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書記の読書記録まとめ

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今までに読んだ本についてのレビュー。 ブクログ:https://booklog.jp/users/9512a62a15b04973
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2023年11月の記事一覧

書記の読書記録#1129『カラー徹底図解 基本からわかる電子回路』

高崎和之『カラー徹底図解 基本からわかる電子回路』のレビュー レビュー初学者でも使いやすい電子回路の入門書で,色分けにより見やすさが増している。 もくじChapter01:半導体素子 Chapter02:トランジスタの増幅回路 Chapter03:電力増幅回路 Chapter04:FETの増幅回路 Chapter05:さまざまな増幅回路 Chapter06:オペアンプ Chapter07:発振回路 Chapter08:変調・復調回路 Chapter09:電源回路 Chap

書記の読書記録#1128『基礎からのマクロ経済学第3版』

片山 尚平『基礎からのマクロ経済学<第3版>』のレビュー レビューマクロ経済学の教科書の中では初級に位置すると思われる。全体的にコンパクトな解説が特徴。 もくじ第1章 イントロダクション 第2章 財市場の分析(基礎) 第3章 財市場の分析(応用) 第4章 金融市場 第5章 IS‐LM分析 第6章 国際マクロ経済学 第7章 インフレーションと失業 第8章 消費と投資 第9章 景気循環 第10章 経済成長 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1127『金融工学入門 第2版』

デービッド G.ルーエンバーガー『金融工学入門 第2版』のレビュー レビュー金融工学の教科書の中では,量こそ多いものの扱う数学はいずれも初歩的で,概念の理解までは難しくないと思う。 もくじイントロダクション 第1部 確定的なキャッシュ・フロー流列(基本的な金利理論;確定利付証券;金利の期間構造;応用金利分析) 第2部 1期間確率的キャッシュ・フロー(平均‐分散ポートフォリオ理論;資本資産価格付けモデル;その他の価格付けモデル;データと統計;リスク尺度;一般原理) 第3部 

書記の読書記録#1126『強化学習アルゴリズム入門: 「平均」からはじめる基礎と応用』

曽我部 東馬『強化学習アルゴリズム入門: 「平均」からはじめる基礎と応用』のレビュー レビュー強化学習の核となるアルゴリズムを手計算で追う入門書。 もくじ第1章 平均から学ぶ強化学習の基本概念  1.0 はじめに  1.1 平均と期待値   1.1.1 平均   1.1.2 期待値   1.1.3 期待値と平均の関係  1.2 平均と価値  1.3 平均とマルコフ性   1.3.1 平均の計算式とその変形   1.3.2 逐次平均表現とMP  1.4 平均によるベルマン方

書記の読書記録#1125『ITエンジニアのための強化学習理論入門』

中井 悦司『ITエンジニアのための強化学習理論入門』のレビュー レビュー強化学習の一つ一つの動作をコードで追っていく入門書で,実務で使うにしてはやや細かいが理論の初歩を理解するのにちょうど良い。 もくじ第1章 強化学習のゴールと課題 1.1 強化学習の考え方 1.2 実行環境のセットアップ 1.3 バンディットアルゴリズム(基本編) 1.4 バンディットアルゴリズム(応用編) 第2章 環境モデルを用いた強化学習の枠組み 2.1 マルコフ決定過程による環境のモデ

書記の読書記録#1124『「強化学習」を学びたい人が最初に読む本』

伊藤 真『「強化学習」を学びたい人が最初に読む本』のレビュー レビュー最初に教師あり学習の復習を行い,その後Q学習を軸に強化学習を扱っていく。Pythonのコードについて,自力で関数やクラスを構築するのに必要なメモがある。扱う範囲は限定的であるが,直感的な理解には悪くないか。 もくじ1章 強化学習の位置づけ 2章 Pythonの環境構築 3章 教師あり学習 4章 強化学習の問題設定 5章 基本のQ学習:tableQ 6章 ニューラルネットQ学習: netQ 7章 経験再生

書記の読書記録#1123『機械学習スタートアップシリーズ Pythonで学ぶ強化学習 [改訂第2版] 入門から実践まで (KS情報科学専門書)』

久保隆宏『機械学習スタートアップシリーズ Pythonで学ぶ強化学習 [改訂第2版] 入門から実践まで (KS情報科学専門書)』のレビュー レビューとりあえず強化学習を動かしたいという層に応えた入門書で,理論の説明は簡略化されている。斎藤『ゼロから作るDeep Learning ❹ ―強化学習編』と比較しながら読み進める。 もくじDay1 強化学習の位置づけを知る 強化学習とさまざまなキーワードの関係 強化学習のメリット・デメリット 強化学習における問題設定:Markov

