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パラディソが選ぶ”投資系書籍”5選

良書がありすぎて5つ選ぶのに結構悩みました。本記事で紹介する順番は特におすすめ順とかではなく、順不同です。

もう一つ、私パラディソ10年弱の投資経験とその過程で選択した投資スタイルにかなり寄った抽出になっていますのでその点ご留意ください。

①ウォール街のランダムウォーカー

著:バートン・マルキール


有名な書籍ですので知っている人も多いと思います。

この書籍に出会い、インデックス投資家を決め込む人も多く、内容も濃く、情報量も多いです。

株価や相場の短期~長期的な動きは”(状況変わるし、変数多くて)分からない”という前提に立ち、テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析、各種アノマリーを用いた投資を「不合理で無駄」と400ページ以上に渡りこき下ろす名著。

理論に忠実で基本的な原理原則を余すことなく記載しているので、スタイルを問わず、また投資初心者、上級者問わず読んで損はない。

しかも、実際に株式投資を経験してからの方が理解が進みそうな内容なので、一度読んで終わりではなく、何度も読み返す価値のある書籍になっております。


②ファイナンス理論全史

著:田渕直也


ジャケットとタイトルが難しそうな印象ですが、実際はとても読みやすく、小難しい数式や数字があまり出てきません。

ファイナンス理論の大枠を掴むのに、一番最初に読みたい書籍です。

順序としては、上記「ウォール街のランダムウォーカー」よりも前に目を通すと「ウォール街のランダムウォーカー」の理解もしやすいと個人的に思います。

”理論”なのでどうしてもインデックス投資の合理性を証明するような色になってしまいますが、”理論を知る”ことは長期投資をしていく上での握力強化に繋がると思っています。

とてもオススメです。


③アノマリー投資

著:ジェフリー・A・ハーシュ


アノマリーなんてなんの根拠もないデタラメだという反論も多いですが、相場は人間の営みなので、傾向やサイクルは過去のデータとして確かに存在しています。

【マクロ経済】インフレの後、過去相場はどう動いたのか

【国際有事】戦争の最中、そして戦後相場はどう動いたのか

【政治】大統領選挙サイクルと相場はどんな関係があるのか

“賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ”という言葉もあります。

「歴史的にこうゆう傾向がある」を知っておくことは、投資の世界に生きる上では習得して損のない一般教養かなと思います。


④敗者のゲーム

著:チャーリズ・エリス


1985年に出版された名著。

“敗者のゲーム”とはアマチュアのテニスに例えられ、ライン際に鋭いショットを打つプレイヤーが勝つのではなく、ミスの少ないプレイヤーが勝つということ。

個人投資家はアマチュアプレイヤーなんだから、いかにチョンボせずに、合理的な戦術に徹するか、ということを簡潔に分かりやすく書いてくれています。


⑤市場サイクルを極める

著:ハワード・マークス


基本に忠実かつ、パッシブでもアクティブでも株式投資をする人は読む価値のある一冊。

人間が絡む複雑系である相場を景気サイクル、企業利益サイクル、リスク姿勢サイクル、信用サイクルなどサイクルというポイントに絞り分析している。

この書籍はハワード氏の「投資で一番大事な20の教え」の中から、市場サイクルを理解することが特に重要だということで市場サイクル部分だけを深堀りしたものです。



プラスワン:MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法

著:広瀬隆雄


経験豊富な日本人投資家で、現在はアメリカのフロリダに在住している広瀬隆雄さんの書籍。

広瀬さんはアメリカの大小様々な投資銀行で死線を潜ぐり抜けてきたキャリアがあります。

ウォール街とサンフランシスコでの金融業界の常識、基本動作を我々のような個人投資家向けにわかりやすく書いてくれています。

アクティブ投資、インデックス投資、バリュー投資、グロース投資などスタイルや流派を問わず、オススメ出来る内容です。

とりあえず、「金利」が大事だと、学びました。


おわりに


基礎や原理、理論に寄った内容の書籍選択が多かったなと、振り返っています。

オニール氏などのテクニカル分析本も結構読んだのですが、結果的にわたしは現在テクニカル分析やファンダメンタルズ分析に基づく投資スタイルではないので、このようなチョイスになったと思っています。
※ちなみに筆者のスタイルは長期分散低コストバイアンドホールドを軸とした85:15のコアサテライト戦略を採用しています。

一方、これら小利口な人の論ずる現代ファイナンス理論や投資理論をナシーブ・ニコラス・タレブさんは扱き下ろしたりと、金融の世界は奥深いですね。

結局、いろいろな情報に触れて、使えそうなものを試して、シックリくるところに落ち着くのがこの世界だと勝手に思っていますので、このnote読者の皆様にとって、先人の知恵や歴史に触れ、自身の経験からシックリくるモノに出会える機会になれば幸いです。



おしまい


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