インドで世代を超えて受け継がれる3つの宝物。持続可能な社会にも貢献する暮らしの知恵
日本には、昔から祖父母・先代から受け継がれるものを大切にする文化があります。着物、陶器、箪笥など様々ですが、近年、少しずつその慣習が薄れつつある中で、改めてその価値を見直す動きが出てきています。
他国はどうでしょうか。
今回は同じアジア圏のインドの文化をご紹介します。
地球環境を考える上で、伝統や文化を引き継いでいくことも大切なアクション。昔ながらのモノには、持続可能なヒントや価値観がたくさん隠れています。コロナ禍で海外への旅ができない今、インドの伝統文化に触れながら、モノを大切に使うことについて考えたいと思います。
1:Kulhad クルハド
インド料理に不可欠な器、Kulhad(クルハド)。伝統的な取手なしの粘土の器は、主にインドとパキスタンで確認されています。釉薬を使用してませんが、地元の土(粘土)の器で蒸しチャイを飲むことに、人々は誇りを持っています。鉄道大臣(Railway Minister)のPiyush Goyalは、昨年から、この昔から愛用されているKlhadの価値に改めて注目し、構内の乗客に提供する水をKulhadに入れるようになりました。
2:Silbatta シルバッタ
ココナッツ、赤唐辛子、生姜、生マンゴー、コリアンダーシード、サフランの種のすりおろしために家庭で使われる、現代で言うところのミキサーです。インドのデシ(Desi)家庭では必ず見ることができます。
現代のミキサーやグラインダーは、高熱のため栄養素やエッセンシャルオイルが失われてしまいますが、シルバッタを使えば、すべて保持することができます。土のエッセンスを保持しているため、独特の良い香りがつくだけでなく、電気ミキサーで挽くよりもエネルギーを節約できるので、環境に優しいアイテムです。
3:椰子(ヤシ)の箒(ほうき)
ヤシの木の枝を使って作られたヤシの木の箒です。合成繊維のほうきよりも丈夫で、長持ちします。葉っぱや、雪、水、泥、ホコリなどの掃除にも適しています。自然にあるものを大切にライフサイクルに取り組む良い事例の一つですね。日本でも展開していくことができそうです。
その他、まだまだご紹介できない伝統的なアイテムがたくさんあるインド。コロナが落ち着いたら、是非、訪れてみたくなりました。
伝統工芸や歴史を学ぶこと、実際に祖父母に昔ながらの生活を聞き、学んでみることー。実は、これも環境配慮へのアクションの大切な一歩かもしれませんね。
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