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街なかワイナリーでテイスティング

このあいだ、Urban Wineryというちょっと変わったワインセラーでテイスティングをしたので紹介しようと思う。

普通ワイナリーというと、街から外れた、丘にブドウ畑が広がり、そのふもとにたたずむワンセラー…といった情景を思い浮かべる人がほとんどだろう。

日本なら、山梨県の勝沼とか、ここオーストラリアでは、ハンターバレー、ヴァロッサバレー、ヤラバレー…といった場所が有名である。

これはNSW州のハンターバレー

なので、通常ワイナリーを訪れようとするとそれなりの距離を移動しなくてはいけないが、このUrban Wineryはシドニーの都市部からとても近い場所にあるので、ワイナリーに行きたいけど時間がないなあ~、という人にはうってつけなのではないだろうか。

このワイナリー、Moore Park Entertainment Quarterという場所の一角にある。
Moore Parkは、シドニーの市街地からライトレールで15分ほどの距離で、フットボールスタジアム、クリケットグラウンドといったスタジアムが2つあり、大きな公園も隣接している。日本でいうと、神宮外苑のような感じかな。

Entertainment Quarterは、ちょっと街から離れているのが難点だが、映画館やショップといった娯楽・商業施設で、マーケットなども開催されている。

今回ここを訪れたのは、翌日に友達宅にランチに呼ばれていたので、折角だからすこし変わったワインでも持って行き、ウンチクをたれようかな、というよこしまな理由があったからである(自宅からそれほど遠くないという理由もあったけど)。

まあ、そんな理由はさておき、ちょっとオリジナルなワインを買いたいという人にも、オススメの場所だ。

さて、Entertainment Quarterの中に入り、ずっと奥に歩いていくと…あった!

倉庫のような建物に大きな看板、ワインの樽もしっかり並んでいるのでとてもわかりやすい。

さて、入口を入ると右側が実際にワインを作っている場所(の一部)になっていて、ワイナリー特有の、ちゃんとしたワインになる前のブドウ果汁、そしてワイン樽の香りが漂っていて、もう気分はワイナリーそのものだ。
大きなテーブルも並んでいたので、グループでのテイスティングなどはこちらでやるんだろうな。また、部屋の一角にはラボのような小部屋があって、ここでワインの調節、調合などをしているのだろう。

ワイン樽にはブドウの品種、日付(たぶん)が書かれていて、確かにこの中ではワインが熟成されているのだろう。ここだけ見ていたら、この場所がシドニーの市街地から車で15分程度の距離にあるとは思えないだろう。

ひと通り見た後、入口を過ぎて反対側に行くと、そこはテイスティングルームになっている。

平日の5時前だったので、客は僕だけ。
PCを開いて事務仕事をしていたと覚しきお兄さんが、元気よく対応してくれ、いくつかのワインを試飲させてくれた。試飲は基本的に無料のようだった。

この写真にもあるように、このワイナリーの銘柄は、A.Retiefという名前で、主にタンバランバ(Tumbarumba-アボリジナルの地名なはずだが、ファンキーな名前だなあ!)という場所で育てられたブドウを主に使っているようだ。地図で見るとかなり内陸だが、すこし高地にあるようなので、よいブドウが採れるのだろう。

っていうか、いまここのウェブサイトを見たら、接客してくれた人、ワインメーカーだったんだわ。どうりで熱心に説明してくれたわけだ。

明日のランチはお寿司だったので、Sauvignon Blancと2種類の Chardonnayを試飲してみた。Sauvignon Blancは珍しく、樽熟成をさせているということで、ありがちな青臭さがなくてとても良かったのでこれを買うことにした。

 どのワインも美味しかったし、ちょうどハッピーアワーだったので、メルローの赤も飲んでみた。冬の寒い空気には赤だよね~。

ちなみに、下の写真が翌日の寿司パーティーで、テイスティングルームでは照明が赤暗かったので気づかなかったが、ワインの色がSauvignon Blancとは思えないほど金色めいていた。さすが樽熟成。

もちろん、このワインが好評(プラス僕のウンチクも好評だったと思いたい)だったことは言うまでもない。

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