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日本全都道府県に行ってきた(松山)

これまでの流れはこのマガジンからどうぞ。

11月18日

昨日は直島行って結構歩いて疲れたはずなのだが、7時前に目が覚めてしまったので、じゃあいいやと朝ランをした。

僕のホテルは高松の繁華街である瓦町というエリアにあるので、そこからずっと港の方まで走ることにした。港沿いだと、信号が少ないのでストップスタートがないからね。

港に着くと、かなり長い突堤があったので、一番端まで行ってみた。何人かの釣り人を除いてはとても静かな朝。

朝もやでけぶる瀬戸内海の島、このボヤッとした空気感、とろりとした海のうねり、いいなあ…。

帰りは高松城の石垣に沿って走り、少し迷いつつもホテルに帰還。
こんな感じで、結構走ったつもりだけど6キロ程度だった。やはりこぢんまりとした街なんだなあ。

ホテルをチェックアウトした後に、シドニー在住の友だちに勧められた本屋さんに行ってみた。

おはようございま~す。と挨拶して店内に入ると、なんともはや居心地の良い空間!

午前中の比較的静かな時間に訪れたせいもあるのだろうが、なんというのか、空気の流れがここだけゆったりとしているようで、余裕のある気持ちで本を探せる。

忙しくて大きな本屋だと、通路を通る他の人のことも気にしたり、隣りにいる人のせいで気になる本が取れなかったり、それほど気楽に本を物色することが出来ない。せわしない気持ちでささっと本を選んでしまい、買った後で「あれ、なんでオレこの本買ったんだろ…」と思ってしまうこともある(どんな本も無駄にはならないけどね)。

このお店では、本がジャンルごとにディスプレイされていて、棚から棚へと歩いていくと、面白そうな本が沢山。

ベストセラーに限らず、知識を求める人にとっては興味を惹かれる本がたくさんあって、旅行中でなければ本を何冊も買ってしまいそうだった。

チェーン店ではない小さな本屋さんを営むのは簡単ではないけど、こういう本当に読みたい本を気づかせてくれる本屋さん、とても大事だと思うので応援しなくては、と改めて思った。

さて、今日の目的地は、愛媛は松山。
今日は移動が中心の日なので、お昼過ぎの特急でのんびりと行くことにした。

うどん県を後にするので、駅近くで讃岐うどんの食べ納め(今回のところは)。

やはり、うどん本体を味わうならシンプル極まりない釜揚げがいいよね。それにしても、小麦粉がほとんどの原料で、どうしてこんなに美味しいうどんが出来上がるのだろう?

特急「いしづち11号」で、高松から松山まで乗り通し!丸い前面がユニークで、オレンジ色の外枠と相まってなにやらミカンっぽい。
車内も、緑をベースとした色で、なんとはなしに和風だけど、明るくてかつ落ち着くデザイン。

この快適な座席にゆったりと座り、時折沿線に現れる瀬戸内海の景色を楽しみながら電車は快走。新居浜、今治といったあたりの工場地帯も通りながら、2時間半ほどで松山着。

駅前のホテルにチェックインし、とりあえず市街地の方へ向かう。松山も、JRの駅と市街地はやや離れていて、ちんちん電車が結んでいる。

しばらく歩くと、お城の堀と石垣が見えてきた。このあたりは公園や文化施設になっているようで、とても平和な空気が漂っていた。

もう少し歩いた先に、「坂の上の雲ミュージアム」があるので、歴史オタクの僕はもちろん入館。

僕はこの本を何回も読んでるので、もう筋書きや歴史背景は分かっているのだが、それでもこの長大な歴史小説にまつわる展示、日本海海戦の動画などは見ごたえがあった。

壁の一面に、新聞に掲載されていた時の複写…あの、新聞の下の方に横長に掲載されているやつですね、あれがずらーっと貼られていて、なかなか壮観だった。

日が暮れてきたので、路面電車に乗って道後温泉へ向かう。

「坊っちゃん」はもちろん日本文学でおそらく一番読まれている小説で、その舞台ともなる道後温泉、しかもその建物がほぼオリジナルで存続していて、しかもまだ一般利用できるのならば、行くしかない。

レトロな道後温泉の駅を降りたら、インドネシアのTVクルーがいて、なにやら撮影をしていた。この地は人気があるのかしらん。

温泉の商店街を冷やかしながら歩き、着いた道後温泉本館は…絶賛改装中だった。あら。

そういえばそうだったなあ…と思いながら、それでも夜空にそびえるお風呂屋さんとは思えない豪華な建物に感服。さすが、松山が嫌いだった「坊っちゃん」をしても、「温泉だけはりっぱなものだ」と言わしめただけある。

でも…温泉入れんの?

入り口にいた係の人に聞いてみると、現在は一部の(小さな)風呂場しかオープンしておらず、事前受付制になっているとのこと。もちろん今晩の受付は終了。

そうか~、残念。

でもタダでは帰りたくないので、近くにあった道後BEERというクラフトビール屋に入り、お疲れ様の晩酌!

ここはビールも、おつまみも地元のものが多くて美味しかった。

(つづく)