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「知財」そのものではなく、「●●& チザイ」を提案する

皆さんこんばんは。小さな会社のビジネスプロデューサー・弁理士のヤマダP(@sweetsbenrishi)です。

この記事は「知財系 Advent Calendar 2020」、「知財系 もっと Advent Calendar 2020」への参加記事です。

このアドベントカレンダーの企画者は、知財系ポータルサイト「パテントサロン」の管理人・大坪さん

12/1から12/25・クリスマスまでの間、知財に関わる人達が毎日一本ずつ記事を書き、リレー投稿していく企画です。

昨日、クリスマスイブは、Takarayaさんが「今年2020年、東京証券取引所に上場した企業の特許・意匠・商標出願数ランキング」という記事を投稿してくれました。ありがとうございます。

そして、今日は12/25。クリスマス!

約1箇月続いてきたこのアドベントカレンダーも今日が最終日です。ヤマダがその大トリを務めさせて頂きます。

今まで、43本の記事が連ねられてきています。専門的で読み応えのある記事も多かった。

こういう時に、「最後だから専門家として素晴らしい記事を書かなければならない!」とイキってしまうと、スベること請け合いです(笑)

なので、ヤマダはヤマダらしく、ゆるくライトに。今年2020年の振り返り、来年2021年への展望を雑感的に書いてみたいと思います。

▶今年(2020年)の振り返り

今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に振り回された1年でした。

その影響で東京オリンピックは延期となり、飲食業・宿泊業をはじめとする多くの業界が苦境に立たされました。

知財業界への影響はどうだったんでしょうね?

ヤマダ個人としては、

● 仕事量はやや減少
● コロナ不況下でも知財に積極的に投資する意欲のある小規模事業者は少なくなかった
● 但し、セミナー業務は激減

というところですかね。

昨年と比べると、仕事量・収益は減りました。それでも、激減して大ダメージを受けたという程ではありません。

従来のお客様からの案件は減りましたが、新しいお客様からの依頼が増えたからです。

例えば、コロナ関連(マスク、フェイスシールド、パーティション、消毒等)の案件ですね。

また、コロナでダメージを受けた業界の方からの相談も受けています。

現在の業態に危機感を持ち、業態転換や新たな収益の軸を作るために知財に取り組んでいこうという経営者もいるんですよ。

その一方で、セミナー業務は影響を受けましたねぇ。昨年は経済産業省・中小企業庁主催「ふるさとデザインアカデミー」の講師として全国9箇所を行脚していました。

でも今年はさっぱり(苦笑)

オンライン対応の難しさもあり、自主開催セミナーは遂に一度も行いませんでした。

そんな中でも、今年の後半になるとオンラインセミナーの講師としてお呼びがかかるようになりました。ありがたかったですね。

知財実務オンラインその他数件のオンラインセミナーで話をすることができました。この経験は来年に繋がっていくでしょう。

▶来年(2021年)への展望

来年(2021年)はどんな年になるんでしょうね。

COVID-19に関してはワクチンの開発や治療法の確立が進み、緩やかに収束に向かうのではないかと予想しています。

ただ、コロナによって起こった「変化」の流れは止められない。元通りに戻るという事はないでしょうね。

ヤマダが考える大きな流れは、

● 大企業 ⇒ 中小企業・小規模事業者
● 対面 ⇒ オンライン
● 大都市 ⇒ 地方

の3つです。

● 大企業 ⇒ 中小企業・小規模事業者

スモールビジネスへの流れ。

コロナで会社、特に大企業というものが思ってたほど盤石でないことに気づいた人も多いでしょう。

小回りの利く中小企業を見直す人、会社に見切りをつけ、起業をしたり、副業を始める人も増えると考えています。

● 対面 ⇒ オンライン

ネットへの流れです。

コロナは、必ずしも対面で打ち合わせをする必要がない、リモートワークでも意外に大丈夫、通勤しなくてもいい等、様々なことを教えてくれました。

政府も押印を廃止する方向で検討を進めています。紙の書類のやり取りは今まで以上に減って、クラウドを介したデータ共有に移行していくでしょう。

大都市 ⇒ 地方

地方への流れ。

オンラインでやり取りをする仕組みが整備されてくると、必ずしも客先を訪問しなくてもよくなります。地方との距離も縮まってくる。

弁理士は大都市圏、特に東京に集中しています。でも、東京である必然性が薄れてくる。そうすると、地方でクライアントを開拓しようという東京の弁理士が増えてくるかもしれません。

このようにコロナは様々な変化をもたらしました。そうであれば、弁理士も知財業界も変わっていかなければいけないということです。

▶「& チザイ」を提案する

ここで一つヤマダからの提言を。

お客様に、「& チザイ(知財)」を提案してはいかがですか?という提言です。

& チザイ(知財)」は、知財と何か別のものを繋げる考え方、知財と他のものを繋げることで新たな価値を創造していこうという考え方です。

モチーフとしたのは、東京の地域ブランディング戦略のキーフレーズ「& TOKYO」です。

「& TOKYO 」の、「&」が表しているものは、東京がつくりだすたくさんの「つながり」です。東京はさまざまな価値と出会い、つながることで、新しい楽しさをつくりだす街であるという意味を込めました。

(東京ブランドロゴ・公式サイトより)

ヤマダは中小企業のお客様をメインに仕事をしています。そこで感じるのは、彼らが抱えている問題が実に多岐に渡っていること。

彼らが求めているのは「知財」そのものではないし、「知財」だけで彼らの抱えている悩みが解消されるわけでもない、ということです。

その一方で、「知財」、特に「権利化業務」の枠内に留まっている弁理士も少なくない。

実際、他の士業さんやうちの事務所に相談に来られた方から言われますからね。

「弁理士さんはビジネスが解っていない」とか、「自分の仕事(出願)ばかり売ろうとする」とか。

これからスモールビジネスへの流れは更に加速していく。そうすると、僕らが「知財」という世界だけに引きこもっていたら、有益性を感じてもらえないのではないですか?

であれば、「知財」というフィールドを飛び出していくことが必要です。

知財(権利取得)そのものを提案するのではなくて、彼らの抱えている課題の解決と合わせて、解決手段の一つとして知財を提案していく。

例えば、

● 「経営&知財」
● 「新規事業開拓&知財」
●「売上アップ& 知財」
●「下請け脱却&知財」
●「企業ブランディング&知財」
●「優秀な人材確保&知財」

とかね。他にも色々あるはずです。

「知財」はあくまで手段。あなたの会社の課題解決に役立つものなんですよ、そんな提案をしていきたいものです。

▶あとがき

以上、つらつらと今年2020年の振り返り、来年2021年への展望を雑感的に書いてみました。

今年はコロナで暗い一年となってしまいました。来年はもっと希望に溢れた明るい年にしたいものですね。

今日で業務は終了という方もいらっしゃるようです。今年一年、ありがとうございました。良い年をお迎えください。

では今日はこの辺で。

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