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統合失調症が治った!

私は最近、統合失調症が治った。
医師からそう告げられたわけではない。だから正確には、治ったと思い込むことにした、と言ったところだ。しかし、通院は続けようと思うし、薬も飲み続けようと思う。介護の仕事をしていて、夜勤はやらないという合理的配慮も職場から受けているが、それも続けて受けようと思う。では、治っていないのではないか、と言われそうだが、治ったのだ。私は自身の「心のリハビリ」の哲学として、健常者として生きていればそのうち健常者のような暮らしができる、という思想を持っていた。だから、オープンで働くよりクローズで働くことのほうが健康への道は近いと考えて来たのだし、実際に、二十代は健常者のふりをして肉体労働に励んできた。そのときは常に、本当は障害者だけど表向きは健常者、という意識があった。三十代で介護職に就いてからも、合理的配慮を受けながら、現場では精神に障害があることを隠して、健常者のふりをしてきた。周囲を騙すことで自分も騙すように心がけて来た。ところが最近、命がけの登山を経験したことによって、心境が変わった。生きて帰るためにこの眼の前の岩をどう登るか、そんなことだけを考える極限状態を経験して、思考のありようを、健康にしなければならないのではないか、そう考えるようになった。つまり、例えば、「リハビリのために働く」ではなく、「生きるために働く」みたいな意識の変革が必要と考えるようになった。健康な人は健康な思考をする。私の「心のリハビリ」の哲学は、健常者のふりをするところが肝だった。それならば、一歩進んで、思考を健康的な思考にすることによって、自分自身を騙すことが必要だと考えるようになった。では、なぜ通院をして薬を飲み続けるかと言うと、自己判断で服薬をやめて、リバウンドするケースはあまりに多くあると聞くからだ。そこは冷静になろうと思う。しかし、今後は「自分は健康だけれども、再発予防のために通院し、服薬を続ける」という意識で行こうと思う。
生活習慣は良くなった。
思考のありかたを良くしよう。
私は統合失調症が治った。

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