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はじめまして ー ふろしき忍者 修行日記 ー

 みなさん、こんにちは。

 「スイミーとふろしき忍者・先生プロジェクト」と名づけた研究プロジェクトを行っています。
 協同学習や協働的な学習と、学び方を学ぶ学習を組み合わせて、”自分に合った学び方”を選び、工夫できるような授業にすることで、発達障害などの認知の凸凹のある子どもも誰もが学びやすい、わかりやすい、ユニバーサルデザインの授業を実現しようと、様々な授業方法や学習方法の開発を行っています。

   具体的には、ハワード・ガードナーが提唱する,8つのマルチ知能(multiple intelligences)と、やる・き・ちゅ(やる気・記憶・注意)の3つの観点から、学び方(学習方略)について子どもたちに考えてもらいます。
 

図1 マルチピザのポスター(涌井, 2014)
中央のピザは、アームストロング著『マルチ能力が育む子どもの生きる力』小学館(2002)を参考に作成。吹き出しには、ハワード・ガードナーが提唱するマルチ知能(Multiple Intelligences)の説明を加えた。
図2 : マルチ知能のピザとやる・き・ちゅ(やる気・記憶・注意)のイラスト


 例えば、漢字練習でしたら、偏と旁(つくり)で色分けして書いたり、成り立ちの「絵」を自分で描いたりしながら、学習する場合は、「え(空間的知能)を使っていると言えます。また、小学校低学年では、空書き(そらがき)と言って、空中に文字を書いたりする指導が行われることがありますが、これは「からだ(身体・運動的知能)」の力を主に使っています。友達や保護者に問題を出し合いながら、漢字の練習をする場合は「ひと(対人的知能)」の力を使っていることになります。
 ただ漢字を繰り返し書く以外にも、様々な漢字を練習し覚える方法があるのです。
 また、やる・き・ちゅ(やる気・記憶・注意)は、勉強の際にとても重要な役割を担っています。やる気をアップさせたり、記憶を定着する工夫、あるいは記憶できない場合の手立て、注意の方略、注意がうまくできない場合にそれを補う手立てについて、知り、活用できるようになることは、学力向上にとても大切です。
 下記に、小学生の子どもたちに下敷きにして説明・配布している資料を下記に紹介しておきます。よろしければ、読んでみてください。

図3  やる・き・ちゅ(やる気・記憶・注意)についての説明の下敷き
<小学生高学年用>(涌井, 2015)

さて、このブログでは

 いろいろなマルチ知能ややる・き・ちゅの力を使った勉強方法などについて、具体例を紹介していきたいと思います。

 
学校での授業に限らず、「あ、こんなふうにマルチ知能が使えるんだ!」と街やネット界隈で見つけたものも紹介しようと思っています。
 どれも思わず笑顔がこぼれるような楽しい勉強方法ですので、記事の更新を期待していてください!!

 初回のご挨拶はこんなところで。それではみなさん、次号をお楽しみに♪


引用文献
1)『学び方を学ぶー発達障害のある子どももみんな共に育つユニバーサルデザインな授業・集団づくりガイドブックー』涌井恵(編著), ジアース教育新社, 2014年.
2)『学び方にはコツがある! その子にあった学び方支援』涌井恵(編著), 明治図書,2015年.


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