![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145107672/rectangle_large_type_2_8465647d7b80fbb4f24be1b61b17611c.jpg?width=1200)
竹久夢二とうさぎ
弥生美術館から続く廊下を渡り、ウサギとカメは竹久夢二美術館へ足を踏み入れた。夢二といえば美人画が頭に浮かぶが、その印象とはまた別に、そこには夢二が描く動物の世界が広がっていた。
「竹久夢二といえば、猫を抱いている女の人の絵のイメージがあるけれど、こんなにかわいい動物の絵も描いていたんだね」とカメが話し始めた。
「こんなにもいろいろな動物を描いていたなんて、ちっとも知らなかったわ」と、ウサギは微笑んだ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145108446/picture_pc_69a572101ebd5b549039f40c081df245.png?width=1200)
「子ども向けに動物図鑑を描いていたのね。こんなにかわいい動物なら、子どもにも、さぞかし人気だったんでしょうね」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145108685/picture_pc_8b08f2e41620d671e6b3123484e0bbc6.png?width=1200)
「夢二は自ら小動物を飼っていたんだね。彼が滞在していた本郷の『菊富士ホテル』から、上野動物園へ足を運んだこともあるのかもしれない」とカメは応じた。
「やっぱり、猫ちゃんがたくさん描かれているわね」と、ウサギは展示ケースの中を指さした。
「猫は高貴な雰囲気と気まぐれな性質を持っているから、その表情や仕草は夢二にとって特別だったんだろうね」とカメは微笑んだ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/143301260/picture_pc_08da5d32d61ff07f6ceb5581c76a941f.jpg?width=1200)
「それにしても、いろんな動物を描いたわね。象に狐、オウムにラクダまでいるわよ」
と、ウサギはそっと声を上げた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145107781/picture_pc_27c51dd7acc247e34b16f56fa6a97327.png?width=1200)
「そして、なんといっても外せないのは、もちろん『う・さ・ぎ』よね!やっぱり一番可愛いわ!ねっ、カメくんもそう思わない?」ウサギはカメの視線を捕らえ、いたずらっぽく笑った。
カメは少し驚いたように目を見開いたが、すぐに優しい笑みを浮かべた。
「もちろん、うさぎは特別だね」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/143299754/picture_pc_43173d2d984fc16127125de65bf81b06.jpg?width=1200)
「ちょっと待って!これって凄くない?」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145108051/picture_pc_76114450558e74ec1ca3e8e323169f8e.png?width=1200)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?