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皆様へ感謝を込めて【身内ネタ 2763文字】

『拝啓 
月日が経つのは早いもので、今年も残りわずかとなりました。

さて、スズムラは今年を持ちまして
卒業するはこびとなりました。
これもひとえにご指導頂いた
皆様のおかげと心より
感謝申し上げております。つきましては、
ささやかではございますが、
これまでお世話になった皆様をお招きし、
ささやかな会を開きたいと存じます。

何かと慌ただしい時期、
ご多忙中恐縮ではございますが、
ぜひとも万障お繰り合わせの上、
ご出席賜りますようお願い申し上げます。

なお、ご出席いただけない場合、
今後の生存につきましては
継続不可となっております。
敬具 』

枕元に置かれた手紙。

玄関の鍵も、窓の鍵もかけたはずだった。
いや、その前に何故
俺の住所を知っているのだろうか?

軽はずみに「スズムラ」ってヤツに、
コメントを書いた事を後悔した。


指定された場所へ向かう。


この忙しい時期に有給を取るのは
かなり文句を言われたが、
自分の未来がかかっているんだ。
無理矢理上司に有給届けを叩きつけて、
ここに来た。


指定された時間になると
人が集まってきた。
彼らも軽い気持ちで
コメントを書いたのだろう。可哀想に。


はそやmさん久しぶり〜♡」
豆島さんだぁ♡
今回は名刺作って来ました!ジャーン!」
「素敵ですね!」
「照れちゃますよぅ♡」

なんで、楽しそうなんだろう?
女性の甲高い声は苦手だ。

しばらくすると
「こんにちは!」
少女がニコニコとしながら
俺らに向かって挨拶をした。

それから、この奥の屋敷が
パーティ会場になっているので
案内すると言って、トコトコと
歩き出した。

いい大人達が、ぞろぞろと
少女の後に続く。

見えてきたのは
明らかにホーンテッドマンション。
入るのが嫌だ、駄目だと
本能が警告している。

周りを見ると、平気な顔で
ぞろぞろと屋敷に入っていく。

こいつら正気か?
ひとりになるのも嫌で
俺は後をついていく。

どでかい玄関ホールを抜けて
大きな扉の前へ案内された。

「右手の奥がレストルームです。
廊下の部屋は開けない様に
注意してください。」
説明が終わると、自動的に扉が開いた。

中は、立食式のパーティ会場かと
想像していたが、何故か居酒屋。

「「「いらっしゃいませ〜!」」」
「お好きな席にどうぞ」
「飲み物はセルフサービスになってます」
「ご注文決まりましたら
ブザーでお知らせ下さい」
完全に居酒屋だ。

皆、それぞれ席につく。

バタン!
大きな音がして、扉が閉まった。

ひとり用の席に座った俺は
焦って立ち上がってしまった。

同じ様に女性も立ち上がっている。

「先にビール持ってくるね♡」
「流石sanggoさん気が利きますね。」
福島さん♡おだてても
ビールしかでないわよ〜♡」

違う。
あの人、ただ呑みたいだけで
立ち上がったんだ。
何故か悲しくなった。

なんで、あのテーブルに
大量の本とツマミが置いてあるのだろか?


俺と同じ様にひとり用の席に座る男性。
この人は絶対俺と同じで、
悩んでいるんだ。きっとそうだ。

声をかけてみようかと思っていたら、
あやと君もっと楽しみなよ♡
僕の作ったカレーライス食べる?」
カッピーさん、
カレー持参したんですか?!食べます!」
「まだまだ、他にも持ってきたよ!」


