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映画のあれこれ

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映画の感想
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2024年6月の記事一覧

【感想125】数分間のエールを

 ライトな作品なんだけれど、キッチリと伝えたいものに筋を通して表現しているのもあって見終わった後に残るものはすごく大きいと思う。 映像表現も面白いところが多いし、話自体も飽きる前にサクッと着地させる潔さもあっていろんな人に見てもらいやすいのは良い作りだなあと。 他人に勧めやすい ★★★★★ 個人的に好きか  ★★★☆☆  創作賛歌を謳いつつも挫折した人たちを交えた葛藤も混ぜつつ、最終的に叩き出す結論はドストレートに熱いメッセージで正直この手の説教臭い作品に対して久々にグッ

【感想124】パストライブス/再会

 やっと見に行けたけれど、ちゃんと好きな物語でよかった。 これを恋愛ものって呼ぶことはできるけれど、それ以外の恋愛カテゴリーに入れることはできないようなもどかしさが詰まっているし現代でのリアリティの強さがより際立ついい作品だと思う。 他人に勧めやすい ★★★☆☆ 個人的に好きか  ★★★★★  『秒速5センチメートル』がどうしても浮かぶような作品だけれど、歳をとってから再会する上にひと悶着あったうえでさらにもう一回再会する、かなり入り組んだ展開なうえに着地点は人によっては

【感想123】蛇の道

 旧作も早稲田松竹で上映したタイミングで見に行ったけれど、どっちにも別々の良さがあって見ている側でも撮りなおした意義がある作品になってるなとは感じられた。 大筋は変わらずとも、舞台を日本からフランスに変えた意味や哀川翔演じた新島が女性として柴咲コウが演じることで与えられる異なる印象は今作でしか味わえないものになっているので、別に旧作をわざわざ見に行かないといけないものにはなってないのもいいところだとは思う。 他人に勧めやすい ★★★☆☆ 個人的に好きか  ★★★☆☆  と

【感想122】違国日記

 朱夏の制作でアニメもやるけれど、多分実写の方が面白く見れるとは思った。 役者の力がーとか言いたいところだけれど、シンプルにフィクションとしての触感よりもリアルの触感の方が合っている題材なんだと思う。アフタヌーン掲載作は結構好みの漫画が多くていくつか読んでいるけれど、そういう作風の漫画が結構あるなってイメージある。青年誌だとそういうもんなのかな。 他人に勧めやすい ★☆☆☆☆ 個人的に好きか  ★★★☆☆  独り身になった朝と引き取った槇生との共同生活を通して打ち解け合っ

【感想121】からかい上手の高木さん

 俺は何回このおっさんに脳を焼かれなきゃいけないんだ。 他人に勧めやすい ★★★★★ 個人的に好きか  ★★★☆☆  ドラマ版映画版と漫画アニメで決定的に違うのが視点の置き方で、前者だと俯瞰的な視点で物語を見ていくおかげで距離を縮めきれない二人のもどかしい恋愛模様を見届けるっていう要素が色濃くなっているおかげもあって、原作では薄味気味だった恋愛要素がかなり強くなりつつも実際にいたらこんな雰囲気だろうなぁ、というのを味わえる。  漫画アニメではポップなコメディの要素が強か