星でみる適性適職

西洋占星術では生まれた年月・時間・場所からその人だけの出生天空図(ホロスコープ)を出し、人生の地図として転機の際に指針として活用する。

「たかが占い」と思われがちだが、歴史は古い。

そして、古代では政治や医学にも活用されてきた統計学である。

ホロスコープを読むことで自分の人生のタイミングをはかり、身体のどの部位に体調不良が出やすいかということさえも予測がついてしまう場合もある。

運命学は壮大な統計学であり、古代からの叡智の結晶である。


キャリア相談で「私にはどのような仕事が向いているのでしょうか」という悩みは多い。

キャリア相談において「今の仕事が向いていないのではないか」

「転職するならどのような仕事がいいのだろうか」という悩みは多い。

もちろん、包括的なキャリアカウンセリング手法に則って、興味・能力・価値観を丁寧に聴いていくことはベースである。

ただし、限られた時間の中できっかけを掴もうとしているクライエントを前に、丸腰で聴くだけであればカフェでの茶飲みと変わらない。

恣意的であってはならないが、わざわざ相談に来ている以上、クライエントの人生のヒントとなるものがゼロであれば、二度とその相談員の元をクライエントがたずねることはないだろう。

キャリアコンサルタントとして様々な適性テストに触れるが、占いの範疇を侮ってはならないというのは経験上感じている。

国家資格の更新講習で教えてはくれないが、ジョブカード等で誕生日が分かるのであれば、それだけで趣味趣向、行動パターン、価値観の目安となりうる情報は得られる。

プロであればそれを知っておくことは、有用以外の何ものでもない。

私の場合は、面談の前に誕生日が分かれば、ラポールの入り方をクライエントの持つ質で変えている。

クライエントが相談する前に、あたりをつけておくことで「どうしてこれを相談したいと分かったのですか?」と言われることも実際何度もある。

当たる外れるということが目的ではないが、丸腰で臨むよりは圧倒的にラポール形成が早いことは言うまでもない。

資格を取っても研修講師しかしない人ならともかく、実際のクライエント対応が多い人ほど「クライエントの利益に繋がるのであれば、自分の知っている手法にこだわらず取り入れる」感覚を忘れてはならないと思う。

ホロスコープのどの部分が適性適職のヒントになるのか?

ホロスコープを見ると、ついつい適性適職という観点で星を眺めてしまう。

天体が固まっている場所や質について、面談前の1分だけでもインプットできていればアウトプットが大幅に変わってくる。

10天体12星座が基本だが、ホロスコープに馴染みがない方は以下の点だけおさえるだけでも効果があるだろう。

まず、三区分であれば、活動・不動・柔軟をみる。

活動宮(牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座)は何事もスタートさせる力に長ける。

不動宮(牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座)は固め、維持する能力に長ける。

柔軟宮(双子座、乙女座、射手座、魚座)は調整し、要求に合わせて働く能力がある。

四区分であれば、火・地・風・水をみる。

火(牡羊座、獅子座、射手座)は熱意を必要とする企画力が得意である。

地(牡牛座、乙女座、山羊座)は感覚的な才能や安定性がある。

風(双子座、天秤座、水瓶座)は客観的な情報を扱うことに長ける。

水(蟹座、蠍座、魚座)は人への思いやりを発揮する。

出生時間が分かるのであればハウスを見る。

ヒト・モノ・カネ・才能といったリソースを表す2ハウス

仕事、労働に関する情報を表す6ハウス

社会におけるステータスや到達点を表す10ハウス

その他には、人生の頂点や目標を意味するMC、個性の打ち出し方をあらわすアセンダント等を視覚情報としてインプットする。

ホロスコープを総合的に見ていくことによって、クライエントが理想としている働き方や人生の目標のヒントを得ることができる。

ケースワーク:水の質に天体が多い人の場合の適性・適職は何?

