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ワレ定年二突入セリ! 【#4 ビジコンに挑戦の巻】

【はじめに】

2024年春、私は37〜8年勤めた会社で定年を迎えた。
55歳の時に会社は定年退職に向けた説明をしてくれた。
あれから5年、私が定年を迎えるにあたり、何を学び、どう考え、どんな決断をしたのか?
いま次々と直面している定年近辺の手続きや決断について、備忘録として記録していこうと思う。
このnoteが私と似た状況の後輩たちにとって、少しでも参考になるように願う。

 ネットニュースで知った気になるビジネスを始めた会社の社長に会いに行き、私なりにその会社が行なっているサービスを転用したアイディアを説明し、自宅の方の行政がビジネスプランコンテストをやっている事を話すとその社長から「ぜひ挑戦して下さい。このアイディアはきっと優勝すると思いますよ」と言われ、すっかりのぼせ上がった私はコンテストに挑戦すべく資料を集め始めた。

 このコンテストは“新しく起業する人か、起業して5年程度の人を対象にした部門”と“地元の活性化につながるアイディアを募集する部門”の2部門に分かれており、最優秀(賞金30万)、優秀(10万)、ベンチャー(10万)などの賞が選ばれるようになっていた。

 ビジネス部門で求められているのは

  • 独創性

  • 市場性

  • 実現性

  • 収益性

  • 将来性

  • 地域貢献・社会的意義

    アクティブ部門は

  • 独創性

  • 実現性

  • 将来性

実施体制としては
主催は地元のまちづくりを行っている会社。
後援に行政や商工会、経済産業省、中小企業振興会が並び、金融公庫や地元銀行が協賛として名を連ねていた。
なので審査員はそれぞれから出ており、審査委員長を主催団体の代表となる分かりやすい構図で運営されていた。

応募要項
 私が応募するとなるとビジネス部門の応募要項はコチラ。
・応募用紙 A4 最大3枚
・補足資料 A4 最大4枚
・補足計画表・収支計画表 A4  1枚

 コンテストのタイトル通り、競うのは『ビジネスプラン』であり、『ビジネスモデル』ではない。
『ビジネスプラン』とは、そのプロジェクトがどう実践できるかを資料にしたプランで、『ビジネスモデル』とはビジネス自体の中心となる仕組みのこと。
一般的に『ビジネスプラン』とは、投資家や金融機関などに対するプレゼン用資料を指すと考えられている。
そんな意識をすると、プランに記載する予算の精度も高くしようと考えてしまい、どんどん記載事項が増えてしまった。

 まだこの世に無いサービスを説明した場合、相手が資料を見て、すぐに直感的にイメージすることは稀だろう
そこで、アイディア全体のフローを図で説明しようとするとどうしても流れが複雑になり、一方通行で読めないものになってしまう。
 ここで思い出したのは、とある映画監督が新作を編集中、どうしても映画の時間が予定を越えてしまい、どうにも時間内に納めることができなかった時にプロデューサーから「君の一番気に入っているシーンをカットしてみろ」と言われた事だ。
 確かに大事にしているシーンは力が入っているので伏線も多く、説明も長くなり、シーン作りもていねいになりがち。
 このシーンを取って作品を成立されることができたらテンポも良く、全体の尺もちょうどいいものに仕上がるだろう。

 私もこの例にならって説明で一番力を入れていた部分を省き、全体的にすっきりした資料を作ることができ、コンテストに応募したのですが、残念ながら予選を通過することができなかった。
 審査員の総評としては『もう少し踏み込んだ実現性の説明が欲しい』という事だった。
新しいビジネスは、相手に”いかにこのビジネスに価値があるのか”を認識させることだろう。 その点で私の説明は審査員を納得させることができなかった。
ただ、いまの仕事の延長線上のビジネスと考えて応募したのであり、定年後の事を考える意識にはなっていなかった。

この時の私は53歳と半年。私の定年まであと2,300日ほどであった。

次回は『嫁が社長か? アパート買うか? それともコインランドリー? 刺激を受けた起業本』をお届けします。

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