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ホテル紹介:Little National Sydney

ひょんな事からこのホテルで働くことになった。
このホテルのコンセプトには色々興味深いものを覚えるし、こういったタイプのホテルは意外とシドニーにはないので紹介したいと思う。
このホテルで働くことになった経緯はこちらから

どんなホテル?コンセプト

ソロトラベラーや、カップルが泊まるのに最適なホテルって、あまりありそうでない。

いやもちろん、予算に余裕があるのなら5スターホテルを選べば良いのでかえって選択肢に困るくらいだが、もしあなたがそれほどのお金持ちじゃなかったり、泊まる所にそれほどの値段を費やしたくない、という場合はどうだろう?

所謂ビジネスホテルは狭苦しくて味気ないし、マリオット、アコーといったインターナショナルチェーンの下部ブランドホテルも、没個性的になる傾向がある。

値段はそれほど高くなく、客室は広くなくてもいいけどスタイリッシュで、なによりもゆっくり眠れるベッドがあり、ついでにちょっと仕事をしたりリラックスしたりするスペースもあって…といったニーズに応えられるのが、Little National Hotel だと思う。まあ、自分が働いているホテルなのでバイアスがかかっているけれども、これけっこう本音です。

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ロケーション

このホテルは、シドニー市街地にあるウィンヤード(Wynyard)駅の真上にある。この駅とシドニー空港駅は電車で直結しているので、乗り換えなしで30分ほどだし、地下道がつながっているのでたとえ雨が降っていても濡れずにホテルから空港まで行ける。どちらの駅にもエレベーター・エスカレーターがあるので、たとえばあなたが大きなスーツケースを持っていても、段差なしに空港からホテルまで行くことができる。

またこの地下道は、現在開発が盛んなウォーターフロントエリア、バランガルーにもつながっているので、ホテルからウォーターフロントまでは信号なしで歩いて10分の距離だ。このエリアにはハイグレードなカフェ・レストラン・バーや商業施設があるので、これはゲストにとって便利だ。

また、人気の観光スポットのオペラハウスやザ・ロックスといったエリアも徒歩圏内なので、アクセス面はとにかく便利だ。

デザイン

建物のデザインは、Bates Smart という事務所が手掛けた。この会社はメルボルンが発祥の、オーストラリア大手の建築事務所だ。

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オレンジの "T" サインがウィンヤード駅の入口。

すっきりとした外観のビルだが、建物の角がカーブしているところ、メタリックな中間部(実はこのセクションは、鉄道駅のプラントルームになっている)が素敵なビルだ。

ホテルコンセプト・客室

以前紹介したLittle National Hotel Canberra と同じコンセプトで、Little Luxury をうたっている。余計なものを省くが、チープな雰囲気にはなっていない。

キャンベラのホテルについてはこの投稿をご覧ください。

ロビーはこのようなスッキリとした印象。オーストラリアのホテルとしては珍しく、セルフサービスのチェックイン・チェックアウトキオスクがあり、旅慣れた人ならこれを使ってサクッと手続きができる。

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客室は、キャンベラのホテルと同じコンセプトだが、シドニーらしい明るい色調のインテリア。

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バー・ライブラリー

さて、Little National Hotel には、ホテル付属のレストランがない。日本と違い、シドニーではホテルのレストランやバーにはあまり外部の人が来ない傾向があるので、それを経営して黒字を出すのはハードルが高いというのが実情だろう。

なので、すっぱりとそれを取り払ってしまうというのはある意味賢明な選択なのだろう。

代わりといっては何だが、ホテルゲスト専用のバー・ライブラリーが屋上階にある。

キャンベラのそれよりはコンパクトなサイズだが、アウトドアエリアがあるのが一番の強みだろう。

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シェアタイプのワークステーションもあるので、ここで仕事をすることも可能。私などはバーに惹かれてしまって仕事にはならないと思うけど…。

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ここではネスプレッソコーヒー、オーストラリアで人気のティーブランド、T2のお茶がセルフサービスで自由にいただける。

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まとめ

ざっと紹介してみたが、私はいままでいわゆる大手チェーンの大きな規模のホテルで働いてきたが、こういったコンパクトで新しいコンセプトのホテルは様々な点で興味深く、これから新しいことを学べるのが楽しみだ。

まだまだ旅行をするのが難しいオーストラリアなので、しばらくはシドニー在住のゲスト(週末旅行やワーケーション)を対象に細々と営業をせざるを得ないが、数少ないゲストに良い宿泊体験を届けられるようにこれまでの経験を駆使してやっていきたいと思う。

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