。
低コストでの生物多様性のモニタリングや、生態系の変化による農作物への影響なども調べられる方法で、海や川を含めた水域環境で近年特に期待されている方法です。

環境DNA解析に基づく包括的な水田の生物多様性・生態系サービス評価手法の確立 (KAKENHI-PROJECT-21H02219)

最近、この環境DNAのことをよく勉強しています。微生物を解析するのと同じようにPCRやシーケンサーを使うのですが、それで環境中のマクロ生物のDNA断片を解析するという新しい学問分野です。

チラリズムのスターダストたちに思いを馳せながら、今日もご飯をいただきます。

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