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フィナステリドに注意喚起|自殺との関連

2023年8月29日に、日本の厚生労働省は男性型脱毛症用治療薬であるフィナステリド(販売名:プロペシア錠など)の使用上の注意に重要な変更を加えました。この改訂は、フィナステリドと自殺関連事象との間に関連性が示唆されている複数の文献に基づくものです。改訂の主な内容は以下の通りです。
【出典】
*フィナステリドの使用上の注意の改訂について:2023年8月29日医薬品医療機器総合機構
*「医薬品安全対策情報」:https://dsu-system.jp/Web/drug_detail_new?seq=11826&b_flg=1

  1. 改訂の概要: フィナステリドとの因果関係は明らかではありませんが、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂の報告があります。これにより、患者の状態を十分に観察すること、自殺念慮または自殺企図が現れた場合にはフィナステリドの服用を中止し、速やかに医師等に連絡するよう患者に指導することが重要です。

  2. 特に注意が必要な患者群: うつ病、うつ状態またはその既往歴、自殺念慮または自殺企図の既往歴を持つ患者において、フィナステリドの使用には特に注意が必要です。

デュタステリドに関しては、フィナステリドと同様の報告はほとんどないとされていますが、同様の機序を持つ薬剤であるため、副作用の可能性については慎重な監視が必要です。デュタステリドに関する自殺リスクについての具体的な情報は見つかりませんでしたが、一般的にはフィナステリドと比較して心理的副作用の報告は少ないとされています。
これらの情報は、フィナステリドに関する重要な安全対策としての注意事項の改訂に関する公式の発表から得られたものです​​​​。

参考記事|フィナステリド vs デュタステリド


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