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子ども達を信じる、見守る

こんにちは、子どもが教える学校の鈴木です。本プロジェクトは、小中学生の子ども達が4週間にわたり、自分の好きに向き合い、それを大人のみなさんにプレゼンする場です。

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子ども達のプレゼンは大人の方々に「気づきや感動」をもたらします。メッセージも資料も発表も、才能に満ち溢れています。

この子達だけが選ばれた特別な子?


私はそうではないと思います。もちろんみんな才能に溢れています。でも、それぞれに緊張や葛藤を抱えながら、4週間プレゼンづくりに励んでくれました。その「プロセス」あっての今回の本番発表なのです。

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発表を終えた翌週、子ども先生とその保護者の方たちと4週間を振り返る中で出てきた、それぞれの4週間のストーリーをこちらにシェアさせていただきます。

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みんなやり切ってとってもいい笑顔ー!お一人風邪でお休み・・残念!

これから子ども先生に挑戦したい!と考えている、子ども達の勇気になるならと、シェアを許諾くださった保護者の方、改めてありがとうございます。

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【1】Aちゃんのお母さん「掘り下げる大人の存在で、可能性はいろんな方向に伸びる」

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Aちゃんのスライドの一部

Q:参加の動機やきっかけは?

生まれつきうちの子は視力が弱く、ぼわっとした世界で生きています。そのため、お友達に話しかけたりするのに勇気がいるようで、「伝える方法が分かれば、もっとコミュニケーションがとれるはず!」そんな思いでインターネットで情報を検索、参加を決めました。

また耳がとっても良く、音楽が好きでとってもはまっています。その好きっていう気持ちをいつも熱く話してくれて、それをプレゼンしたらどうだろうと勧めてみました。私自身が忙しかったため、子ども一人で参加させる形でしたが、無事発表までたどりつきました。

Q:参加してみていかがでしたか?

コロナ禍でオンラインのレッスンだったことは、うちの子にとってプラスだったようです。はっきり見える画面で、伝えればこんな風に世界が広がるっていうことを知ってもらってよかったです!

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注釈)実際、Aちゃんが発表した昭和の曲に関するプレゼンは、多くの方の反響を呼び、チャット欄は大賑わい大好きな曲の作詞家さんと直接お会いしたことがある方とも、チャット欄で出会うことができました。
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Q:ここでの学びをどんな風に感じていらっしゃいますか?

学校ではいくら少人数とはいえ、同じゴールを目指さないといけなく、うちの子にとっては、人よりも2倍も3倍も大変なことです。ここは少人数のため違います。自分の好きなものをじっくり聞いてくれる大人、掘り下げてくれる大人がいることで、こんなにぐんといろんな方向に伸びるってことを、とっても感じました。こういう機会をもてたことがラッキーでした。

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【2】Bくんのお母さん「ここ2年の息子とのエピソードが、今回の発表で私の中で初めてつながった」

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Bくんのスライドの一部


Q:どんなふうに4週間を見守っていらっしゃいましたか?

兄弟も多いし、サポートにもあまり時間が割けないので、最初はムリかなと思っていました。それでも本人がやる、って言うので、本人に任せて本番までの4週間を過ごしました。毎週の1時間半のワークショップも本当にこなせるか不安だったけれど、本人が「大丈夫」というので見守っていました。大好きなアインシュタイン効果で取り組めたのかもしれません。

そして、本番の発表。あんなに立派に発表ができて正直すごい!と思いました。

Q:お子さんの発表を聞いてどんなことを感じましたか?

実は、うちの子は学校があわないみたいで、昨年あたりから学校に行きたくないと言うようになりました。無理やり学校に連れていき「行けば楽しいよ」と伝えると「ぼくは違うんだよ」とよく答えていたんです。

そして今回の発表。

アンシュタインと自分の境遇を重ねあわせ「みんなと違うけれど、がんばったら立派な人になれる」とうちの子は感じていたのですね。ここ2年くらいの息子とのエピソードが、今回の発表のアインシュタインの話と私の中で初めて重なりあいました。

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注釈)Bくんは科学者アインシュタインについてプレゼン。学校に行くのが苦手だったアインシュタインが、努力して学びを続けていたら偉大な科学者になったエピソードを披露しました。
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親である私自身、息子のことを「みんなと同じでなくてもいい」「読み書きが苦手でも大丈夫」そう思えるようになり、あまり心配しないで息子の好きな事を見守っていけばいい、ってことが分かりました。息子にこんな力があったんだ、ということを知れました!

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本番発表時に、お母さんがチャット欄に語ったコメント 涙

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【3】Cくんのお父さんとお母さん「子ども達の自分の心の声が出たとき、つながる」

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Cくんのスライドの一部

Q:どんなふうに4週間を見守っていらっしゃいましたか?

正直ちょっと地獄の1ヶ月でした(笑)。というのも・・・よく分かってはいるものの、つい子どもの取り組みに口を出してしまいたくなるんです。子どもからも「お母さんは話を聞いていない」と言われて、ハッとしました。ここにジョインするということは、親としても一緒に成長する機会だ、と気づきました。

頭では見守るとか、信頼するとか言って、言うは易しですけれど、なかなかできていなかった部分もあったので、本当にいい筋トレになりました。実際、進んでいないように見える宿題に、親はヤキモキしているのに、本番ではパッと答える息子の姿に「大丈夫なんだ」と何度も気づかされました。親が勝手にざわざわしているだけなんですよね。

Q:この場で学んだことは何でしょう?

親は、もっとこうやったらいいのにとつい思いますよね。でも、そういった自分が思っているような成功とかゴールを押し付けることを、親自身がぐっと我慢していると、子ども自身の「自分の心の声」が出てくるんですね。それがプレゼンになる、あぁそういうことなんだ、と勉強になりました。

ネットとか、本で調べることって実はたいしたことでなくて、(そうやって自分の心の声から出てきた)子ども先生の情熱で話すとちゃんと相手とつながるんだ、と感じました。

普段、学校の先生には子どもの事をもうちょっと見守って欲しい、信頼して欲しいと思っているのに、いざ自分の子どもがやる時には、自分が口出ししたくなるし、導きたくもなりますね・・。でも、それを我慢すると、ちゃんといいものが出てきますね。大人がとにかく「待つ」って大事ですね。

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みなさん、ありがとうございました。たった4週間かけてのプレゼンづくりですが、そこにはお一人お一人の、そしてそれぞれのご家庭のドラマがあります。これまでたずさわってきた数、75組。毎回私もたくさん心をゆさぶられます。

「こうやって自分の思いに向き合いながら子ども達がプレゼンを作っていく、それを私たち大人は信じて見守る。」


そこで最終的に生まれたプレゼンがどんな風に人に伝わり、相手にどんな影響をもたらすのか、そして発表後に自分自身やご家族の中で生まれる気持ちの変化。

それらを全部含めてのプレゼンテーションを通じての学びなのです。


このプロセスは単なるプレゼンの場だけでなく、何かへの挑戦や叶えたい夢が芽生えたときになど、必ずや応用の効く経験となると信じています。

うちの子はちょっと無理かな、、と思わずに、ぜひチャレンジしてもらいたい経験です。大事なのは「やってみる」と決める勇気と決断だけです。えいっと飛び込みさえすればいいのですから。

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子どもが教える学校 鈴木深雪

【参加者募集中】5月12日開講
自分の好きを通してプレゼンを学ぶ6週間
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