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《無料》ANAパリ支店長が酔って隣の客に機内で怪我をさせた騒動から考える。「なみなみワイン」サービスの問題点と客側の対策


この記事は全文を無料で公開しています。




衝撃的なニュースが飛び込んできたのは
先週のこと

ネットに載ったニュース記事によると
ANAのParis支店長が出張の為に自社便の
ビジネスクラスに乗り、ワインを6杯飲んで
隣の女性に暴力をふるい怪我をさせた
というではないか。

このニュースを読んでおもった。
酒は悪くない、ANAのワインサービス方法が悪い
なぜならANAのリカーサービスでの提供方法に
つねづね問題があるのでは?と思っていたからだ。

ANAで「半分だけ」と頼んだシャンパン


ちょうど先月ANAのビジネスクラスに
搭乗して酒絡みでいくつか「ん?」
と首をかしげる事例があったのだ。

フライトも後半にさしかかり
映画を見ながらちょっと飲もうと
白州ハイボールをオーダーしたのだが
一口飲んでむせかえるほど
限度を超えた濃い白州ハイボールが
出されちょっとびっくりしたのである。

ANAは客室乗務員にきちんと
酒の作り方教えてるのか?と

あまりに濃いハイボールを
ひとくち目に無防備に飲んでしまい
ちょっとめまいと動機がしたので
慌ててコールボタンを押し
CAに白州を割るための
炭酸水とめまいをおさえるための
冷たい水を持ってこさせた。

CAに持って来させた炭酸水と水


結局その白州ハイボールは
薄めても薄めても濃さが緩和されず
8割を残して下げてもらう
ことになったのだが、

その時にまず気になったのが
白州ハイボールを提供するのに
使っていたグラスである。

ANAは経費削減なのか
エコ推進なのか知らんけど
シャンパンもペリエも、
そしてハイボールも
全部ステムなしのやたら
おおきめのこのワイングラスに入れて
サービスするのである。

ANAのドリンクに使用するグラス


これがくせ者で、たとえば
ミールサービスが始まる前に
シャンパンを貰うとする、そうすると
CAが巷の安い飲食店で流行りの
「なみなみシャンパン」
のごとくその野暮ったいステムなしの
ワイングラスにシャンパンを
ドボドボとそそぐのだ。


ワインもこんな感じ

「半分だけ入れて」といってこの量


これ、気を付けていないと
ANA搭乗の際は自分が思ってる量よりも
多いシャンパンやワインを飲まされる
ことになるのである。


ーーー✂ーーー

で、こんなことは飛行機に乗り慣れた
皆さんには常識過ぎて
今更ながら教える必要もないと
おもうのですが念のため書いておくと

飛行機の中での飲酒は地上で飲むよりも酔いやすい

という現象がある。

実際に気分が浮かれている人の多い
リゾート路線の機内で、自分の酒の適量が
わからず調子に乗って飲みすぎて
ぶっ倒れた人たちを世話しまくった
自分の経験に照らしてみても
飛行機の中では1杯で2杯分くらいの
強力パワーを持ってしまうのだな、
飛行機の中での飲酒は怖いな~と
毎回O2ボトルから酸素吸わせながら
おもっていた。

そう考えると
ANAの「なみなみシャンパン」や
「なみなみワイン」という
デカいワイングラスにやたらと
多い量を注ぐという特殊な
リカー類の提供方法は機内では
ちょっと怖いよな~とおもうのだ。

問題になってるANA支店長。
出張で乗った機内で
6杯ワインを飲んで隣の客に
暴力をふるったという事件を知って
真っ先に思ったのは

ANAのなみなみワインを6杯って
地上のワインバーで飲む6杯より随分
多いのでは?ということ。

一般的には飲食店のワインって
6-7杯とりですからね
ANAのこのワインの注ぎ方だと
ワインボトル1本半くらい
飲み干してからのトラブルってこと
なのかなとおもいました。

サービスをする側の視点で見ると
大きめのサイズのグラスを採用し
酒類をなみなみと注ぐのは客に
おかわりと言われるオーダー回数を
減らすためです。

かつて小さいワイングラスで
提供していた時代は
ワインを飲み干してしまった後に
おかわりが来るまでの時間がながく
そこではからずも酒量の調整が
なされていたように思う。

ANAの昔の小さめワイングラス


ところがいまはおかわりを
お願いする必要がないほどに
そう、街場の気取ったレストランで
出てくる上品なワインの2倍は
なみなみとグラスにそそがれているので
飲んでもぜんぜん減らないのである。

なのでこれを飲み干さねばと
つい思ってしまうと余計な
プレッシャーになるし


機内の酒は2倍酔う法則

をもってすると大きなグラスに
なみなみと2杯分くらい入ってる
ワインはなんと地上の4杯分の
パワーになってしまうくらいに
見積もっておいたほうが良いかも

なので用意されたグラスが大きめだな
と思った時にはわたしはいつも

「お酒強くないので半分でお願い」

と言って、
グラスに半分しか注いでもらわない
ように気をつけている。

半分と言ってもらったシャンパン…


おかわりが欲しければ
面倒でもその都度もらう。
その待ち時間こそが
ついぐいぐい飲んでしまうスピードを
調整することになると思うので。


ーーー✂ーーー

なんだかんだ言っても
やっぱりビジネスクラスや
ファーストクラスの機内で
ワインやシャンパンをのむことは
特別感があって楽しいですからね。

ANAのファーストクラスのワイン


普段違う環境でつい調子に乗る
というのはありがちなこと。

最初に書いた白州ハイボールの
ようなことも起こるので
割る系の酒のオーダー時は
「薄めで!」と
オーダーしないと大変なことになる。


カンパリソーダを頼んでみた…


ーーー✂ーーー

実際わたしがこのやたらと濃い
むせかえる白州ハイボールの提供を
うけたフライトでは泥酔した旅客がいた。

その酔っぱらいは機内で調子に
乗って大声を出したり
ラバトリー(トイレ)に何度も
ふらふらと行ったり来たりして
挙句トイレと間違えて別の扉を
あける始末。

降機時には立って歩けない状態まで
限度を超えてべろんべろんに泥酔
しており、家族とCAに両脇を
支えられてもひっくり返るレベルで
酒に酔っていた。

普通はそこまでなる前にCAが旅客の
アルコールの提供数を管理して
「酒をこれ以上出さない」選択を
するし、この判断が出来ないと
保安要員の仕事として意味がない。


しかしANAはその辺自分たちを
保安要員ではなくクラブのホステスか
何かだと思ってるのか
観察していると酒のオーダーを
言われるがままに出す文化のよう
なのである。

飲みすぎでもアルコールの提供を
止めないANAのサービス傾向を鑑みると
機内で飲酒する際、酒量コントロールは
自分でやり遂げなくてはならんという
ことになる。

大人なら自分が機内で飲んで大丈夫な
酒の量をコントロールするのは
当たり前の話なので、
飛行機での飲酒は地上よりまわるのが
早いことを常にわすれずにいて
自分で気を付けるしかない。


そして最後に…


お酒飲んで今回のような
事件をだれかが起こすと
「酒が悪い」って錯覚して
しまいがち、でも
酒は悪くないですからね。

適切な酒の量を自分でコントロール
することができなかった
犯罪者が悪いんです。

そこんとこはくれぐれも間違っては
いけないなぁとおもっております。


ーーー✂ーーー

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