ここで例を見てみよう。

「会社を辞めようかと思うんです…」

どことなく暗い表情で、やってきたクライエント。

相談前に受付表に書かれた誕生日を元にホロスコープをみると、水の質が多かったとする。

水の質が多いと、人との境界線が曖昧で、優しいが感情移入しやすい。

面倒見もよいため、人から頼られやすいが、必要以上に相手に時間を割いてしまいストレスになりがちである。

辞めたいという理由を詳しく話してもらうと、やはり仕事自体は問題ではないという。

教育係を任されているが、プライベートにまでかなり踏み込んでおり、仕事の指導だけでなく業務時間以外も面倒をみている。

公私混同ぎみだが、仕事なので断るわけにもいかず、疲弊していると言う。

もしもホロスコープを見ていなくても、人当たりの良い水の質のクライエントであれば相談内容はある程度しっかり教えてくれるだろう。

ただ、水の質が強い場合、キャリコンにも気遣いしすぎる傾向があるため、丁寧な状況説明とこちらが聞きたいことに合わせる展開で、本題になかなか入らない可能性もある。

自分が本当に相談したいことでなくても、相手に不快な思いをさせたくない、それが水の質とも言える。

仮にキャリコン側が、制度や事柄、仕事中心の質問をメインに話すタイプだったとする。

気持ちを分かって欲しいという心情配慮型の水の質のクライエントは状況や仕事の話ばかりだと「理解してくれない」と感じやすい傾向がある。

心情配慮しつつ、本題を話していいという許可を早めに出さないと、時間ばかり経過してしまうだろう。

そのリスクをホロスコープを読むことで回避し、ラポール形成を早め、本題を早く話してもらうことが可能となる。

今回のケースでは

相手の気持ちがよく分かり、相手から頼られることも能力であること。

後輩の教育や世話係は好きだし向いていると思うが、距離感が課題なのではないか。

依存させるのでなく自立してもらうために、今自分に何ができるのか。

そのような気づきを自ら得て、このクライエントは転職を踏みとどまった。

※守秘義務があるため、フィクションを加えています。

星を読む有用性

個人的な経験から、人生の地図というだけあり、ホロスコープに適性適職は必ずと言っていいほど現れる。

運命学が全てではないが、もっと活用すればいいのではないか。

相談で傾聴し、経験の中に意味を問うのはもちろん大事。

ただ、過去の叡智と時の流れがあるからには、もっと資質や時を読むことが一般的になればいいのにとは思う。

時季を読む手法をキャリアコンサルティングではまるで学ぶ機会がないが、行動に起こすために適切な時季はあり、暦が読めれば目安となる。

西洋占星術や四柱推命は占いカテゴリで、当然のように職業適性テストよりも信頼性が足りないとされる。

提供者にスキルの差はあれど、長い長い歴史から考えれば本来逆ではないか?!とは個人的に思う。

最近はキャリコンの方でも星や色、暦に関心が高い方も多い。

国家試験は言語がメインだが、非言語や体感、深層心理や時を読み解くコンサルティングはますます必要となる。

というより、クライエントが発した言語でしかコンサルティングできない人のところに、大事な人生の岐路に時間を割いてわざわざクライエントが訪れるのだろうか?!とすら思う。

占い市場は2兆円と言うが、国家資格者のコンサルタントよりも占い師の方が高額なセッションを行っている場合も多い。

資格があるというだけでデンと構えていても、お金を払ってわざわざ相談に来ようと思うには内容が乏しく、クライエントのニーズを満たすには程遠い。

占いを勉強した方がいいとまでは言わないが、クライエントの対応スキルも実績件数も1件あたりの対価も占い師に負けているようでは国家資格が泣く。

経営者や社員が大きな決断をする際に隣で支援するコンサルタントだからこそ、クライエント以上に自身の強みや特性を磨き、個性を発揮していたいもの。

キャリアに迷うのであれば、まず自身のホロスコープの解読をお勧めする。

キャリコンと併せ、人生の指針を知るキャリア占星学セッションも実施中。
時をよみ、自分の資質を知る星の基礎講座に興味のある方は大歓迎です。

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