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マーケティングプロセスを理解する

経営について学んでいます。今回はマーケティングプロセスについて。コトラーの購入意思決定プロセス、製品のタイプによる購買行動の違い、規定要因、組織購買行動についてみていきます。

消費者はいきなり「購入」にいたるわけではありません。購入までのプロセスがあります。ここが分かればマーケティングに活かすことができます。

フィリップ・コトラーの「購買意思決定プロセス」。消費者が商品を購買する行動プロセスを5段階に分類して分析したもの。
・問題認知:消費者が何かが必要だという問題を認識します。
・情報探索:米などといった日用品はないが車はたくさん調べてから購入にいたる、物によって異なります。ニーズを満たすものを得るために、様々な情報を得ます。
・代替品評価:情報収集によって商品の候補、つまり代替品を評価します。
・購買決定:最も高い評価を得たもの。代替品のうち最も高い評価を得たものを購入します。
・購買後の行動:期待に合致すれば満足。購買後に評価します。
※認知的不協和…これを感じた場合解消させようとする傾向がある。自分の選択が正しかった、となるようにする(例えば新しいモデルにけちをつけるといったこと)。

製品のタイプによって消費者の購買行動が異なります。
・日常的反応行動: 消費者が製品属性やブランドの特徴を良く知っている場合、購買行動を起こす前にあれこれ調べたりせず、既に知っているものやいつも買っているものを選んでしまうこと。日用雑貨のような最寄り品には時間をかけません。
・限定的問題解決: 購買しようとする製品カテゴリーにある程度知識のある消費者が、実際の購買に際して新製品のついて多少の情報を検索したり、店頭でいくつかのブランドを見比べたりなどして行う購買行動。例えば洋服といったものは複数店舗を買い回り購入にいたります。
・拡大的問題解決:それまでに知識のない製品カテゴリーの購入が費用面でもリスク面でも高い場合、広く情報探索をして複数の代替案の中から自分に適するものを選ぼうとする購買行動。たとえば自動車や宝飾品といった専門品を選ぶ際です。

購買行動の規定要因には下記のようなものがあります。
・文化的:消費者の属する文化や社会的階層
・社会的:消費者の属する準拠集団や家族
・個人的:消費者の年齢やライフスタイル、職業など
・心理的:消費者の購買動機や知覚、経験による行動の変化、信念といった消費者の心理的な内面

組織購買行動。消費者の購買行動は個人で意思決定を行うことが多いですが、組織の購買行動は、一定の集団で意思決定を行います。事業運営のための製品やサービスを購入する場合、購買行動プロセスの特徴には、複数人の購買関与者が組織的かつ合理的に購買を進める点があります。
・集団意思決定:見積もりをとったり価格交渉を行います。また社内で承認が必要となる場合もあります。
・長期的取引:取引先を絞ることにより、その取引先と深く付き合うことが可能になります。このような背景もあり、少数の取引先を対象に長期的な取引を行うことが多くなります。
・取引の専門性:取引内容が複雑で困難な場合が多く、取引担当者に専門性が要求されます。技術や仕様に関して専門性の高さから感じる信頼性も、評価と選定のポイントになります。


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