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彼の魅力など私だけが知っていればいい。

深夜に仕事をしていると、気付くと考えなくてもいいことを考えている。
単純な睡眠不足か、深夜の闇か。
そうして私はnoteに逃げる。

こんな馬鹿みたいな生活も、あと少し。と言い聞かせて、何とか心と体をごまかしている。

Rくんとのことも本当はもっと時間と労力を使って考えたいのだけれど、物理的なものが色々と足りていない。
ならば、最初から決まっている繁忙期にはそれらを一旦置いておいて、仕事だけに集中するべきだと思う。
けれど、冬は色々とイベントが多い。
彼と関わる口実を、みすみす逃してもいられない。という言い訳。

関われば気持ちは動くし、感情は生まれる。
相手のリアクションもあるし、それによってまた何かが動く。
そうして私は、仕事をこなしながらRくんを想っては、グルグルする。



彼の好きな人の話を聞いた。
ずっと私が知りたがっては怖がってグルグルした内の一つ。

進展することがなさそうな彼と好きな人との現実に安堵する私は、中々に最低だった。
彼自身からも、もう恋愛対象として進展させていきたいという欲も感じられず、正直に言えばホッとした。
そのくせ、男とか女とかではない次のフェーズで大切に想っていることが嫌と言うほど伝わり、少なからずショックだった。
これも正直に言えば、羨ましかった。

散々グルグルしたけれど、聞いたら大したことはなかったな。などとはとても思えなかった。
大したことだった。
彼が大切に想う女など、この世に私一人だけでいい。なんて思うくらいには。



ホワイトデーにRくんに電話をかけてきた相手は、彼の会社の後輩だった。
去年から彼に懐いている可愛い女の子がいるな、とは思っていた。
バレンタインに彼にチョコレートを渡し、ホワイトデーに彼がお返しをした。それに対するお礼の電話だったようだ。

彼女はそのバレンタインで彼に告白をし、彼はそれを断った。
彼女は、すぐに断らずに食事やドライブなどで二人だけの時間を重ねていくことでもう少し時間をかけて考えて欲しいと伝え、彼もそれを了承した。

私はそれらをさっき義弟から聞かされた。
義弟は、まさか知らないとは思わなかったと焦っていた。


どうして話してくれなかったのとRくんにLINEを打ったけれど、送らなかった。
そんなことを問い詰めても許される何かに、私はなれていない。

彼の生活に起こることは彼のことで、私には関係がない。
そんなことは恋人だろうと夫婦であろうと、結局はそうなのだけれど。
そんなことが言いたいわけではないのだけれど。


この方は、イベントをちゃんとイベントにしていた。
行動に移して、自分の気持ちをRくんに伝え、断られても諦めていないから未来を作ることができそう。

凄いなぁ。私には無理だ。

出会ってすぐの頃に戻れたら、もしかしたらできるかもしれない。
でも15年という月日で、私なりに彼と積み上げてきたものがあって、そう簡単に壊せない。

15年は長い。
私の気持ちは重い。

もしかしたらうまくいくかもよ、では到底私は動けない。
終わってしまうくらいなら、始まらない方がいい。

やはり先月、うやむやに一緒に寝たあの夜に、なし崩し的にそういう関係になってしまえばよかったのかもしれないとさえ思う。
今はもう、あの“付き合う?”の真意など、怖くて聞けない。

カラダだけでも彼を繋ぎ止めておけたら、終わりはなかったのだろうか。
残念ながら、繋ぎ止めておける程のカラダなど持ち合わせていないのだけれど。



Rくんは所謂イケメン。童顔で可愛くもある。
ここまで読んでくださった方は、今の私のメンタルなどもう明らかだと思うので、今日はもう言います。
とにかく顔がいい。結局顔かと思いますよね。
金髪ピアスで、笑うと目尻にシワが寄るところなんか、可愛くて可愛くて。

低身長って言うけどFtMだから元から身体も男性と比べたら当たり前で。
私は恋人も私と同じくらいだったので、無意識に高くない方が好きなのかもしれないけれど。
目線が合うのって大事。顔が近いのも凄くいい。身長って血液型のようなもの。顔にも言えること。拘る人は拘る。結局は好み。相性。私にとっては重要ではない。

穏やかで大らかで優しいし、芯があって筋が通っていてかっこいい。
根っからのポジティブ。陽気で無邪気。
ギターもピアノもできる。歌も上手い。
スポーツマンで、仕事もできる。
身体もメンタルもタフ。

お酒も煙草もギャンブルもやらない。
お金遣いも荒くないし、誠実で嘘をつかない。

ちょっと女っ気が多いけれど、彼の元彼女が付き合ったら一途で最高に楽しかったと言っていたから、(羨ましくて泣ける。)フリーの時は気にせず遊んでいるだけのよう。

女の子扱い凄いし、彼といるとネガティブな私でさえ自己肯定感が急上昇。



Rくんの魅力など、私だけが知っていればいい。
身近な人に気付いてほしくなんかない。知らなくていい。

知ってしまえば、彼はとてもいい男だしいい人間だから。

私だけでいい。




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