書記の読書記録#1122『ジャクソンひとり』

安堂 ホセ『ジャクソンひとり』のレビュー レビュー第59回文藝賞受賞作・第168回芥川賞候補作。 差別に悪態をつくのではなく,差別という構造を描いた上で読者に悪態をつく,という感じか。分かりやすく難解であり,文学への読解力が試される作品だった。 書きたいものが先行しており,うまく選別されていない文章も散見された。しかしそれが克服された時,この作者は化けると勝手に思っている。 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1121『ミクロ経済学講義』

入谷 純,篠塚 友一『ミクロ経済学講義』のレビュー レビュー初級〜中級のミクロ経済学の教科書で,使う数学は高校数学レベルにとどまっている。 もくじミクロ経済学とは何か 第1部 家計の行動(消費者と経済―標準的枠組み;需要関数の様々な性質;需要理論をどう使うか) 第2部 企業の行動(企業の理論―第一歩;企業の理論―発展編) 第3部 「均衡」する世界(市場均衡がもたらすもの;市場の欠陥、独占そして寡占) 第4部 不確実性と情報の経済学(不確実性下の経済行動;情報の経済学)

書記の読書記録#1120『日本神道史(増補新版)』

岡田 莊司,小林 宣彦『日本神道史(増補新版)』のレビュー レビュー神道が辿ってきた歴史の表層を学ぶにはちょうど良い入門書。 もくじⅠ神道とは何か(神道・神社の成立と淵源/神話(天上)と歴史(天下)をつなぐ祭祀/天皇と神社の祭祀体系/神道史上の転換期)/Ⅱ神道の歴史(祭祀の誕生〈宗像沖ノ島と三輪山―国家祭祀の起源/宗像大社と宗像沖ノ島遺跡/大神神社と三輪山麓の祭祀遺跡/大和王権の「まつり」から律令神祇祭祀へ〉/律令国家と祭祀〈律令国家の成立/神祇令/神祇官/国家祭祀と天皇

書記の読書記録#1119『一歩ずつ学ぶ ゲーム理論 -数理で導く戦略的意思決定-』

渡辺 隆裕『一歩ずつ学ぶ ゲーム理論 -数理で導く戦略的意思決定-』のレビュー レビューゲーム理論の入門書のうち,数式の少ない表示から徐々に数式を増やすことでステップアップするような構成。 もくじ0.ゲーム理論の鍵となる概念と本書の構成 1.戦略形ゲーム 2.戦略形ゲームの応用例 3.混合戦略 4.展開形ゲーム 5.展開形ゲームの応用例 6.展開形ゲームにおける不確実性と混合戦略 7.不完備情報の戦略形ゲーム 8.不完備情報の展開形ゲーム 9.協力ゲーム 本記事のもくじ

書記の読書記録#1118『物性論―固体を中心とした (基礎物理学選書)』

黒沢 達美『物性論―固体を中心とした (基礎物理学選書)』のレビュー レビュー物性物理学や固体物理学と呼ばれる分野で何を扱うかが簡単にまとまっている。本分野の教科書とするには軽すぎるか。 もくじ1.物質の凝集機構 2.格子振動と結晶の熱的性質 3.金属の自由電子論 4.誘電体 5.常磁性と反磁性 6.強磁性体と強誘電体 7.バンド理論 8.半導体 9.格子欠陥 10.超伝導 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1117『ゼミナールゲーム理論入門』

渡辺 隆裕『ゼミナールゲーム理論入門』のレビュー レビューゲーム理論のさまざまなモデルについて具体的を通して身につける教科書であり,初学者向きと言える。 もくじゲーム理論への招待 戦略形ゲームの基礎 完全情報の展開形ゲーム 戦略形ゲームの応用 不完全競争市場への応用 混合戦略 一般の展開形ゲーム 時間経過と長期的関係 不確実性とゲーム理論 不完備情報の戦略形ゲーム 協力ゲームの理論 ゲーム理論の勉強を進めるために 本記事のもくじはこちら:

書記の読書記録#1116『「神道」の虚像と実像 (講談社現代新書)』

井上 寛司『「神道」の虚像と実像 (講談社現代新書)』のレビュー レビュー神道の誕生から現代に至るまでの長大な歴史を簡単にまとめた意欲作,議論を起こすにはちょうど良い。 もくじはじめに 第一章 「神社」の誕生──古代律令制国家の模索  1 日本の律令制と神社は双生児である  2 官国幣社制と神仏習合  3 日本古代の宗教 第二章 「隔離」にもとづく「習合」──「神道」の成立  1 顕密体制と神国思想  2 二十二社・一宮制と中世の神社  3 吉田神道の成立とキリスト教の伝