作品遍歴 (by 胡麻)

はじめに

皆さんどうも、社会人文芸サークル「すずりどり文庫」所属の「胡麻」です。今回はサークルの参加型企画「作品遍歴」にエントリーしたので、その内容をまとめて記事にしました。企画の趣旨ですが、自己紹介の代わりに「自分の人生に影響を与えたフィクション作品を紹介する」といったものになっています。かれこれ八年近く執筆活動を続けていますが、自分自身をプロデュースするというのは初めての試みかもしれません。不慣れなもので恐縮ではありますが拙作を宣伝するためにも、今回は一肌脱ぎます!

ページの最後にkindleストアで購入できる作品(作者=胡麻)のリストを貼っておきますので、こちらも是非手に取っていただけると幸いです!

METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY(小島秀夫)

MGS2が描く未来は複雑怪奇かつ難解で、当時の人々の理解の外にあるものだった。エンディングを観た後も「何か凄いものを見た」という漠然とした感覚が自分の中に残った。

この作品は一体何を伝えようとしているのか? まるで言葉の通じない異国の人が何か大切なことを必死に訴えかけているような、そんな風にも思えた。言葉にならない感情を表現したいと考えるようになったのは、この瞬間から
だったかもしれない。


博士の異常な愛情 -または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか-(スタンリー・キューブリック)

「娯楽作品なんて話が面白ければ後はどうでもいい」

当時はそんな風に考えていたが、スタンリー・キューブリック監督の作品に触れてからその考え方を改めるようになった。
映画の場合、映像・音楽・舞台設定など、あらゆる要素がパズルのように噛み合っていないと観客を魅了する「何か」にはならない。そのことを生まれて初めて体感させてくれたのが、この「博士の異常な愛情」という作品だった。


虐殺器官(伊藤計劃)

伊藤計劃のデビュー作品。ゼロ年代を代表するSF作家になった彼だが、自分にとってはただの「映画好きブロガー」だった。作品を熟読したのはもちろん、彼が運営する映画ブログがあまりにも面白過ぎて、とち狂ったようにエントリーを読み漁った。

伊藤計劃は34歳という若さでこの世を去った。自分が彼の代わりになれるとは微塵も思っていないが「またあの作品の続きが読みたい」そういう気持ちがあるからこそ、今もこうして創作と向き合っているのかもしれない。

作者(=胡麻)の作品は下記URLから購入できます


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