第四回ヒヨリミコロシアム感想戦

はじめに


ヒヨリミコロシアム第4回でございました。
投稿作品はこちら「光あれ(She four)」https://note.com/svnstars/n/nb2ca9e2e3468 です。

結論から言えば4位、しかも同率なので実質6位みたいなもんです。トップ3すら逃しましたので非常に悔しいですね。何なら「この読後感で全部かっさらえる、ワンチャン優勝あるで」くらいに思ってたんだけど足りなかったなぁ。届かなかった。ナメちゃあいませんよ、それでもね。

まぁ早い話が俺の作風に飽きが出はじめた、と言う事です。一応、前回の富嶽ツァーリボンバ百景(https://note.com/svnstars/n/n9ca1f8512992)からはストーリーを付けたつもりでいたのだけど、その分パンチが弱くなったとあっちゃあ本末転倒。精進せねばなるまいな。濁流ヂカラをもっと高めていかないと難しい。
読ませる事はできているし、説得力で捻じ込む事もできているのでまだ可能性はある。これを別の方向に進化させる事はできるはずだ。狂っていこう。

そもそも今回の作品では「日和」がテーマだったので、「俺は絶対に〇〇日和とは言わないぞ」と思っていたわけです。俺の作風でそれをやったらニジムラリョーの死です。俺と言う概念が恥ずかしくなる(俺だけの精神性に於ける問題)ので絶対に言わない。それと生命体を書きたくない、そこから離れた存在が世界を(日和すら)始めるのはどうだろう、と言うところからやった訳です。

そんでタイトルをああしたのだけど、それも不味かったようでオチが見切れてるんじゃあどうしようもねぇ。そりゃあテレフォンパンチだわな。意外性と言う持ち味が死ぬタイトルはつけるべきじゃない。心底、反省した。

読んだ人の感想を見聞きする方が面白いタイプの作品をやれてるのは愉しいが、勝ちたいので次こそは……今に見ておれィ、と低く唸る次第。やってやりますよ。次回こそ。いや一回くらい勝たないと俺の企画も立てるに立てられん。名折れぞ。
もっとやれるはずだよなぁ、うーん。悔しい。やれなかった事も悔しいね。

どうでもいいですが、サヤカの製品番号は俺の盗まれたチャリンコの車体番号です。

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「個人的トップ3」

の感想をば。

Born from blood 」
https://syosetu.org/novel/301647/
よつゆともにぃ氏(@tomony_)の作品。
これ俺は読んでて二次創作って気付いてなかったんだけど、それにしたって描写力が物凄い。心底怖かったし緊張したわ。その点では圧倒的だったと思う。間違いなく強い。そんなに文字数を重ねてる感じも無いのにここまで書けるのは凄い。ちょっと研究して見習いたい。見習うべきだろうな。俺の文章は文字を無駄に重ねすぎる(その怒涛性が強みでもある)。文字で伝わる絶望の景色は好き。

「待てば甘露の日和あり」
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18633004
鐘花文庫氏(@chatnoir0930)の作品。

ゆったりとした速度で流れる情景描写が俺の性質と真逆過ぎて新鮮だった。4,000字と言う上限のある中でこの速度で緩やかに流れていく文字は新鮮味がある。オチに出会った時の感覚も、強い衝撃と言うよりは柔らかい納得と言う感じなのでそれもまた良かった。そういう風景に対するコンプレックスもあるのでちょっと響いたな。俺の描く田舎はどうも嘘くさい。

「だけ」
https://novelup.plus/story/440808094
ほりごたつ氏(@_horigotatsu)の作品。
この作品の凄さってのは前後にある生活が見えるところんなんだよな。このシーンの前にも生活があって、このシーンの後にも生活が続いている。登場人物がしっかりと生活の上に立っている。その情景がくっきりと見えるのが本当に凄い。それに誰も死なない。何なら感情を激しく動かされるシーンも無い。それなのにしっかりと心を掴みにくる何かがあって、これも非常に勉強になる。強い。
 
以上が個人的なトップ3っすね。
 
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実際のトップ3。


3位は上記の「だけ」なので割愛。
 
2位はこちら。
水無飛沫 @MinaShibuki
「春の日差し、桜流す雨」https://ncode.syosetu.com/n4442hx/
 
俺はこれが二位と言う結果に納得がいってないんだよな。4,000字と言う枠の中でやるべき作品じゃあねぇし、これで書ききったと満足してるのがショックだった。4,000字と言う制限の中に収めた手腕と技法はピカイチでそこは認めるがテーマやストーリーとして受け入れられない部分があまりにも多い。それは生死感や価値観の相違と言ってしまえばそれまでなのだけど、それにしてもやはり個人的な違和感がどうしたって強い。10.000字級でやるべきだし、俺はそれを読みたい。これに負けたのかと思うと心底腹立たしい。この作品テーマはそこで終わって良い訳がねぇ。死や欠落はそんなに穏やかじゃねぇ。と言う思いがどうしても強いので、個人的には低評価っすね。



ともにぃ @tomony_
「呼吸」https://syosetu.org/novel/301649/1.html
 
や、良いよ。凄く良い。なんか生きて生活してるのに冬眠してる穴籠りの感じが凄く良い。季節にも合っていて幸福度の高い感じがする。薪割りのくだりもリアルだし、視点がふたつあってちゃんとお互いがお互いを見てるんだろうなと言う感じもする。でもこれ同じ作者のもうひとつの方が描写力とか破壊力凄くない?って思ってる。部屋と言う社会からの断絶した二人だけの幸福な空間と、買い物に出たりレンタルビデオを借りる先のある小さな町の感じも含めて良いなとは思う。思うけども!!やっぱさっきの作品の方が俺は好きなんだよなぁ。
 
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おわりの会



今回は新顔のひとなんかも居て、結構楽しかったので次回も楽しみにしてます。どうですかね、次はどんなものを書くんでしょう。読むのも楽しみっす。いや本当に。文芸って本当に楽しいですね。それではみなさんさよなら、さよなら。さよなら。

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