だめだ。俺以外、
何故か楽しそうに話をしている。

明らかに、これは、
これからデスゲームが始まる前の、
和気あいあいとした場面じゃないか!!
みんなわかっているのか?
あのスズムラに、招待されているんだぞ。

冷や汗と、手汗がにじみ出てくる。
おしぼりで、手と顔を
恐る恐る拭く。

大丈夫だ。多分このまま
楽しく食べて、それから
あの巨大モニターから
メッセージが流れてくるのだろう。

俺は覚悟を決めて、
飲み物を取りに向かった。

三羽さん!私もお酒!お酒!」
「ダメダメ!ikueさんと小人ちゃんは、
オレンジジュースにしておきましょうね。」
「小人ちゃんとジュース
で乾杯しましょう。」
「むぅ〜。
散歩さんとチズさんまで、
幼女扱いするぅ〜。」
「ikueさん、
私もオレンジジュースにしますよ♡」
「私と檸檬ちゃんも
ジュースにしようかしら♡」
「わーい!
しずくさんとミモザさんと一緒♡」
「٩(๑•ㅂ•)۶うぇーい」

明らかに少女が大人達に
文句を言っているが、
小人の人形を持った彼女には
オレンジジュースが合っていると
俺も思う。

「ワインは、ないピヨ?」
ハミングさん、
鳥での出演になっちゃったから、
水にしておきましょうよ」
「そうですよ。呑むと
またnoteのコメント欄で遊ぶでしょ!」
「私もさんと南ノさんと呑みたいピヨ!」
「今度は人間で出演させてもらいましょう」
「そしたら、楽しく呑めますね♡」
「嬉しいピヨ♡」

美女2人の上を
ピンクの鳥が飛んでいる。
なんだあれ?
てか、喋ってるよな…あの鳥?


ノノさん、スープがありますけど
コレにしますか?」
「ありがとうございます。まくらさん。
お互い病み上がりだから、
あたたかいものがいいですよね」

あそこだけ雰囲気が居酒屋じゃない。
オシャレレストランに見える。


俺は、ビール片手に席に戻り。
メニューから、枝豆とメンチカツを選ぶ。
どうせ死ぬなら、豪華なものを
食べようと思ったが、
この雰囲気ではなんとなく
枝豆がしっくりきた。


突然、大画面から映像が流れる。

「こんにちは〜!」
VTuberの様な女性が二人画面に映る。

みな、画面に釘付けになる。
それはそうだ。いよいよデスゲームが
始まるんだ。
緊張で、吐き気がしてきた。

「お師匠!!」
女性が飛び出し、画面に
激しく手を振っている。

ちピロさん!落ち着いて〜!
いつもありがとう♡」

その声で、女性は涙を流していた。
ああ、きっと怖いんだなぁ。

el faroさん。
ちピロたんの保護お願いします。
ちピロたん!また後でね〜!」

さらに号泣している女性に
紳士がハンカチを差し出している。

その横で、馬鹿でかい
ウチワを振ってる女性がいる。
ハチマキとハッピに
「スズムラ」と書いてある。


「はそやmさん!
ウチワ大き過ぎすぎですよ〜!
しかもLOVE って!!」
画面のVTuberの2人が笑っている。

1人は、まだ笑ったままだ。

白い衣装のキャラクターの方が
wsdさん!説明
よろしくお願いしま~す!」
と言うと、
画面が真っ黒になって
白抜きで文章が流れ始めた。


いよいよ、デスゲームが始まる。
緊張で喉が鳴る。

無事に帰れるのか、いや俺は帰る。
そしてクリスマスに
幼馴染にプロポーズするんだ。

俺は拳を握りしめた。


END


さんちゃんの小説読んで
どうしても書きたくて
書いちゃいました(笑)

こちらに書かれてるフォロワーさんで
リンク、名前消してって方は
コメント欄にお願いいたします。

お名前出せなかった
フォロワー様、次回出してやっても
いいよって方もコメント頂けたら
嬉しいです。

長々とありがとうございました!



オチ?
え?ちょっと電波の状況が
悪くて、
よく聞こえないみたいです(*ノ>ᴗ<)テヘッ💓


あっ。引退しません(笑)

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