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まあ、そう言うとこも…w:読書録「一人称単数」

・一人称単数
著者:村上春樹
出版:文藝春秋

たまたま読む前に林伸次さんの、この村上春樹評(と言うか、「村上春樹ファンの男性に対する女性の評」)を読んでました。

FBに書いた僕のコメント。

<いやぁ、笑ったw。
有料記事ですが、ちょこっと引用。

<で、ここからは僕の想像なのですが、たぶん女性は「村上春樹を好き」という男性を、「ちょっとナルシストで、ちょっと自分を趣味が良くて、世の中を斜めに眺めていて、他の人より頭が良い人種と勘違いしている、ちょっとよろしくない男」と思っている気がするんですね。>

<女性は「村上春樹が好き」という男性から、その「孤独が好き」というのを嗅ぎ取っているのではないでしょうか。「もうそのモラトリアムは卒業してよ。そのやれやれっていうの、もう良いよ」って感じているのではないいでしょうか>

妻も林さんに賛同してました。

やれやれ。

ちなみに林さんにとっては江國香織さんがこのポジションのよう。
実はあんまり読んだコトないんで、読んでみたくなりましたw。>


…で、その後に昨日発売の村上春樹の最新短編集を一気読みw。

いやぁ、なんか引っ張られますねぇ。
「ナルシスト」っぷりと言うか、「モラトリアム」っぷりと言うか、なんかそう言うのを探しながら読んじゃうと言うか…。
で、まあ、確かにあるんですよ、これがまたw。
(そう読まれる可能性がある…って意味です)


本作で一番面白かったのは(表紙のテーマにもなってる)「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」でしたが、そう言う面を感じさせるのも、これが一番だったりして。
(次に気に入った「謝肉祭(Carnaval)」にもそう言う気配。この学生時代のエピソードはちょっとヒドイ)
書き下ろしの「一人称単数」は、そう言う面への「自己解釈」的な面もあるかも…ですが、その解毒ぶりも「ビミョ〜」w。


じゃあ、面白くないかって言うと、かなり面白く読めるんですけどね、これが。
短編集らしいバリエーションもあるし。
表紙もちょっとチャレンジングな印象。(描いてるのは漫画家の豊田徹也さん)
読む価値はあると思います。

「好きだ」って女性に言うのは憚られるかもしれないけどw。


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